上智大学の学内共同研究「英・独・仏・国文科における神話・聖書の受容と変容」の成果を論文集としてまとめ、発刊する書。
神話のモチーフがどのように文学化されているかを、各国の神話を紹介しながら紐解き、現代の文学との結びつきを研究します。
神話の世界に浸るひと時を味わうことができる、文学ファンにお勧めの1冊です。
目次
1 神話記述から文学へ
・日本神話の特質――口誦と文学を中心に/瀬間正之
・西行における神と神話/西澤美仁
・森鴎外の文学における神話・伝説と歴史/小林幸夫
2 神話と近代文学
・古英語における植物と成長/土家典生
・ゲーテ『イタリア紀行』における神話的=占星術的要素/高橋明彦
・「新しい神話」と「来るべき自然学」/佐藤朋之
・クライストにおける神話と言語/小泉進
・トーマス・マンにおける神話と引用/北島玲子
3 神話受容と文学創造
・子殺しの悦楽/フランソワ・ルセルクル(小倉博孝/訳)
・イーピゲネイア神話と悲劇/小倉博孝ほか
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編者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
小泉進…こいずみ・すすむ/上智大学文学部教授
小倉博孝…おぐら・ひろたか/上智大学文学部教授