地方公共団体が当事者となっている行政・民事の裁判例(地方自治判例)を収録。
重要判例には解説等を登載。
あわせて、連載講座や訴訟情報など実務記事も多数収録。
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連載・記事
○新春巻頭言
行政不服審査会について
前総務省行政不服審査会会長・弁護士 市村陽典
○はんれい最前線
県が共催する演奏会への知事出席、公用車で乗り付け住民訴訟
弁護士 馬橋隆紀/さいたま市 幸田宏
○自治体法務の風を読む
第82回 趣旨の明らかでない文書の処理
青梅市総務部法務担当主幹(弁護士) 和光浩樹
○特別寄稿
ごみ屋敷に対する行政代執行の課題と予防措置―蒲郡市を例に(上)
鹿児島大学教授 宇那木正寛
○市町村アカデミー・コーナー
食品リサイクルにおける自治体の役割①
叡啓大学特任教授 石川雅紀
○法律相談
部下から上司へのパワーハラスメント
弁護士 小國隆輔
○訴訟情報
茶髪黒染め指導違法訴訟――二審も原告敗訴――大阪高裁判決ほか
判決紹介
<自治一般>
◎辺野古サンゴ訴訟上告事件・沖縄県
1 沖縄県漁業調整規則(昭和47年沖縄県規則第143号。令和2年沖縄県規則第53号による改正前のもの)41条1項に基づく水産動植物の採捕に係る許可に関する県知事の判断は、裁量権の範囲の逸脱又はその濫用に当たると認められる場合には、地方自治法245条の7第1項所定の法令の規定に違反していると認められるものに該当する。
2 沖縄県漁業調整規則(昭和47年沖縄県規則第143号。令和2年沖縄県規則第53号による改正前のもの)41条に基づく水産動植物の採捕に係る許可の申請について、県知事において審査基準にいう申請内容の必要性を認めることができないと判断したことが裁量権の範囲の逸脱又はその濫用に当たると認められた事例
〔最高(3小)令和3年7月6日判決〕
<議 会>
〇政務活動費の支出に関する住民訴訟事件・荒川区
荒川区の住民である原告が、荒川区議会の一会派が交付を受けた政務活動費を越後湯沢で行った研修会に要した費用に充てたことが違法であると主張し、会派に対し返還を求めるよう請求した住民訴訟事件において、研修会を越後湯沢で行う必要性は認められず、研修会への支出は違法であると判断された事例
〔東京地令和3年1月13日判決〕
<税 務>
◎住民税の減額賦課決定に伴う過納金還付請求事件・稚内市
複数年度分の普通徴収に係る個人の住民税(市町村民税及び道府県民税)を差押えに係る地方税とする滞納処分において、当該差押えに係る地方税に配当された金銭であって、その後に減額賦課決定がされた結果配当時に存在しなかったこととなる年度分の住民税に充当されていたものは、その配当時において当該差押えに係る地方税のうち他の年度分の住民税が存在する場合には、民法(平成29年法律第44号による改正前のもの)489条の規定に従って当該住民税に充当される。
〔最高(3小)令和3年6月22日判決〕
<厚 生>
○自己情報一部非開示処分取消請求事件・足立区
生活保護を受けている原告が、原告に係る生活保護調書記録の開示を請求したところ、一部非開示の決定を受けたことから、非開示処分の取消しを求めた訴訟において、非開示とした情報は個人情報保護条例所定の非開示情報に該当するとして、請求が棄却された事例
〔東京地令和2年10月13日判決〕
◎生活保護変更決定処分取消請求控訴事件・渋谷区
住宅扶助を含む生活保護を受けていた控訴人が、住宅扶助の額を変更する旨の保護変更決定を受けたため、変更決定の取消しを求めた訴訟の控訴審において、変更決定が適法であるとして控訴人の請求を棄却した原審の判断が維持された事例
〔東京高令和3年7月20日判決〕
<道 路>
〇里道付替義務を負うことの確認請求事件・堺市
里道の付替えを里道の所有者である市に申し出た原告が、市に申出を違法に拒否されたと主張して、市が里道を付け替える義務を負うことの確認を求めた訴訟において、市が里道を付け替える義務を負うとは認められないとして、請求が棄却された事例
〔大阪地令和2年6月4日判決〕
判決概要紹介
<労 働>
◎公務外認定処分取消請求事件・茨城県
〔東京地令和2年2月17日判決〕