「SUPモダン・クラシックス叢書」は、19世紀から20世紀後半までに欧米で出版された書物の中から、優れた著作を選び、日本語として初訳出するシリーズです。
シリーズ第5冊目となる本書は、19世紀半ばのアメリカ文学や文化を論ずる際に、必ず用いられる「アメリカン・ルネサンス」という時代区分のもととなった著作です。
エマソン、ソロー、ホーソーン、メルヴィル、ホイットマンら19世紀アメリカの代表的作家を取り上げた本書を、発刊(1941年)以後のアメリカ文学論の多くが、意識せざるをえなかったと言っても過言ではありません。
社会的考察を捨てた新批評(ニュー・クリティシズム)の分析理論を取り入れた最初のアメリカ文学でありながら、アメリカの民主主義と文学の関わりを論じるという社会的視点ももった本書は、アメリカ文学およびアメリカ研究をするものにとって、必読の書です。
目次
【上巻目次】
・献辞
・方法と射程
・謝辞
1 エマソンからソローへ
1 願望法で
2 実在する栄光
3 形而上派的気質
4 有機的原理
2 ホーソーン
5 悪への洞察
6 ニューイングランド芸術家の問題
7 アレゴリーとシンボリズム
8 小暗き必然
・索引
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訳者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
飯野友幸…いいの・ともゆき/上智大学文学部教授(アメリカ文学専攻)
江田孝臣…えだ・たかおみ/早稲田大学文学学術院教授(アメリカ文学専攻)
大塚寿郎…おおつか・じゅろう/上智大学文学部教授(アメリカ文学専攻)
高尾直知…たかお・なおちか/中央大学文学部教授(アメリカ文学専攻)
堀内正規…ほりうち・まさき/早稲田大学文学学術院教授(アメリカ文学専攻)
SUPモダン・クラシックス叢書 アメリカン・ルネサンス 下巻SUPモダン・クラシックス叢書 アメリカン・ルネサンス 全2巻セット