欧米の優れた著作を日本で初めて紹介するモダン・クラシックス叢書の3冊目。
アメリカを中心に活躍したカナダ人文学評論家、ヒュー・ケナーの著書の翻訳です。
本書の中でケナーは、19世紀末から20世紀初頭にかけて発展した、地下鉄・タイプライター・初期のコンピューターなどの新しいテクノロジーの導入が、当時の文学に与えた影響を考察します。
また、それによりエズラ・パウンドやサミュエル・ベケットなどの、これまで必ずしも高く評価されなかったモダニスト作家たちを評価する適切な方法を導き、その価値を鮮やかに示しています。
目次
・「SUPモダン・クラシックス叢書について」
・Etaoin Shrdluの思い出に
1 エリオットは観察する
2 パウンドはタイプを打つ
3 ジョイスは書写する
4 ベケットは思考する
ほか
--------------------------------------
著者等紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
ヒュー・ケナー/文学評論家
松本朗…まつもと・ほがら/上智大学文学部英文学科准教授