本書は、新井満、諸田玲子、岸本佐知子を含む、上智大学OB・OG24人のすぐれた本との出会いを単行本にまとめたものです。
小説家、脚本家、エッセイスト、翻訳家、学者たちが語る、好きな本・人生を変えた本・忘れられない本・繰り返し読んだ本……。
読書の楽しみに出会える1冊です。
目次
●文筆家を作り上げた本
・新井満 『木を植えた男』と出会って
・諸田玲子『思い出トランプ』
・青柳祐美子 『ベル・ジャー』ガラスの釣り鐘の下で
・朝間義隆 私のシェイクスピア
・三宮麻由子 本物になった大自然
・今野敏 『幽霊』への挑戦
●学問の世界に生きる
・ピーター・ミルワード チェスタトンの『正統とは何か』
・霜山徳爾 『夜と霧』に会うまで
・冨原眞弓 タゴールからヴェイユへ
・春原昭彦 『言論の自由』
・加々美信光 人生を分けた『金とドルの危機』
・永井敦子 尾形亀之助――障子のなかの宇宙
●いまの私になるには
・江畑謙介 運命(論)への挑戦
・小菅信子 赦しの織物
・栩木伸明 『古寺巡礼』がくれたモノサシ
・黒澤政子 遠藤周作そしてキリスト教
・大木雅夫 『罪と罰』をめぐる三度目の試論
・加藤恭子 鈴木信太郎訳『ヴェルレエヌ詩集』を中心に
●創作と翻訳の世界
・岸本佐知子 『にんじん』と私
・河野万里子 『キュリー夫人伝』原書と新訳と
・小梨直 『サハラ幻想行』にひかれて
・ドミニク・チータム 本がわたしをつくった―ヘンリー・トリースのヴァイキング三部作
・濱田美里 『台所のおと』
・大輪靖宏 俳句の世界の広がりを示す――山本健吉『芭蕉 その鑑賞と批評』
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編者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
小林章夫…こばやし・あきお/上智大学文学部英文学科教授