フランスでは、「自由・平等」を国家の憲法として謳い、のちに「博愛」を第3のスローガンとしました。
格差社会が広がる現代、教養的憲法を学ぶことの必要性を感じた著者が、日本だけでなく諸外国の歴史から、なぜ「博愛」が必要であるかを検証しました。
アメリカ、フランスにおける230年間の人権論の思想と歴史をたどり、アメリカ独立宣言やフランス共和国憲法を振り返ることで「博愛」を現代社会でどう活かすのかを考えます。
目次
1 何かが足りない
2 日本人にとっては新しい言葉、あれから60年
3 自由・平等は古今東西の徳か
4 自由・平等を探求した思想家の一断面
5 アメリカ独立宣言(1776年)の道
6 フランス人権宣言(1789年)
7 「博愛」を標語に掲げた1848年憲法への道
8 1848年11月4日フランス共和国憲法
9 「自由」「平等」「博愛」は三つ子か
10 1848年“博愛“を開花させたもの
11 自由・平等国家から“フラテルニテ”国家へ
12 21世紀的国家“真理・正義・愛・自由・平等”
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著者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
粕谷友介…かすや・ともすけ/上智大学法学部教授