地方公共団体が当事者となっている行政・民事の裁判例(地方自治判例)を収録。
重要判例には解説等を登載。
あわせて、連載講座や訴訟情報など実務記事も多数収録。
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連載・記事
○はんれい最前線
市に返還すべき土地を第三者に売却? 企業に対し賠償請求せよと住民訴訟
弁護士 伴 義聖/市川市 長谷川皇一
○自治体法務の風を読む
第64回 自治体における戸籍のない方への支援
明石市政策局政策法務担当課長 村山由希子
○自治体実務のための民法(債権法)改正Q&A
第2回 元芦屋市会計管理者 青田悟朗
○市町村アカデミー・コーナー
自治体法務の基礎①
名古屋学院大学法学部教授 松村 享
○法律相談
補助金交付を検討する際の留意点
弁護士 植村礼大
○訴訟情報
地方議会の出席停止処分は司法判断の対象になるか――最高裁が大法廷審理へ――最高裁ほか
判決紹介
<自治一般>
◎公文書部分公開決定処分取消請求控訴事件・板橋区
控訴人(板橋区)が被告・被控訴人、第三者が原告・控訴人となった訴訟事件の第一審及び控訴審の判決書の部分公開決定を受けた被控訴人が非公開部分の取消しを求めた訴訟の控訴審において、一部公開を認めた原審の判断が概ね維持された事例
〔東京高令和元年9月12日判決〕
<財 政>
○業務委託契約解除に伴う損害賠償金返還請求事件・桶川市
桶川市が市庁舎基本設計業務を設計会社に委託したが、その後委託契約を解除し、これによる損害賠償金を確認する旨の和解契約を締結したことに関し、損害賠償金が著しく過大であり、和解契約は無効であると主張して、設計会社に不当利得の返還を請求するよう求めた住民訴訟において、和解契約は不合理ではないとして請求が棄却された事例
〔さいたま地平成31年4月24日判決〕
<税 務>
○固定資産評価審査委員会の決定に対する取消請求事件・熊谷市
原告が、所有する土地の地目が宅地ではなく山林に該当すると主張して、固定資産課税台帳に登録された価格を不服として固定資産評価審査委員会に審査申出をしたところ、却下及び棄却されたことから、固定資産評価審査委員会の決定の取消しを求めた訴訟において、決定は適法であるとして請求が棄却された事例
〔さいたま地平成30年12月19日判決〕
○徴収済み固定資産税等に関する国家賠償請求事件・大東市
所有する土地について過大な固定資産税及び都市計画税を徴収されたと主張する原告が、適正な税額との差額を賠償するよう求めた国賠請求訴訟において、固定資産評価の一部に誤りがあったとして、請求が一部認容された事例
〔大阪地令和元年6月26日判決〕
<厚 生>
◎保険医療機関等の不正請求過払金返還請求権等に係る破産債権査定決定に対する異議控訴事件・春日井市
1 保険医療機関等の不正請求によって国民健康保険法45条による療養の給付に関する費用の支払がされた場合における保険者である市から当該保険医療機関等に対する同法65条3項に基づく過払金の返還請求権及び加算金の支払請求権の消滅時効期間は、いずれも民法(平成29年法律第44号による改正前のもの)167条1項により10年である。
2 指定医療機関の不正請求によって生活保護法(平成25年法律第104号による改正前のもの)53条による診療報酬の支払がされた場合における実施機関である市から当該指定医療機関に対する過払金の返還請求権の消滅時効期間は、民法(平成29年法律第44号による改正前のもの)167条1項により10年である。
3 医療機関の不正請求によって春日井市後期高齢者福祉医療費給付要綱8条3項による医療費の支払がされた場合における市から当該医療機関に対する同要綱11条2項に基づく過払金の返還請求権の消滅時効期間は、民法(平成29年法律第44号による改正前のもの)167条1項により10年である。
〔名古屋高平成30年5月10日判決〕
<都市計画>
○土地収用委員会裁決取消請求事件・東京都
原告らが共有する土地について東京都収用委員会が収用の裁決において定めた損失補償額を不服として、原告らが損失補償額の変更を求めた訴訟において、裁判所が採用した鑑定に基づき、損失補償額が一部変更された事例
〔東京地平成31年2月5日判決〕
判決概要紹介
<教育・文化>
○小学校における担任教諭による児童の行動の不制止に関する国家賠償請求事件・世田谷区
〔東京地平成30年12月11日判決〕