マザーテレサについての、多種多様な学問研究の門を開く可能性を読者に与える入門書。
著者が実際にマザーテレサと活動をともにした体験から、伝記や論述とは異なり、マザーテレサとの往復書簡や写真、個人的なエピソードを多数掲載し、人間味あふれるマザーテレサを感じることのできる内容となっています。
マザーテレサの両親や故郷スコピエでの生活、インドでの活動に協力したイエズス会司祭たちと当時のカルカッタ大司教の働きを詳述。
マザーテレサの個人史研究において、生活環境や成育史だけでなく、彼女に影響を与えた人々にも焦点をあてて多角的な分析を試みています。
また、増刷に伴い、世界的論争となった「信仰の暗夜」を追加しました。
調査研究に17年をかけた、渾身の力作です。
目次
・序論
1 生誕の地マケドニア共和国スコピエでの生活
2 インドにおける修道生活と「第2の召命(Second Vocation)」について
3 マザーテレサの活動
・資料 インドにおけるヒンドゥー教の歴史
4 インド国民の寛容と宥和の精神について
・終章 暗夜――マザーテレサが選んだ神への道
・付録 マザーからの手紙と著者(工藤)論文
・参考文献
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著者等紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
工藤裕美…くどう・ひろみ/上智大学外国語学部・神学部非常勤講師
シリル・ヴェリヤト/上智大学外国語学部教授
土田將雄…つちだ・まさお/第10代上智大学学長