無名の大学人パティソンの不機嫌な人生から、19世紀イギリス大学教育の変遷に伴う教育と宗教の関係を読み取ります。
彼の苦境を通じて、世俗化した現代の大学に警鐘を鳴らす好書です。
目次
序(パティソン夫人による)
1 1830年、オリエル
2 オリエル凋落への転機
3 知性の目覚め
4 卒業試験に向かって
5 卒業
6 トラクト運動の渦
7 アンチクライマックス
ほか
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訳者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
舟川一彦…ふなかわ・かずひこ/上智大学文学部教授