地方公共団体が当事者となっている行政・民事の裁判例(地方自治判例)を収録。
重要判例には解説等を登載。
あわせて、連載講座や訴訟情報など実務記事も多数収録。
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連載・記事
○はんれい最前線
固定資産税の過大請求、損害賠償請求権の除斥期間はいつから
弁護士 馬橋隆紀/さいたま市 幸田 宏
○自治体法務の風を読む
第69回 行政リーガル・ドックの効用
流山市総務部総務課政策法務室長(弁護士) 帖佐直美
○自治体実務のための民法(債権法)改正Q&A
第7回(完)
元芦屋市会計管理者 青田悟朗
○市町村アカデミー・コーナー
要説地方公務員制度②
千葉大学大学院専門法務研究科教授 下井康史
○法律相談
執務時間中のマスク着用に関する職務命令
弁護士 岩本安昭
○訴訟情報
国分寺市パチンコ店出店妨害賠償金4億5000万円の前市長に対する求償訴訟――住民敗訴確定――最高裁決定ほか
判決紹介
<税 務>
○不動産競売配当金返還請求事件・たつの市
担保不動産競売事件において、根抵当権の被担保債権者である原告(信用保証協会)に配当されるべき金員が、原告との関係で優先権を有しない被告(たつの市)に配当されたとする不当利得返還請求訴訟において、原告の主張が認められた事例
〔神戸地令和2年5月28日判決〕
◎国民健康保険税の滞納に係る配当処分取消請求事件・加須市
被相続人に対して既に納付又は納入の告知がされた地方団体の徴収金につき、納期限等を定めてその納付等を求める旨の相続人に対する通知は、これに係る地方税の徴収権について、地方税法(平成29年法律第45号による改正前のもの)18条の2第1項1号に基づく消滅時効の中断の効力を有しない。
〔最高(2小)令和2年6月26日判決〕
◎ふるさと納税不指定取消請求事件・泉佐野市
ふるさと納税制度に係る平成31年総務省告示第179号2条3号の規定のうち、地方税法37条の2及び314条の7を改正する平成31年法律第2号の規定の施行前における寄附金の募集及び受領について定める部分は、上記規定による改正後の地方税法37条の2第2項及び314条の7第2項の委任の範囲を逸脱した違法なものとして無効である。
(補足意見がある。)
〔最高(3小)令和2年6月30日判決〕
<教育・文化>
○小中学校統廃合・校区変更整備事業に係る住民訴訟事件・四條畷市
小中学校統廃合・校区変更を伴う学校施設の整備事業を行うために、市長と民間企業との間でされた、教育施設整備発注支援業務に係る委託契約、並びに、教育施設の設計・工事監理契約及び工事請負契約の各締結行為等が違法として提起された住民訴訟が棄却等された事例
〔大阪地令和元年6月28日判決〕
<環境・衛生>
○墓地経営許可処分取消請求事件・新座市
新座市長が宗教法人に対してした墓地経営許可処分について、墓地予定地の周辺に居住し、又は土地を有する原告らが許可処分の取消しを求めた訴訟において、許可処分は適法であるとして請求が棄却された事例
〔さいたま地令和元年5月8日判決〕
○火葬場建築費用の支出命令住民訴訟事件・大阪府能勢町
火葬場建築費用の支出命令を行った能勢町長に対する損害賠償の支払請求に係る住民訴訟が棄却等された事例
〔大阪地令和元年6月26日判決〕
◎納骨堂経営許可差止等請求控訴事件・千葉市
1 納骨堂の周辺に居住又は土地若しくは建物を所有する者は、墓地、埋葬等に関する法律10条1項に基づいてされた当該納骨堂の経営許可の取消訴訟の原告適格を有しない。
2 千葉市墓地等の経営の許可等に関する条例施行規則(平成12年千葉市規則第40号)5条2項に定める事前協議済書の交付は、抗告訴訟の対象となる行政処分に当たらない。
〔東京高令和元年9月12日判決〕
判決概要紹介
<自治一般>
○自己情報非開示等決定取消等請求事件・吹田市
〔大阪地平成31年4月26日判決〕〕