被疑者に何を尋ねればよい? 検察側に証拠の開示をしてもらうには? 外国人、少年、障害者が弁護対象の場合は?
こうした弁護活動の即使えるスキルと情報が満載の「刑事弁護の新しい実務書」です。
本書のポイント
・被疑者・被告人の弁護人になれるのは、弁護士だけであり、新人弁護士といえども弁護士会を通じて、国選事件を受任することになります。本書で知識と経験を補うことができます。
・本書は、刑事弁護活動を行う際の「基本的なマナー」「被疑者・被告人とのコミュニケーション」「裁判所、検察官とのやりとり」ほか、被疑者段階、起訴後被告人となった段階など各段階での基本的な手続を丁寧に解説しており、特に新人弁護士の方に役立つ内容となっています。また、類書にはほとんど解説されていない外国人、少年、障害者が被疑者・被告人の場合の弁護活動についても詳しく説明しています。
・執筆者には、司法研修所で刑事弁護教官を務めた経験豊富なメンバーもいるため、ベテラン・中堅となった弁護士にも参考になる知識や情報が豊富にあり、本書を読み返すことで、裁判員裁判制度が導入されて10年を経た中で進化している最新の弁護活動のスキルが身に付きます。
目次
ActⅠ 事件受任と起訴前弁護の場面にて
Sceneⅰ 当番弁護士として派遣要請を受ける/Sceneⅱ 接見する/Sceneⅲ 勾留前の弁護活動をする/Sceneⅳ 勾留後の弁護活動をする/Sceneⅴ 弁護士倫理を考える/Sceneⅵ 終局処分に対応する
ActⅡ 起訴後・公判前の場面にて
Sceneⅰ 公判準備(一般的な準備事項)/Sceneⅱ 公判準備(裁判員裁判特有の準備事項)/Sceneⅲ 公判前整理手続対象事件における証拠開示/Sceneⅳ ケース・セオリーを構築する/Sceneⅴ 検察官請求証拠への対応/Sceneⅵ 立証計画を立てる
ActⅢ 公判の場面にて
Sceneⅰ 公判手続を概観する/Sceneⅱ 尋問をする/Sceneⅲ 情状弁護をする
Sceneⅳ 最終弁論と最終陳述/Sceneⅴ 判決に対応する・受刑者の処遇を知る
ActⅣ 上訴審の場面にて
Sceneⅰ 控訴する/Sceneⅱ 控訴趣意書を作成して公判にのぞむ/Sceneⅲ 上告審にのぞむ
ActⅤ 外国人事件の場面にて
Sceneⅰ 外国人を弁護する/Sceneⅱ 通訳人を確保する/Sceneⅲ 依頼者から事情を聞く/Sceneⅳ 公判で弁護活動をする
ActⅥ 少年事件の場面にて
Sceneⅰ 少年を弁護する/Sceneⅱ 少年の付添人になる
ACTⅦ 障害のある人の弁護を担当する
Sceneⅰ 障害者(責任無能力等を含む)を弁護する/Sceneⅱ 実際の弁護活動(捜査段階)/Sceneⅲ 実際の弁護活動(公判段階)/Sceneⅳ 判決と社会復帰
執筆者紹介
岩崎 晃(いわさき・あきら)
1987(昭和62)年3月 東京大学経済学部卒業
1992(平成4)年4月 検事任官
1997(平成9)年4月 弁護士登録(第一東京弁護士会)
2008(平成20)年4月~ 司法研修所刑事弁護教官(2011(平成23)年まで)
現在:岩崎・本山法律事務所
石川 剛(いしかわ・ごう)
1993(平成5)年3月 早稲田大学法学部卒業
1995(平成7)年4月 弁護士登録(第一東京弁護士会)
2010(平成22)年4月~ 司法研修所刑事弁護教官(2013(平成25)年まで)
現在:桜田通り総合法律事務所
原 琢己(はら・たくみ)
1996(平成8)年3月 早稲田大学法学部卒業
2000(平成12)年4月 弁護士登録(第一東京弁護士会)
2016(平成28)年4月~ 司法研修所刑事弁護教官(2019(平成31)年まで)
現在:安井・原法律事務所
板橋 喜彦(いたばし・よしひこ)
1995(平成7)年3月 早稲田大学政経学部卒業
2002(平成14)年4月 弁護士登録(第一東京弁護士会)
現在:新都総合法律事務所
佐藤 健太(さとう・けんた)
2006(平成18)年 明治大学法科大学院卒業
2008(平成20)年 弁護士登録(第一東京弁護士会)
2015(平成27)年4月~ 司法研修所刑事弁護教官室所付(2018年(平成30)年まで)
現在:真和総合法律事務所
折戸 誠子(おりと・せいこ)
2009(平成21)年3月 明治大学法科大学院卒業
2013(平成25)年1月 弁護士登録(第一東京弁護士会)
現在:上田廣一法律事務所
橘 真理夫(たちばな・まりお)
2013(平成25)年3月 慶應義塾大学法科大学院修了
2014(平成26)年4月 弁護士登録(第一東京弁護士会)
現在:橘法律事務所