地方公共団体が当事者となっている行政・民事の裁判例(地方自治判例)を収録。
重要判例には解説等を登載。
あわせて、連載講座や訴訟情報など実務記事も多数収録。
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連載・記事
○はんれい最前線
通路が2項道路に該当するかをめぐり処分不存在確認の訴え
弁護士 馬橋隆紀/さいたま市 幸田宏
○自治体法務の風を読む
第87回 「予防法務」のススメ
神戸市行財政局法務支援専門官(弁護士) 稲田 優
○市町村アカデミー・コーナー
政教分離について②
中央大学教授 安念潤司
○法律相談
奨学金不採用決定に対する審査請求の可否
弁護士 濱 和哲
○訴訟情報
首相街頭演説ヤジ排除賠償訴訟――表現の自由を侵害したとして賠償命令――札幌地裁判決ほか
判決紹介
<財 政>
◎違法公金支出金返還請求控訴事件・南あわじ市
旧庁舎の解体工事の入札に最低制限価格と同額の入札をした参加業者を落札者とした請負契約についての支出命令が違法であると主張して、支出命令をした市長に対して損害賠償請求するよう求めた住民訴訟の控訴審において、住民の請求を一部認容した原判決が取り消された事例
〔大阪高令和2年12月3日判決〕
<労 働>
〇個人情報の訂正請求に係る処分取消請求事件・大阪府
自己に関する個人情報について事実に関する誤りがあるとして、府の個人情報保護条例に基づき原告が府知事に対し行った訂正請求について、府知事による訂正しない旨の決定は、事実に関する誤りはなく適法であるとして、当該決定の取消しを求めた原告の請求が棄却された事例
〔大阪地令和3年3月25日判決〕
<教育文化>
〇揚水機場の解体工事に関する住民訴訟事件・八潮市
八潮市が管理する揚水機場の解体を決定した経緯に重大な瑕疵があり、解体工事契約に基づき支出負担行為等をした当時の市長の行為が違法であると主張して、当時の市長に対し損害賠償を請求するよう求めた住民訴訟において、解体を決定した経緯が不合理であったとはいえないと判断された事例
〔さいたま地令和3年10月6日判決〕
<環境・衛生>
◎水資源の保全を目的とした条例に基づく規制対象事業認定処分取消等請求事件・山形県遊佐町
遊佐町の健全な水循環を保全するための条例の規定のうち、土石又は砂利を採取する事業を規制する部分は、憲法22条1項に違反しない。
〔最高(3小)令和4年1月25日判決〕
<厚 生>
〇母子福祉資金による貸付債務不存在確認請求事件・練馬区
母子及び父子並びに寡婦福祉法(以下「母子福祉法」という。)の母子福祉資金の貸付事務について、当該事務の実施権限を有する東京都が、地方自治法252条の17の2(条例による事務処理の特例)に基づき、当該事務のうち貸付けと償還に関する事務の処理権限を特別区に配分していた事案において、特別区である練馬区が、母子福祉資金による貸付金債務の不存在確認請求の訴えについて被告適格を有するとされた事例
〔東京地令和3年2月5日判決〕
〇児童一時保護処分に関する国家賠償請求事件・埼玉県
長女について一時保護処分をされた両親が原告となって、一時保護処分が違法であると主張して国家賠償請求をした訴訟において、一時保護処分が適法であるとして請求が棄却された事例
〔さいたま地令和3年10月13日判決〕
判決概要紹介
<自治一般>
○行政文書不開示処分取消請求事件・吹田市
〔大阪地令和2年1月29日判決〕