地方公共団体が当事者となっている行政・民事の裁判例(地方自治判例)を収録。
重要判例には解説等を登載。
あわせて、連載講座や訴訟情報など実務記事も多数収録。
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連載・記事
○はんれい最前線
選定は適切?より低額で事業運営委託契約ができたと住民訴訟
弁護士 佐々木泉顕/弁護士 山田敬之/北海道町村会 岸本明大
○自治体法務の風を読む
第89回 努力義務規定の不思議
春日井市総務部参事(中京大学非常勤講師・弁護士) 吉永公平
○市町村アカデミー・コーナー
人事評価制度の改善と運用レベルアップ②
行政経営コンサルタント 宮澤克己
○法律相談
同意を得ない録音の適法性
弁護士 秋山一弘
○訴訟情報
都の新型コロナ営業時間短縮命令違法訴訟――時短命令は違法、賠償請求は棄却――東京地裁判決ほか
判決紹介
<財 政>
〇労働福祉センターの仮移転に関する住民訴訟事件・大阪府
労働福祉センターを仮移転するための建設業務等の契約が最終移転先を決定しないまま締結されているなどの違法があると主張して、大阪府知事らに対し損害賠償請求するよう求めた住民訴訟において、契約締結に違法な点はないと判断された事例
〔大阪地令和3年7月14日判決〕
<税 務>
〇駐車場業に係る事業税賦課処分取消請求事件・東京都
1 先行する年度の個人事業税課税処分に係る審査請求を棄却する旨の裁決がされている場合において、後続する年度の個人事業税賦課処分の取消しを求める訴えにつき、審査請求に対する裁決を経ていないことに正当な理由があるとされた事例 2 個人事業税の対象となる「駐車場業」とは、対価の取得を目的として、自動車の駐車のための場所を提供する業務を自己の計算と危険において独立して反復継続的に行うものであることを要するというべきである。 3 所有する土地を訴外会社に定額の賃料で貸し付けて同社の運営するコインパーキング式の時間貸駐車場用地として使用させる行為を行う者が個人事業税の対象となる「駐車場業」を行う者であると認めることはできないとして、個人事業税の賦課決定処分が取り消された事例 〔東京地令和3年3月10日判決〕
<労 働>
◎退職手当支給制限処分取消請求控訴事件・熊本県
酒気帯び運転をしたことを理由に退職手当等の全部を支給しないとの退職手当支給制限処分を受けた控訴人が、処分の取消しを求めた訴訟の控訴審において、処分は適法であるとした原審の判断が変更された事例
〔福岡高令和3年10月15日判決〕
<教育・文化>
〇保有個人情報不開示決定取消請求事件・川口市
1 自己に関する保有個人情報の開示請求に係る情報の一部を開示する旨の決定について、不開示の部分が特定されず、不開示情報該当性の判断が適切になされなかったことが国家賠償法上違法であるとされた事例 2 保有個人情報を訂正する旨の決定を取り消す旨の決定について、名宛人に対し弁明の機会を付与しなかったことが国家賠償法上違法であるとされた事例 3 自己に関する保有個人情報の開示請求に係る情報の一部を開示する旨の決定に国家賠償法上の違法があるとして、慰謝料請求が一部認容された事例 〔さいたま地令和2年10月14日判決〕
<厚 生>
◎児相面会制限国家賠償請求控訴事件・栃木県
一時保護した児童と両親の面会を児童相談所が行政指導として制限を行ったことについて、虐待をしていなかった親に対する面会制限が違法な行政指導であるとした原審の判断が、控訴審において取り消された事例
〔東京高令和3年12月16日判決〕
<環境・衛生>
◎廃棄物処理施設の委託契約に関する住民訴訟事件・東久留米市・西東京市・清瀬市
一般廃棄物処理施設の運営管理等を行う一部事務組合の管理者が委託契約を締結したことに関し、委託契約が締結時において無効であると主張して、管理者に損害賠償をすることを求めるなどした住民訴訟の控訴審において、委託契約が無効であるとはいえないとした原審の判断が維持された事例
〔東京高令和2年9月23日判決〕
判決概要紹介
<警 察>
○道路交通法違反の取締り後にされた優良運転者との記載のない免許更新処分に対する取消等請求事件・東京都
〔東京地令和3年2月24日判決〕