地方公共団体が当事者となっている行政・民事の裁判例(地方自治判例)を収録。
重要判例には解説等を登載。
あわせて、連載講座や訴訟情報など実務記事も多数収録。
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連載・記事
○はんれい最前線
会議録作成のための録音データに対する開示請求を拒否することは違法か
弁護士 佐々木泉顕/弁護士 山田敬之/北海道町村会 岸本明大
○自治体法務の風を読む
第83回 売買は賃貸借を破る
草加市総務部特命副参事(弁護士) 宮里民平
○特別寄稿
ごみ屋敷に対する行政代執行の課題と予防措置―蒲郡市を例に(下)
鹿児島大学教授 宇那木正寛
○市町村アカデミー・コーナー
食品リサイクルにおける自治体の役割②
叡啓大学特任教授 石川雅紀
○法律相談
図書館の本の長期未返却と利用制限等
弁護士 中村健人
○訴訟情報
臼杵市議会で発言時マスク使用強制――市議が提訴――大分地裁ほか
判決紹介
<自治一般>
◎保有個人情報部分開示決定処分取消等請求控訴事件・埼玉県
保有個人情報の部分開示決定に対する不開示情報の開示義務付けの訴えにおいて、当該情報の内容、性質等を総合的に勘案して本件不開示部分の不開示事由該当性を判断した事例
〔東京高令和2年10月7日判決〕
〇情報公開非開示決定処分取消請求事件・日野市
市の情報公開条例に基づき原告が行った行政情報公開請求について、処分行政庁が一部の文書を除き非公開とした決定には、条例で求める非公開とした理由の提示に不備があり、処分行政庁は、職務上の注意義務を尽くすことなく、漫然と理由の提示に不備のある処分をしたとして、当該非開示決定の取消しと、国家賠償法1条1項に基づく請求が認容された事例
〔東京地令和3年2月16日判決〕
<財 政>
〇怠る事実の違法確認請求事件・柏原市
市の区長会(任意団体)に対する補助金に係る不当利得返還請求権及びこれに対する遅延損害金について,市長が訴訟手続により履行を請求しないことが違法であることを確認するとされた事例(住民訴訟)
〔大阪地令和3年2月10日判決〕
<税 務>
〇市県民税等の滞納処分に関する国家賠償等請求事件・さいたま市
処分行政庁が市県民税等の滞納処分として原告の勤務会社に対する給与債権を差し押さえた処分について、処分行政庁において、国税徴収法76条5項に基づく承諾が納税者本人の真意であるかを確認すべき義務、上記処分の撤回又は執行の停止等をすべき義務を負っていたとはいずれも認められないとして、国家賠償法1条1項に基づく原告の請求が棄却された事例
〔さいたま地令和3年3月24日判決〕
<厚 生>
〇年金不支給決定処分取消請求事件・東京都
かつて地方公務員であった原告が,原告の障害の状態が厚生年金保険法施行令に規定する障害の状態に該当しないとして,障害厚生年金を支給しない旨の処分を受けたため,処分の取消しを求めた訴訟において,原告の症状はうつ病と診断すべきと認められるとして,処分が取り消された事例
〔東京地令和2年10月27日判決〕
<住 宅>
◎市営住宅修繕等請求控訴事件・徳島市
市営住宅の賃借人である控訴人が,被控訴人(徳島市)が修繕義務を履行しないとして,民法606条に基づき被控訴人の費用による修繕を求めた訴訟の控訴審において,被控訴人には一部修繕義務があるとして,被控訴人には修繕義務がないとして控訴人の請求を全部棄却した原判決が一部変更された事例
〔高松高令和3年3月26日判決〕
<産 業>
〇農地への原状回復命令取消請求事件・久喜市
農地法51条に基づき農地への原状回復命令を受けた原告が,原状回復命令には裁量権の範囲の逸脱,濫用があるとして処分の取消しを求めた訴訟において,処分には裁量権の範囲の逸脱,濫用はないとして,原告の請求が棄却された事例
〔さいたま地令和3年2月24日判決〕
<警 察>
〇運転免許取消処分等取消請求事件・大阪府
準中型自動車の免許を受けていない原告が準中型自動車を運転したことについて免許取消処分を受けたところ,準中型自動車であるとの認識を有していなかったから無免許運転には該当しないと主張して免許取消処分の取消しを求めた訴訟において,客観的な違反行為が認められれば故意の有無にかかわらず免許の取消処分をすることができると判断された事例
〔大阪地令和3年3月25日判決〕
判決概要紹介
<労 働>
◎営業停止処分取消請求事件・東京都
〔東京地令和2年2月27日判決〕