月刊 ガバナンス 2024年4月号  特集1:時代に適応した自治体の組織、人事、働き方|地方自治、法令・判例のぎょうせいオンライン
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月刊 ガバナンス 2024年4月号  特集:時代に適応した自治体の組織、人事、働き方

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編著者名
ぎょうせい
判型
A4変型
商品形態
雑誌・電子書籍
雑誌コード
13321-04
図書コード
7135001-24-040
8179040-24-040
ISBNコード
発行年月
2024/04
販売価格
1,320 円(税込み)

内容

●特集 時代に適応した自治体の組織、人事、働き方

自治体を取り巻く環境が激しく揺れ動いている。コロナ禍、その後の物価の高騰、国際社会・経済の不安定化、気候変動、多発する災害、デジタル化…。なかでも加速する人口減少と少子高齢化は、生産年齢人口の縮小による人手不足を深刻化させ、自治体の組織運営や人材マネジメント、職員の働き方も改めて問われている。VUCAといわれる不確実で変動する時代に、自治体はどう適応していくのか。組織や人事、職員の働き方などの視点から考えていきたい。

■自治体を取り巻く環境変化に自治体組織・人事はどう適応していくか

稲継裕昭
早稲田大学政治経済学術院教授

地方自治体を取り巻く社会経済環境が大きく変化する中で、自治体業務に対する需要が確実に増加している。では、拡大している業務を担う自治体職員は十分に確保できているのか。答えは「否」。さらに近年では、志望者減と若手中堅の離職増が進行し、自治体業務供給者側の担い手不足は深刻化している。

 

■職員力を高める自治体組織と人材マネジメント/太田 肇
考えるべきなのは、ジョブ型とは別の選択肢である。これからの自治体職員に求められるのは高い専門性、柔軟性、モチベーション、高い倫理観である。そして日本の社会や風土にマッチし、公務(自治体行政)の特性を踏まえた働き方が必要になる。近年、デジタル化の追い風を受け、企業等に雇用されながらも半ば自営業のようにある程度まとまった仕事をこなす「自営型」の働き方が広がっている。その一つのタイプがプロフェッショナルである。

■労働力希少社会における働き方の魅力づくり/権丈英子
今、労働市場において大きな変化が起こっている。その変化は、景気変動のように行きつ戻りつの変化ではない。そうした変化であれば、今を耐えぬけば元に戻ってなんとかなると期待できる。しかし、今起こっているのは、一方向に向かって行って元に戻ることはない構造的な変化である。日本の労働市場で起こっているそうした変化を、労働力希少社会の到来と呼んできた。

■これからの自治体職員をどう育てるか/船木成記
人口減少が進み、国全体で人手不足が深刻化するなか、官民を問わず人材育成の重要性が高まっている。特に業務の質・量が増大する一方で、職員を減らしてきた自治体には大きな課題だ。ここでは国や自治体で人づくりや地域づくりなどに携わってきたつながりのデザイン代表理事の船木成記さんにこれからの自治体の人材育成について話を聞いた。

■デジタル時代の人事戦略をどう描くか/狩野英司
DXの本当のゴールは自律的に変わり続ける人と組織をつくること、変化を常態化させることだ。そして、ここまで到達できなかった自治体は、いずれ持続可能性を失うことになる。DXは一過性のプロジェクトではなく、定常業務に落とし込んでいかなければならない。それを前提として、人事のあり方も組み替えていくことが必要になるだろう。

■協同労働という新しい選択肢/中西大輔
自治体職員の〝安易な〞兼業・副業推奨議論には懐疑的だが、単に兼業・副業という土俵の議論ではなく、「持続可能で活力ある地域社会」を実現する一つの手段として、かつ、あくまで自らの意思で行う住民自治やまちづくりの仕組みとして、公務員が個人で参画する可能性は広がる。正規公務員の参画はハードルが高いが、自らのキャリア形成を見据え、その経験を生かして地域の中で仕事を起こしていく選択肢は間違いなく増えるだろう。

〈取材リポート〉
エンゲージメントの定量化により働き方改革の成果と課題を可視化/大阪府四條畷市

 

キャリアサポート連載

■管理職って面白い!ラポール形成/定野 司 ■「後藤式」知域に飛び出す公務員ライフ
この10年で変化した地方自治体を取り巻く環境/後藤好邦
■誌上版!「お笑い行政講座」/江上 昇 ■〈公務員女子のリレーエッセイ〉あしたテンキにな~れ!/宮下あゆみ ■自治体DXとガバナンス/稲継裕昭 ■自治体職員なら知っておきたい!公務員の基礎知識/高嶋直人 ■〈リレー連載〉Z世代ズム~つれづれに想うこと/中西咲貴 ■ただいま開庁中!「オンライン市役所」まるわかりガイド/角谷里紗・林 和輝 ■地域の“逸材”を探して/寺本英仁

 

●巻頭グラビア

□自治・地域のミライ
森 智広・三重県四日市市長
まちのポテンシャルを活かし、圏域の中核都市へ

森智広・三重県四日市市長(45)。現在進めている中心市街地再開発の模型の前で。バスタの開設や、近鉄とJRを結ぶ中央通りに大胆に緑地帯と歩行空間を設けるなど賑わいの創出をめざす。「このプロジェクトがまちの未来を拓いていく」と力を込める。

 

新連載スタート

■交差点〜国×地方
「非正規から正規」職員へ──人口減少が促す潮流の転換/人羅 格
■今日から実践!すぐに役立つ!「公務員による研修」のススメ
研修講師はなぜ民間の方ばかり?〜「公務員から学ぶ」大切さ/堤 直規
■カスタマーハラスメント対策Q&A
カスタマーハラスメントって何?/関根健夫
■HOLG presents 本当にすごい公務員!のココだけの話
20億円の下水道事業費を削減!/同前嘉浩

 

取材リポート

□新版図の事情──“縮む社会”の現場を歩く/葉上太郎
命は尽きても、種子は残る【「天のつぶ」の物語(6)原点の農家・下】
原発事故、続く模索49

福島県のオリジナル米としては最も多く栽培されている「天のつぶ」だが、開発が中止された歴史がある。試験栽培に携わった農家の一人が「コシヒカリと違い、あっさりした美味しさがある」と訴え、命がつながった。この農家の試験栽培だけが特例として続けられ、その後は拡大してデビューに結びついた。しかし、当の農家は本格栽培できないままに終わった。原発事故で避難を強いられ、帰還を願いながらも病に倒れたのだった。

□自治体政策最前線──地域からのイノベーション13
子どもにやさしいまちづくり──居場所と参画の場づくりで子ども・若者中心の政策を推進(東京都町田市)

東京都町田市は、1990年代から子どもや若者の意見を聞きながら子どもセンターなどの居場所づくりを推進。また、市の計画策定や事業評価などへの参画の場を設け、子どもの声を反映したまちづくりに努めている。その取り組みが評価されてユニセフの「日本版子どもにやさしいまちづくり事業」の実践自治体に承認された。さらに、「町田市子どもにやさしいまち条例」を制定し、子ども政策を加速させている。

 

●Governance Focus
□来襲が早い日本海の津波で犠牲者が少なかった理由──能登半島地震、能登町、珠洲市。単純化せずに伝えられるか/葉上太郎
日本海側の津波はどれだけ早く逃げるかが勝負になる。地震発生からの来襲がわずか数分と早いからだ。能登半島地震ではどうだったのか。犠牲者数は3月12日時点の死者226人のうち数人と見られ、比較的少なかった。なぜ、このようなことが可能だったのか。「日頃の訓練の成果」と美談に仕立てるメディアもあるが、実際には様々な理由がある。単純化するのではなく、事実を虚心坦懐に見る必要がある。

 

●Governance Topics
□これからの議会の姿とコミュニティの関係について議論──「政策サイクル推進地方議会フォーラム」公開セミナー
(公財)日本生産性本部地方議会改革プロジェクトによる「政策サイクル推進地方議会フォーラム」は、2月4日に「ミライの議員・議会のために〜住民福祉の向上と地方議会の政策サイクル」と題し、都内で公開セミナーを開催した。今回は、これからの地方議会、議員の姿を展望しながら、議会とコミュニティとの関係などについても議論された。

□地域や組織に活かせるヒントやスキルを学ぶ──明日から一歩踏み出すための実践スキルアップ講座
早稲田大学マニフェスト研究所人材マネジメント部会による「明日から一歩踏み出すための実践スキルアップ講座」が都内で行われた。同講座は、地域や組織のありたい姿を実現するためのヒントとなるスキルや考え方を身につけようと同部会の修了生を中心に企画。当日は三つの講座に分かれ、学び合う場となった。

□生成AIの議会活用に向け事務局職員対象の研修会を開催──議会事務局向けデジタル活用研修会
早稲田大学マニフェスト研究所は2月16日、議会事務局向けデジタル活用研修会をオンラインで開催した。テーマは「事務局職員が知っておくべき生成AI」。自治体でも急速に活用が広がる生成AIについて、議会での具体的な活用方法や今後の可能性について学んだ。

□SDGsを核とする地方創生について、多面的に議論──地方創生SDGs国際フォーラム2024
人口減少が急激に進む中、持続可能な地域づくりに向け、国・地方を挙げて取り組んでいる地方創生。その一環として現在、SDGsを原動力とする「地方創生SDGs」が進められている。3月4日には東京で「地方創生SDGs国際フォーラム」が開催され、「サステナブルな未来へのメッセージ」をテーマに多様なアクターが集まり、持続可能なまちづくりや地域活性化に向けて議論した。

□善政競争のために、マニフェスト大賞受賞事例から学ぶ──マニフェスト大賞アワーズコレクション
近年のマニフェスト大賞受賞の取組み事例から学ぶ機会として、「マニフェスト大賞アワーズコレクション」(マニフェスト大賞実行委員会、ローカル・マニフェスト(LM)推進連盟主催)が1月31日〜2月1日に都内で開催された。2日間にわたり、会場、オンラインで各地から多数が参加し、さらなる善政競争へ向け、実りある会となった。

□地域の「居場所」を考える──第55回『都市問題』公開講座
社会的課題や都市政策のあり方などについて議論をする第55回『都市問題』公開講座((公財)後藤・安田記念東京都市研究所主催)が2月3日に都内で開催された。2024年4月に孤独・孤立対策支援法が施行されるのを前に、地域の「居場所」づくりの実践者らが登壇し、これからの地域社会の果たすべき役割を探った。

□将来に向け、“水みんフラ”を社会で支えていくために──東京財団政策研究所ウェビナー「水みんフラ─水を軸とした社会共通基盤の新戦略─」
東京財団政策研究所は3月1日、「水みんフラ─水を軸とした社会共通基盤の新戦略─」と題するウェビナーを開催した。同研究所で21年から進められてきた研究プログラムの成果をとりまとめた同名の提言を紹介するもので、これから日本社会や自治体の大きな課題になる上下水道などのインフラに関する方向性を提示しており注目される。

□震災体験を語り継ぎ、次の災害に活かすために──あれから13年スペシャル
東日本大震災での自治体職員などの体験を語り継ぐ「あれから13年スペシャル〜人の口から人の心に伝える〜みんなの災害体験を100年後の人たちへ」が2月24日、仙台市で開催された。今回のテーマは活動の原点ともいえる「災害エスノグラフィー」。改めてその意義や効果を学びながら、これからにどう生かしていくかを語り合った。

 

連載

□新・地方自治のミ・ラ・イ/金井利之 □地域発!マルチスケール戦略の新展開/大杉 覚 □市民の常識VS役所のジョウシキ/今井 照 □“危機”の中から──日本の社会保障と地域の福祉/野澤和弘 □自治体法務と地域創生──政策法務型思考のススメ/大石貴司(関東学院大学地域創生実践研究所) □地域経済再生の現場から~Bizモデルの中小企業支援/三嶋竜平(Hi-Biz) □自治体の防災マネジメント/鍵屋 一 □市民と行政を結ぶ情報公開・プライバシー保護/奥津茂樹 □公務職場の人・間・模・様/金子雅臣 □生きづらさの中で/玉木達也 □議会局「軍師」論のススメ/清水克士 □地方議会シンカ論/中村 健(早稲田大学マニフェスト研究所) □「自治体議会学」のススメ/江藤俊昭 □From the Cinema その映画から世界が見える
『ナチ刑法 175条』/綿井健陽
□リーダーズ・ライブラリ [著者に訊く!/『部活動は日本の強み──クラブ自治の継承と発展』神谷 拓]

 

カラーグラビア

□つぶやく地図/芥川 仁
三陸の海、漁師のやりがい──宮城県東松島市宮戸
□技の手ざわり/大西暢夫
循環型の「よしず」づくりに向けた、ヨシ刈りとヨシ焼き──【よしず生産】松本八十二さん、キクエさん(栃木県栃木市)
□わがまちDiary──風景・人・暮らし
アートと四季折々の自然が溶け合うまち(青森県十和田市)


●特別企画
森林3次元計測システム「OWL(アウル)」を活用し森林の持つ環境価値を正しく評価

 

■DATA・BANK2024 自治体の最新動向をコンパクトに紹介!

※官庁街通り(駒街道)の桜並木(青森県十和田市提供)
*「自治・分権改革を追う」は休みます。

 

図書分類

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