新型コロナパンデミックと自治体
世界で猛威をふるう新型コロナウイルスのパンデミック。日本でも4月に入り7都府県で緊急事態が宣言され、その後、全国に拡大。期限も5月末へと延長され(状況にあわせて段階的に解除)、長期にわたり外出の自粛や休業要請が行われる事態となった。感染拡大がどう収束していくかまだ先は見えないが、国内外の社会・経済に大きな影響が及ぶのは明らかだ。そうした中で、地方自治体や地域ではこれから何が起き、何が求められるのか。さまざまな観点から考察してもらった。
■前例がない事態に自治体・自治体職員はどう向き合うべきか/大杉 覚
■新型コロナウイルス対策と国・自治体関係/礒崎初仁
■新型コロナウイルスパンデミックと自然災害対策
──複合・連続災害に備える自治体の防災マネジメント/鍵屋 一
■パンデミックが医療改革に及ぼす影響を考える──地域医療構想を中心に/三原 岳
■新型コロナ対策で求められる生活保障の必要性/大山典宏
■新型コロナウイルス対応におけるICT・データ活用/庄司昌彦
■公務員研修、働き方をどう変えるか/高嶋直人
■コロナ対応とエッセンシャルワーカーの非正規公務員/上林陽治
■ポスト・コロナ社会と地方圏の展望/小田切徳美
キャリサポ特集:テレワークを使いこなそう!通勤・勤務時の人との接触をなるべく避ける──。新型コロナウイルス感染症がこんな対策を社会に強いる中、テレワークが脚光を浴びています。本来は働き方改革の一環で官民ともに推進が図られているテレワーク。子育てや介護支援に加え、生き方自体を見つめ直すワーク・ライフ・バランスを果たすための有効な手法です。非常時の思いがけぬ普及をきっかけに、テレワークの方法論や課題、自治体が導入するコツなどを一緒に探ってみましょう。■自治体のテレワークはどう進めるか?/森本登志男 ■自治体へのテレワーク導入の勘所/今泉千明 ■“やってみてわかった!”──熊本市のテレワークの効果と課題/中村 健 ■リモートワークを地方創生に活かす──明るい「逆参勤交代」の可能性/松田智生 連載 ────────────────────────────────────── ■管理職って面白い! クラップ・フォー・ケアラーズ/定野 司 ■「後藤式」知域に飛び出す公務員ライフ ピンチはチャンス──急にふられた仕事は自治体職員としての腕の見せどころ/後藤好邦 ■誌上版!「お笑い行政講座」/江上 昇 ■〈公務員女子のリレーエッセイ〉あしたテンキにな~れ!/関下友貴美 ■AI時代の自治体人事戦略/稲継裕昭 ■働き方改革その先へ!人財を育てる“働きがい”改革/高嶋直人 ■未来志向で考える自治体職員のキャリアデザイン/堤 直規 ■そこが知りたい!クレーム対応悩み相談室/関根健夫 ■独立機動遊軍 円城寺の「先憂後楽」でいこう!/円城寺雄介 ■We are ASAGOiNG ! 地域公務員ライフ/馬袋真紀 ■ファシリテーションdeコミュニケーション/加留部貴行 ■“三方よし”の職場づくり/東 克宏 ■誰もが「自分らしく生きる」ことができる街へ/阿部のり子 ■地方分権改革と自治体実務──政策法務型思考のススメ/分権型政策法務研究会 |
巻頭グラビア
□シリーズ・自治の貌(特別編)(特集との連動企画)
北川正恭・早稲田大学名誉教授
現場から運動を起こし、競争・共鳴し合って国を変えていくべき
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●連載
□童門冬二の日本列島・諸国賢人列伝 細川幽斎(三) 心の役割
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取材リポート
●取材リポート
□新版図の事情──“縮む社会”の現場を歩く/葉上太郎
崩れた蔵をカフェにした【「福島醤油」日本一の情景(3)】
原発事故、続く模索
震災に遭った醤油蔵の多くは土壁が崩落するなどして大打撃を受けた。福島県二本松市では、被災した蔵のうちの一つがカフェに改造され、醤油を使った郷土料理の魅力の発信が始まった。折しも、同市に避難してきた浪江町の住民や、震災復興に関わる外部人材の動きが活発になり、二本松に新たな活力が注ぎ込まれる。ところが、そうした時に新型コロナウイルスの流行が始まった。
□現場発!自治体の「政策開発」
“プラごみ”ゼロへの第一歩「レジ袋提供禁止条例」を制定
──かめおかプラスチックごみゼロ宣言(京都府亀岡市)
使い捨てプラスチックごみ削減に取り組んでいる京都府亀岡市は、「プラスチックごみゼロ」を宣言し、2030年までの実現をめざしている。その第一歩として、全国初の「レジ袋提供禁止条例」を制定した。店舗でのプラスチック製レジ袋の提供をやめることを契機に、市民にプラごみ問題へ目を向けてもらい、持続可能なまちづくりを進めるのがねらいだ。「世界に誇れる環境先進都市」に向け、“プラごみ”ゼロに挑んでいる。
□議会改革リポート【変わるか!地方議会】
住民福祉の向上に「地方議会評価モデル」(地方議会の成熟度基準)を作成
──(公財)日本生産性本部の研究会
公益財団法人日本生産性本部は2019年度に第3期「地方議会における政策サイクルと評価モデル研究会」を設置、このほど「地方議会評価モデル」(地方議会の成熟度基準)を作成した。モデルは、組織マネジメントの考え方をもとにした枠組みと、先進的な議会改革の事例をもとにした確認項目で構成。新たな価値創造による住民福祉の向上をめざす議会が、“自己診断”によって気づきを得られるモデルとなっている。
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●Governance Focus
□新過疎法制定の行方と「アフター・コロナ」──過疎問題懇談会の報告書を読む
/青山彰久
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●Governance Topics
□「AIを活用した未来予測──2050年の兵庫の研究」を公表(兵庫県)
/広井良典+岩切玄太郎+福田幸二+須藤一磨
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連載
□ザ・キーノート/清水真人
□自治・分権改革を追う/青山彰久
□新・地方自治のミ・ラ・イ/金井利之
□自治体のダウンスケーリング戦略/大杉 覚
□市民の常識VS役所のジョウシキ/今井 照
□“危機”の中から──日本の社会保障と地域の福祉/野澤和弘
□自治体の防災マネジメント/鍵屋 一
□Bizモデルの地域づくり/小出宗昭
□市民と行政を結ぶ情報公開・プライバシー保護/奥津茂樹
□公務職場の人・間・模・様/金子雅臣
□生きづらさの中で/玉木達也
□議会局「軍師」論のススメ/清水克士
□「自治体議会学」のススメ/江藤俊昭
□リーダーズ・ライブラリ
[著者に訊く!/『水道、再び公営化!』岸本聡子]
カラーグラビア
□技・匠/大西暢夫
デジタルによって気づかされる風合い──鋳造職人・築地活字(横浜市)
□わがまちの魅どころ・魅せどころ/愛媛県久万高原町
ひと・里・森がふれあい ともに輝く 元気なまち
□山・海・暮・人/芥川 仁
血の滲むような努力をして伝統を守ってきた──宮崎県西都市大字銀鏡
□土木写真部が行く~暮らしを支える土木構造物
鶴田ダム~暮らしを守る九州最大規模の重力式コンクリートダム
□人と地域をつなぐ─ご当地愛キャラ/オッサンショウオ(鳥取県日南町)
□クローズ・アップ
噴火、台風、そしてコロナ禍──相次ぐ苦境に立ち向かう観光地・神奈川県箱根町
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■DATA・BANK2020 自治体の最新動向をコンパクトに紹介!
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*「もっと自治力を!広がる自主研修・ネットワーク」は休みます。