外国人材と共生する地域づくり
18年12月末時点での日本の在留外国人数は約273万人。過去最高を記録するとともに、国籍の多様化も進んでいる。今年4月には、生産年齢人口の減少に伴う人手不足などを背景に、新たな在留資格を創設する改正入管法を施行。外国人材を求める流れはさらに拡大しつつある。一方、技能実習制度など受け入れに関する仕組みや体制の問題点はかねてから指摘されてきたが、解決されたわけではない。家族も含めて暮らしの場となる自治体では、地域社会の一員としてどう迎え、どのように共生していくか、さまざまな模索が続いている。今月は地域における多文化共生について考えてみたい。
■外国人の活躍が地域活性化のカギになる/毛受敏浩
■多文化共生社会に向けた国と地方自治体の役割/山脇啓造
■地域における日本語教育の現状と課題──「生きるためのことば」という視点の必要性
/池上摩希子
■福祉分野の外国人材の現状と課題──介護人材を中心に/高畑 幸
■多文化共生時代の災害時対応に求められる自治体の役割
──外国人とともに「安心感の醸成」をめざそう/田村太郎
■日本から学んで成長できればもっといい議員になるし、住民のプラスにもなる
/ビアンキ・アンソニー(愛知県犬山市議会議員)氏に聞く
■外国につながりを持つ子どもたちをどう育むか/オチャンテ 村井 ロサ メルセデス
■地域の多文化共生と〈やさしい日本語〉/庵 功雄
キャリサポ特集:出でよ!職員ファシリテーターいまや各種の計画づくりや合意形成の場などでファシリテーションは欠かせない存在となってきました。これまで自治体では専門家をファシリテーターとして招くケースがほとんどでしたが、自治体自ら養成するケースも出てきました。これからの自治体職員にとって不可欠な能力の一つとも言われるファシリテーション。今月は、職員ファシリテーターをいかに養成するのか考えてみます。 ■職員ファシリテーターに求められる技術/加留部貴行
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巻頭グラビア
□シリーズ・自治の貌/越田謙治郎・兵庫県川西市長
マニフェストを「政治を変えるためのツール」に
連載
□童門冬二の日本列島・諸国賢人列伝 新・小島蕉園(七) 悪徳宰相の桃源郷
取材リポート
□新版図の事情──“縮む社会”の現場を歩く/葉上太郎
地酒専門店の支援でブレイクする【福島酒7年連続日本一の秘密(13)】
原発事故、続く苦悩
地元でしか飲まれていなかったのに、首都圏などで一躍人気が出る酒蔵がある。秘密の一つは地酒専門店の介在だ。酒質や造り手の人柄に惚れ込み、販路を拡大させてくれるのである。原発事故の年に初めて酒を造った青年は、地酒専門店に支援され、また震災を契機として出会った人々に突き動かされるようにして、酒や地元への思いを育んだ。そして首都圏で注目の蔵へと成長していった。
□現場発!自治体の「政策開発」
産学官民の共創により、長寿社会の課題解決を図る
──鎌倉リビングラボ(神奈川県鎌倉市)
神奈川県鎌倉市は、長寿社会のまちづくりに向けたエリアマネジメントの実践に端を発し、地域課題解決の有効な手法の一つとして、「鎌倉リビングラボ」に取り組んでいる。産学官民住で連携し、生活者の視点で地域住民・自治体・企業の課題を解決するアイデアを出し合い、商品やサービスの開発・提供に結びつける試みだ。その中からは、若い世代が暮らしたいまちをめざし、テレワークの可能性を探る活動も展開されている。
□議会改革リポート【変わるか!地方議会】
議員視察で先進議会同士によるワークショップを実施
──三重県四日市市議会&北海道芽室町議会
三重県四日市市議会の10人の議員は10月9日、北海道芽室町議会を視察した。芽室町議会の議会改革について学ぶとともに、両議会のメンバーでワークショップ形式で意見交換を実施。先進議会がお互いの強みや課題を共有し合うことで、さらなる高みをめざそうという意気込みにあふれる場となった。
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●Governance Focus
□代替バスのダイヤが組めない
──JR三江線廃止から1年半、苦悩する島根、広島の地元自治体/葉上太郎
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●Governance Topics
□議員のなり手不足や議会の広聴活動などをめぐって活発に議論
/第5回町村議会改革シンポジウム長野 in みやだ
□こども食堂など子どもの居場所づくりを担う学生たちのネットワークが発足
/第1回学生こども食堂ネットワーク全国大会 in 埼玉
□原発災害からの8年を振り返り、「自治体の可能性と限界」を探る
/第34回自治総研セミナー
連載
□ザ・キーノート/清水真人
□自治・分権改革を追う/青山彰久
□新・地方自治のミ・ラ・イ/金井利之
□自治体のダウンスケーリング戦略/大杉 覚
□市民の常識VS役所のジョウシキ/今井 照
□“危機”の中から──日本の社会保障と地域の福祉/野澤和弘
□自治体の防災マネジメント/鍵屋 一
□Bizモデルの地域づくり/小出宗昭
□市民と行政を結ぶ情報公開・プライバシー保護/奥津茂樹
□公務職場の人・間・模・様/金子雅臣
□いのち支える人々──自殺対策の現場から/玉木達也
□議会局「軍師」論のススメ/清水克士
□「自治体議会学」のススメ/江藤俊昭
□リーダーズ・ライブラリ
[著者に訊く!/『チームを変える習慣力』三浦 将]
カラーグラビア
□技・匠/大西暢夫
地元の風物詩を守る──やな掛け技術(川口やな)(岐阜県揖斐川町)
□わがまちの魅どころ・魅せどころ/鳥取県大山町
大山からの恵みに感謝し、守り、育み、活かす
□山・海・暮・人/芥川 仁
半農半漁の集落の秋祭り──高知県幡多郡大月町橘浦
□土木写真部が行く~暮らしを支える土木構造物
碓氷第三橋梁~初の重文となった荘厳美麗な煉瓦造りの橋梁
□クローズ・アップ/
「天空の駅」を残す──島根県邑南町、鉄道廃止後にこそ人を呼ぼう
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■DATA・BANK2019 自治体の最新動向をコンパクトに紹介!
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●[特別企画]
□小型製紙機の利活用によりSDGsの目標達成を目指す
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*「人と地域をつなぐ─ご当地愛キャラ」は休みます。