子どものココロが見えるユーモア詩の世界

ぎょうせい

【「ほんづくり大賞」特別賞を受賞】『子どものココロが見えるユーモア詩の世界』(増田 修治/著)から厳選した詩を紹介 第3回「ウンチの最高記録」

特別支援教育・生徒指導

2021.02.19

「ほんづくり大賞」で、『ユーモア詩の世界』が特別賞を受賞。 

 

 政刊懇談会によって年に1度開催される「ほんづくり大賞」で小社刊『子どものココロが見えるユーモア詩の世界 親・保育者・教師のための子ども理解ガイド』(増田 修治/著)が特別賞を受賞しました。

「ほんづくり大賞」とは
 政府刊行物を発行する出版社と全国官報販売協同組合が中心となって結成した政刊懇談会(政府刊行物等普及強化連絡懇談会)が会員各社の出版活動を応援することを目的に年に一度開催されるもの。

 著者 増田修治氏が、埼玉県の小学校教諭時代から長年取り組んできた「ユーモア詩」。珠玉の75編と増田氏の的を射たアドバイスは、笑いながら子どもの思い・願い・成長が理解でき、今日からの子育て、保育、教育に生かせること請け合いです。
 受賞を記念して、ここでは編集者が厳選したユーモア詩を4回にわたって掲載します。

 第3回目は、「第3章 子どもの好きなモノ」から「ウンチの最高記録」を紹介します。        

詩の紹介

ウンチの最高記録
佐藤 大吾(4年)

この前ウンチをしていたら、
かなりでかいのが出た。
友だちが自慢していた
太さ五cm、長さ二十五cmを
余裕でこしていた。
「博物館に出したいなー。」
と思いましたが、
そんな博物館は百%ありません。
結局流しました。

ぜひともギネス記録を

 子どもはウンチが大好きです。「ぼくのピラミッド」というこんな詩もあります。
 ぼくが3才の時、/トイレに行きたくなった。/だからトイレでうんちをした。/そしたらピラミッドみたいな/うんちだった。/ぼくはとっておきたかった。(3年、熱田将)  
 博物館行きか、ピラミッドか。どっちもすごい迫力です。記念に残したいという気持ちが、すご〜くよく分かります。
 ウンチは健康のバロメーター。こんなストレートな感覚に出合うと、しっかり観察するのはいかに大切か、教えられた気分ですね。
 一歳児が自分のウンチを流す時に「ウンチさん、バイバイ!」と言っていました。子どもにとって、ウンチやおしっこ、おならは分身なのです。そんな気持ちで付き合うと、子どもの世界がよ〜く見えてくるのです。実はここがユーモア詩の一番得意な分野なのです。
 「Dr.スランプ アラレちゃん」というアニメがありました。主人公はロボットですが、道ばたのウンチを見ると小枝でツンツンするのです。ロボットにはウンチができないので、ウンチそのものが不思議なのです。そんな感覚を共有できるアニメだから、子どもたちに大人気だったのです。
 あなたも、立派なウンチでギネス記録(あるのかな?)に挑戦してみませんか?

本の著者 Profile

増田修治(ますだ・しゅうじ)
1958年生まれ。埼玉大学教育学部卒。小学校教諭として28年間勤務。「ユーモア詩」を用いたユニークな教育の実践はメディアで取り上げられ大きな反響を呼ぶ。2008年より白梅学園大学に勤務。現在、子ども学部子ども学科教授。初等教育の教員育成に携わるとともに、保育・幼児教育・小学校教育における子どもの発達や学力、いじめなど多彩な課題に取り組んでいる。著書に、『笑って伸ばす子どもの力』(主婦の友社)、『「ホンネ」が響き合う教室』(ミネルヴァ書房)、『幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿を育む保育実践32』(黎明書房)など多数。

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2020年10月 発売

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