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押さえておきたい 最新「教育法令」トピックス15選

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押さえておきたい 最新「教育法令」トピックス15選 Topics13 セカンド・パワハラも心配される

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2021.02.22

押さえておきたい 最新「教育法令」トピックス15選
Topics13 セカンド・パワハラも心配される
労働施策総合推進法

『新教育ライブラリ Premier』Vol.4 2020年11月

事業主にパワハラ対策を義務づけ

 2019年6月、労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(労働施策総合推進法)が改正された。

 この法律は当初、1966年に失業対策や雇用促進を目的として、雇用対策法という名称で制定された。その後、2018年に今の名称に改められ、失業対策等に加えて働き方改革に関する条項が加えられた。

 そして、今回の改正では、職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題、すなわちパワハラに関して事業主が講ずべき措置が定められた。

 労働施策総合推進法第30条の2では、パワハラを「職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であつて、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されること」と定義し、そのような事態が生じないよう、雇用主に対して「労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じ」ることを義務づけている。

セカンド・パワハラを警戒

 さらに、同条第2項には、パワハラ被害を訴えた労働者や事情聴取で事実を述べた労働者に対して、事業主は「解雇その他不利益な取扱いをしてはならない」と定められている。これは労働者を雇用する事業主が遵守すべきモラルの低下が広がっていることの証左でもある。学校もこの例外ではないから、教育委員会は自分自身により、又は学校においてセカンド・パワハラが生じないよう必要な措置を講じなければならない。

 これらの規定が盛り込まれた背景には、周知のとおり、労働者が職場の上司や先輩によって心身の不調に陥ったり、不本意ながら離職せざるを得ない状況に追い込まれたりする事案が頻発している事実がある。さらに、日本では労働組合が衰退させられた結果、被害を受けた労働者に寄り添い守る役割を果たす集団が職場から消え、各職場において労働環境を自律的に改善する機能が働きにくくなっているという事情もある。

パワハラを生み出す要因

 しかし、これらは対症療法でしかない。パワハラを生み出す真の要因に迫らなければ、問題は解決しない。

 パワハラの被害者も加害者も、また管理職自身も、進学・就職実績や全国学力テストの結果など、多くの数値目標による成果主義的学校管理の下で、つまりハラスメントを誘発しかねない仕組みの中で、つねに遣り場のないストレスを抱えている実態がある。これに切り込まない限り、ハラスメント問題を解決することは難しいのではないか。

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