コラム イマドキの親子図鑑 File.5 来年のヒット予想で「オンライン授業/学習」が80項目中3位

トピック教育課題

2022.04.06

コラム イマドキの親子図鑑 File.5

博報堂生活総合研究所 主席研究員 夏山明美
イラスト 磯崎陽子

『新教育ライブラリ Premier II』Vol.5 2022年1月

来年のヒット予想で「オンライン授業/学習」が80項目中3位

 博報堂生活総合研究所では、毎秋15〜69歳を対象にした生活者調査を実施し、「生活者が選ぶ“来年のヒット予想” & “今年のヒット実感”ランキング」を発表しています。2022年を目前にした今回は、この調査の結果をご紹介しましょう。

 この調査では今年、世の中で注目されたと思われる商品やサービス、コンテンツ、出来事など80項目を生活者に提示して、「今年、ヒットした/話題になったと思うか」「来年以降、話題になりそう/普及・浸透していそうだと思うか」を質問。それぞれの質問に「そう思う」「ややそう思う」「そう思わない」の3段階で回答してもらうものです。そして、この結果を得点化した「来年(2022年)のヒット予想ランキング」を見ると、「オンライン授業/学習」が3位にランクイン。80項目中でトップ3とは、なかなかのものです。他にも、「オンライン診療」(5位)、「オンラインイベント」(7位)など、密を避けることのできる「オンライン〇〇」が上位に挙がるのは、「来年もコロナ禍の真っ只中にいるだろう」という生活者の思いがあるからでしょうか。

 また、「オンライン授業/学習」は女性10代(77.5点)、女性40代(69.0点)で特に高く、ともに1位。女性10代はご自分が受ける立場、女性40代はお子さんに受けさせる立場と回答の前提は異なるでしょうが、「オンライン授業/学習」が普及するという予想は共通です。

 さらに、予想の理由(自由回答)を見ると、「コロナ禍が続き、授業をオンラインでせざるを得ない状況となり、浸透していくと思う」(19歳女性)、「コロナ禍が終結するのはまだ先になりそう。学校はオンライン授業をさらに進め、浸透しそう」(49歳女性)など、コロナ禍の影響を挙げる声が目立ちます。しかし、その一方で、「ホームルームだけの日などには、オンラインでの実施が推進されそう」(16歳女性)、「いじめ、不登校などの改善にもつながりそう」(43歳女性)といった声も挙がります。コロナ禍を機に半ば強制的に体験せざるを得なかった「オンライン授業/学習」ですが、いざやってみると、コロナ対策以外にも様々なメリットがあると気づいたようです。

※“来年のヒット予想” & “今年のヒット実感”調査
・首都圏・京阪神圏
・2021年9月22日〜27日・15〜69歳男女1,008人
・インターネット調査
・データ詳細 https://seikatsusoken.jp/newsrelease/18309/

 

 

Profile
夏山 明美 なつやま・あけみ
 1984年博報堂入社。主にマーケティング部門でお得意先企業の調査業務、各種戦略立案などを担当。2007年より現職。食や家族関係、消費を中心に生活者の意識・行動の変化を研究。共著に『生活者の平成30年史〜データでよむ価値観の変化〜』(日本経済新聞出版社)など。

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