月刊 ガバナンス 2024年5月号  特集1:人口激減社会から目をそらさない──これからの地域の持続可能性 特集2:ライフにもワークにも生きる タイムマネジメント|地方自治、法令・判例のぎょうせいオンライン
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月刊 ガバナンス 2024年5月号  特集1:人口激減社会から目をそらさない──これからの地域の持続可能性 特集2:ライフにもワークにも生きる タイムマネジメント

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編著者名
ぎょうせい
判型
A4変型
商品形態
雑誌・電子書籍
雑誌コード
13321-05
図書コード
7135001-24-050
8179040-24-050
ISBNコード
発行年月
2024/05
販売価格
1,320 円(税込み)

内容

●特集1 人口激減社会から目をそらさない──これからの地域の持続可能性

人口戦略会議は今年1月、2100年に人口8000万人で安定化させる戦略を取りまとめた提言書「人口ビジョン2100」を公表した。2023年4月に公表された社人研の「日本の将来推計人口」によると、2100年には人口が6300万人となり、総人口はピーク時から半減するとされている。今回の提言書では、それに対する危機感を示し、人口減少の流れを変える戦略の実現を提案している。もはや私たちは人口減少社会ではなく、人口"激減"社会の只中にいる。この現実に目を背けず、これから地域はどうあるべきか、今月は考えたい。

■2100年の「定常型社会」を描く

広井良典
京都大学人と社会の未来研究院教授

「定常型社会=持続可能な福祉社会」という考え方は、SDGsや社会の持続可能性、「ウェルビーイング」や豊かさの指標をめぐる議論等が活発化など、実現すべき社会や価値のあり方をめぐって、ここ数年で“時代の潮目”が大きく変化していることを実感している。この大きなビジョンを視野に収めながら、そこで浮かび上がる分散型社会(多極集中)そして分権的な自治という姿を土台とし、様々な政策を構想し実現していくことが今求められている。


■人口が激減する地方都市の処方箋/藤波 匠
集住を促すコンパクトシティの発想は、国でも強く推奨し、20年以上にわたって取り組まれてきたが、進展はほとんど見られない。急速に人口減少が進む地方圏を中心に、コンパクトなエリアに生産性の高い企業が立地することで、若い世代の生業を用意しつつ、そのエリアをあらゆる災害に耐えうるものとし、安心して暮らせる街にしていくことが必要だろう。

■人口減少の適応策と「にぎやかな過疎」/小田切徳美
人口減少の中で地方部に対して、都市への集住を論じる「農村たたみ論」が財政の論理から活発化することは容易に予想される。それぞれの地域にある持続可能性を住民とともに発掘するような、地方自治体、外部人材、中間支援組織等が連携した取り組みを時間をかけてでも丁寧に行わなければならない。

■人口激減社会の地域の自律とは/田口太郎
現代の地域社会ではその意思決定主体が壮年層中心となってしまっているが、これを10年、20年先も地域の居住者となる中年世代、若年世代に移行し、より現実的な検討をすることが急務であり、このような状況判断をしていくことこそ、これからの「自律」に向けて重要なことである。

■産官学民による価値共創の基盤づくり──全国各地の「地域おこし研究員」と「開発・実践型研究所」による未来共創へのアプローチ/玉村雅敏・高橋信一郎
人口激減社会では、人の数が減っていくとしても、様々な社会活動を充実させ、社会の基盤となる「人々のつながり」やソーシャルキャピタル(社会関係資本)の蓄積を促すことが必要である。行政による課題解決のみを前提としない、産官学民が協働で試行錯誤し合う「価値共創型アプローチ」が求められている。

■消費の高級化:人口減少下において地方の「消費の場」はどうなるのか?/貞包英之
地方の商店街や町内会が「消滅」しようと地方における生活は何であれ続いていく。問題は、人口減少によって地方の暮らしが実質的にいかに変わるかだったはずだが、それについては真摯に問われないままに置き去りにされてしまった。であれば今回も「人口激減社会」と騒ぐ前に、それが地方の生活にとって何を意味するのかについて、慎重にまた多角的に考えていくことがより必要になる。

 

●特集2 ライフにもワークにも生きる タイムマネジメント

時は金なり。時間は、誰にも、どの組織にも、平等に与えられているものですが、「どう使うか」によってその価値は大きく変わります。自律的に「わたしの時間」と「組織の時間」を創り出し、使い方をコントロールしていくにはどうすればいいでしょうか。自治体職員のキャリア形成、共働き・共育て世代と管理職世代のギャップ、女性活躍推進などの視点から、ライフとワークの充実につながるタイムマネジメントについて考えます。

■時間ありきの働き方を変えるには/荒見玲子
■共働き・共育て世代と管理職世代のギャップから考えるタイムマネジメント/本道敦子
〈取材リポート〉
“働き方改革”による“働きがい改革”で公私ともに充実した職場づくり/東京都東大和市

 

キャリアサポート連載

■管理職って面白い!マーフィーの成功法則/定野 司 ■「後藤式」知域に飛び出す公務員ライフ
管理職に求められる3つの資質/後藤好邦
■誌上版!「お笑い行政講座」/江上 昇 ■〈公務員女子のリレーエッセイ〉あしたテンキにな~れ!/池尻美緒 ■自治体DXとガバナンス/稲継裕昭 ■自治体職員なら知っておきたい!公務員の基礎知識/高嶋直人 ■今日から実践!すぐに役立つ!「公務員による研修」のススメ/吉田武司 ■カスタマーハラスメント対策Q&A/関根健夫 ■HOLG presents 本当にすごい公務員!のココだけの話 /山中正則 ■〈リレー連載〉Z世代ズム~つれづれに想うこと/伊保郁花 ■ただいま開庁中!「オンライン市役所」まるわかりガイド/屋嘉比一二三 ■地域の“逸材”を探して/寺本英仁

 

●巻頭グラビア

自治・地域のミライ
佐藤淳一・福島県磐梯町長
「子や孫たちが暮らし続けたいまち」をめざし、「デジタル変革」を推進

佐藤淳一・福島県磐梯町長(62)。CDOの設置など自治体DXのフロントランナーとして注目される同町の舵を取るが、「デジタルはあくまで手段。大事なのは変革」と語る。21 年には「デジタルからデザインへ」を掲げて「脱デジタル宣言」を行った。

 

取材リポート

□新版図の事情──“縮む社会”の現場を歩く/葉上太郎
「帰れない」11年間、戻れたのは1世帯【「屋内退避」の真実・葛尾村】
原発事故、続く模索50

能登半島地震を機に、原発事故が起きた時の避難が問題になっている。北陸電力志賀原発(石川県志賀町)の地元では道路が寸断され、逃げられる状態ではなかったからだ。屋内退避についても「机上の空論」と原発を抱える自民党新潟県連の会議では疑問視された。だが、これらは既に福島の原発事故で明らかになった問題だ。実際に屋内退避エリアとなった福島県葛尾村では何が起きたのか。実情を探った。

□自治体政策最前線──地域からのイノベーション14
ChatGPTの本格実装──デジタル化で業務改革を推進し全国に先駆けて生成AIを活用(神奈川県横須賀市)

神奈川県横須賀市は、DX推進の牽引役としてデジタル・ガバメント推進室を設置して庁内横断のデジタル・ガバメント推進体制を構築。デジタル化による市役所窓口や相談業務、財務事務などの改革を進めている。また、生成AIであるChatGPTの有効性にいち早く着目。本格実装で全庁的な活用を図るとともに、生成AI活用の情報を発信して他自治体や民間企業との連携による活用の拡大をめざしている。

 

●Governance Focus
□「全壊のまち」で何が生死を分けたのか──福島県沖と能登半島をつなぐ「連続地震」の教訓/葉上太郎
1階がぺちゃんこになった家が続き、「軒並み」と言うしかないほど全壊家屋が多い石川県珠洲市。県のまとめでは(4月9日時点)、同市の住宅被害7982棟のうち2500棟が全壊だった。実に31.32%にのぼる。語弊を恐れずに言えば、直接死が97人で収まったのが不思議なレベルだ。あの時、人々はどう行動し、何が命を分けたのか。「全壊のまち」で聞き歩くと、福島県沖地震につながる「連続地震」の教訓があることがわかった。

●Governance Topics
□スポーツ・ウエルネス分野のリーダーを育成し、社会課題の解決をめざす──スポーツ・ウエルネス都市創生コンソーシアム
筑波大学は3月19日、まちづくり手法にスポーツやウエルネス(健幸)の視点を加え社会課題を解決することを目的とした「スポーツ・ウエルネス都市創生コンソーシアム」(以下、コンソーシアム)の設立を発表した。コンソーシアムには同大学のほか、12企業、2団体の計15の機関が参画する。

□「子育てが楽しい社会」に向け、ウェルビーイングの向上を──「ママもまんなか」子育て支援プロジェクト第1回シンポジウム
筑波大学等は3月15日、都内で「『ママもまんなか』子育て支援プロジェクト」に関するシンポジウムを開催した。テーマは「子育てが楽しい社会変革への挑戦」。子育て支援にとどまらず、女性のウェルビーイングの向上や社会のあり方そのものを変えていこうという意欲的な取り組みのねらいやこれまでの研究成果などを紹介した。

□LGBTQ+をめぐる課題と未来を考える──関東学院大学・神奈川県弁護士会包括連携協定締結記念シンポジウム
関東学院大学と神奈川県弁護士会による包括連携協定締結記念シンポジウム(関東学院大学・関東学院大学法学会主催)が3月9日に開催された。テーマは「LGBTQ+の課題と展望」。LGBTQ+当事者や企業の人事部門の担当者などが登壇し、現状とこれからについて議論した。

□より実践的な取り組みに進化!総合賞は豊岡市チームが獲得──チャレンジ!!オープンガバナンス2023
市民/学生と自治体が協働し、公開データを活用しながら地域課題の解決に取り組む「チャレンジ!!オープンガバナンス(COG)2023」(主催/東京大学公共政策大学院科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」教育・研究ユニット等)の最終公開審査が3月17日に開催された。最終審査では12チームが熱のこもったプレゼンを披露。その結果、兵庫県豊岡市の「シン稽古堂塾」がグランプリの「オープンガバナンス総合賞」を獲得した。

 

連載

□交差点~国×地方/人羅 格 □自治・分権改革を追う/青山彰久 □新・地方自治のミ・ラ・イ/金井利之 □地域発!マルチスケール戦略の新展開/大杉 覚 □市民の常識VS役所のジョウシキ/今井 照 □“危機”の中から──日本の社会保障と地域の福祉/野澤和弘 □自治体法務と地域創生──政策法務型思考のススメ/出石 稔(関東学院大学地域創生実践研究所) □地域経済再生の現場から~Bizモデルの中小企業支援/藤田敬太(ゆざわ-Biz/気仙沼ビズ) □自治体の防災マネジメント/鍵屋 一 □市民と行政を結ぶ情報公開・プライバシー保護/奥津茂樹 □公務職場の人・間・模・様/金子雅臣 □生きづらさの中で/玉木達也 □議会局「軍師」論のススメ/清水克士 □地方議会シンカ論/中村 健 □「自治体議会学」のススメ/江藤俊昭 □From the Cinema その映画から世界が見える
『オッペンハイマー』/綿井健陽
□リーダーズ・ライブラリ
[著者に訊く!/『世界は経営でできている』岩尾俊兵]

 

カラーグラビア

□つぶやく地図/芥川 仁
山が呼ぶ春の訪れ──秋田県南秋田郡五城目町
□技の手ざわり/大西暢夫
天然素材からつくる伝統の“白”──【顔料職人】中川胡粉製造株式会社(京都府宇治市)、上羽絵惣株式会社(京都市)
□わがまちDiary──風景・人・暮らし
季節を紡ぐ色とりどりの花ごよみ(群馬県藤岡市)
□本日開園中 FUN!FUN!動物園
長野市茶臼山動物園(長野市)
□クローズアップ
「終わらない問題」をどう語り継ぐ──富山県立イタイイタイ病資料館

 

■DATA・BANK2024 自治体の最新動向をコンパクトに紹介!

※「ふじの咲く丘」の藤棚(群馬県藤岡市提供)

 

図書分類

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