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押さえておきたい 最新「教育法令」トピックス15選

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押さえておきたい 最新「教育法令」トピックス15選 Topics14 教材づくりと著作権保護

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2021.02.24

押さえておきたい 最新「教育法令」トピックス15選
Topics14 教材づくりと著作権保護
著作権法

『新教育ライブラリ Premier』Vol.4 2020年11月

著作権侵害の危険性

 学校では日常的に、授業や特別活動に用いる目的で、既存の著作物を利用して教材を作成して配布したり、デジタルデータとして配信したりしている。著作権法を理解し遵守する姿勢を確保しなければ、他人の著作権を侵害してしまう。著作権侵害を理由に、損害賠償請求を受ける危険性とも隣り合わせだ。

 著作権法は、他人の著作物をその著作権者に無断で利用することを禁止し、利用者に著作権者から許諾を得ることを求めている。著作物はその著者が時間と労力を費やして作り上げたものであり、著者の財産でもあるから、他人が無断でそれを利用することはその財産を略取することに等しいのだ。

学校教育目的での利用

 他方、著作権法は、教師が学校において教材として利用するために(第35条第1項)、又は入学試験や検定試験等の問題として使用するために(第36条第1項)、他人の著作物を利用することは、上記の例外として認めている。

 第35条第1項には、学習塾のような営利目的の教育施設を除き、教育を担任する者及び授業を受ける者は、授業の過程で使用に供する場合には、公表された著作物を複製することができる旨定めている。このため、教師が他人の著作物の一部を利用して授業で用いるプリント教材を作成し児童生徒に配布する場合には、著作権者に許諾を得ることなく、必要部数を複製することができる。

 さらに、教師が授業で用いる教材の印刷を校内の事務職員や児童生徒に依頼することも、児童生徒が調べ学習の成果を発表する際に他人の著作物を複写して利用することも許されている。ただし、他人の著作物を利用するとき、その著者名や典拠の明記は基本中の基本である。学校では教師が率先してこのルールを遵守し、児童生徒にも習慣づけることも著作権教育の課題であろう。

オンライン授業に関連する新制度

 従来、上記の学校教育目的での例外的扱いは、対面授業を行うときに限定されていたが、2020年4月28日以降、一定の補償金を一般社団法人授業目的公衆送信補償金等管理協会に支払えば、遠隔授業でも無許諾で著作物を利用できるようになった。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2020年度に限っては補償金を無償とする特例措置がとられたが、2021年度以降にオンライン授業で他人の著作物を使用するときは補償金の支払いが必要となる。2021年度以降、オンライン授業等で他人の著作物を配信する予定があれば、設置者において適切に手続きを進める必要がある。

 知識・情報・技術を得るために対価を支払うことをいやがり、見つからなければこっそり使えばいいといった感覚が残っているが、他人の著作権を侵害すれば、多額の賠償金を請求される結果を招きかねないことを今一度銘記すべきである。

 

[ライブラリシリーズ関連記事]
・プレミア2/プレミアム POCKET BOOK「知っておきたい『著作権』のルール」

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