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押さえておきたい 最新「教育法令」トピックス15選

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押さえておきたい 最新「教育法令」トピックス15選 Topics2 不登校児童生徒への支援の充実

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2021.01.12

押さえておきたい 最新「教育法令」トピックス15選
Topics2 不登校児童生徒への支援の充実
教育機会確保法

『新教育ライブラリ Premier』Vol.4 2020年11月

教育機会確保法の趣旨

 2016年12月、義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律(教育機会確保法)が成立した。この法律の制定前、一時はフリースクールの制度化も検討されたが、(1)不登校児童生徒等に対する教育機会の確保と、(2)いわゆる夜間中学等での就学機会の提供に絞られた(第3条)。また、衆参両院は、(1)児童生徒への支援は当事者の意思を十分に尊重すること、(2)不登校というだけで問題行動であると受け取られないように配慮すること、を求める付帯決議案を可決した。

 この法律の制定を受けて、すべての都道府県に少なくとも1つの夜間中学を設置するよう要請するなど、国は一定の条件整備を進めてきたが、義務教育未修了者は依然として全国で12万8,000人以上いると推計されている。義務教育段階の普通教育を受ける機会がすべての国民にひとしく保障されるにはなお解決すべき課題がある。

小・中学校の取組への支援

 教育機会確保法は、小・中学校において「全ての児童生徒が豊かな学校生活を送り、安心して教育を受けられるよう」条件整備に徹することを期待している。そのため、国及び地方公共団体に対して、学校による(1)児童生徒と職員の信頼関係や児童生徒相互の良好な関係の構築を図るための取組、(2)児童生徒の置かれている環境等、個々の事情や意思を把握するための取組、(3)学校生活上の困難を有する児童生徒個々の状況に応じた支援等の取組、への支援を義務づけている。

 翻っていえば、学校は国や地方公共団体の支援を活用して、それぞれの実態に応じた取組を積極的に進める責務を負っている。文部科学省の「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律の施行状況に関する議論のとりまとめ」も参考にして、学校の実態に応じた取組を構築することが大切だろう。

学校以外の教育機会

 さらに、教育機会確保法は、(1)特別の教育課程に基づく教育を行う学校の整備、(2)学習支援を行う教育施設の整備、(3)学校以外の場における学習活動の状況等の継続的な把握、(4)学校以外の場における学習活動等を行う不登校児童生徒に対する支援についても定め、通常の小・中学校以外の学校・教育施設での「義務教育の段階における普通教育」の保障を定めている。

 これにより、小・中学校での就学が困難な不登校児童生徒にはもう一つの選択肢が用意されたことになる。不登校児童生徒をこれらの学校や教育施設に安易に委ね、手のかかる児童生徒を排除するようなことになってはならないが、選択肢の一つとして情報提供し、支援につなげることは学校の役割として重要だろう。

 

[ライブラリシリーズ関連記事]
・実践8/特集「気にしたい子供への指導と支援」
・リーダーズ9/特集「子供の危機管理」
・新課程9/特集「カリキュラムからみる不登校対応」

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