今学校のリーダーたちが抱える課題は? キーワードで解説!
トピック教育課題
2019.05.20
目次
今学校のリーダーたちが抱える課題は? キーワードで解説!
「平成」から「令和」へ――。新時代につなぐ新たな学校づくり・授業づくりをサポートする「学校教育・実践ライブラリ」では、次のようなキーワードを切り口にしながら課題の解決策を探っていきます!
(「学校教育・実践ライブラリ」2019年4月~)
学校教育目標
Vol.1〈平成31年4月25日刊行〉
学校教育目標とは、「各学校が、みずからの学校で行う各種の教育活動や学校生活の全体を通じて達成を図ろうとするねらい」(『現代学校教育大事典』ぎょうせい、1993年)。
各学校の教育課程の編成・実施をはじめ各種の教育活動の改善は、学校教育目標と密接に結びついているとされています。今回の学習指導要領では、この学校教育目標がすべての教育活動やそれらの目標と平仄を合わせ、一体的に取り組まれることを求めており、カリキュラム・マネジメントを実現する条件とされています。
指導と評価の一体化
Vol.2〈令和元年5月25日刊行予定〉
「学習評価:○児童生徒の学習状況を検証し,結果の面から教育水準の維持向上を保障する機能を有する、○学習評価を通じて,学習指導の在り方を見直すことや個に応じた指導の充実を図ること,学校における教育活動を組織として改善することが重要」(文部科学省HP「学習評価について」)
資質・能力の育成をみとるためには、評定による評価のみならず、子供の学習過程を通した学びを形成的にみとることが求められています。改めて「指導と評価の一体化」については、資質・能力育成の観点から、その具体的取組をリニューアルしていく工夫が学校の課題となります。
新しい評価
Vol.3 〈令和元年6月25日刊行予定〉
平成31年1月21日に公表された「児童生徒の学習評価の在り方について(報告)」(中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会)では、観点別学習状況の評価について、小・中・高等学校の各教科を通じて、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点に整理しました。特に、「主体的に学習に取り組む態度」については、粘り強い取組を行おうとする側面と、自らの学習を調整しようとする側面から評価することになりました。「知識・理解」などとともに、辞書的な内容把握でなく、資質・能力の育成の観点から深い評価研究が各学校には求められてくるでしょう。
働き方改革
Vol.4〈令和元年7月25日刊行予定〉
平成31年1月25日、中央教育審議会学校における働き方改革特別部会がいわゆる「働き方改革」についての答申を発表。時間外勤務の上限を月45時間、年360時間とし、厳正な労務管理を求めました。学校の“ブラック化”が社会的な関心を呼び、教職離れが進む中、働き方改革はやりがい創出改革となりうるか。管理職をはじめとした学校や教委の創意工夫に期待がかかります。
思考ツール
Vol.7〈令和元年8月25日刊行予定〉
考えの進め方や考えをイメージさせる手順となるツール。ベン図、KJ法、コンセプトマップ、ピラミッドチャート、ウェビングなど様々な手法があり、それぞれに比較・分類・関連化・構造化などに適したメリットをもっています。主体的・対話的で深い学びを支援するツールとして、これからの授業研究において注目されてくるでしょう。
特別活動
Vol.9〈令和元年12月25日刊行予定〉
特別活動の重要性への認識が高まっている。今回の学習指導要領においては、「多様な他者との協働」「課題を見いだし、解決するために話し合い、合意形成を図ったり、意思決定したりする」力、「自己の生き方についての考えを深め、自己実現を図ろうとする態度」の涵養が目標として掲げられました。これは主体的・対話的で深い学びを促すものであり、教科横断的に育成すべき資質・能力を育むことを求めたものです。年中行事的にこなす特別活動から、資質・能力を育成する土台となる役割を担っているといえるでしょう。特別活動の位置付けを見直し、その取組を新教育課程の狙いに即したものにする工夫が各学校の課題となってきます。
外国語活動・外国語
Vol.11〈令和2年2月25日刊行予定〉
小学校における中学年の外国語活動、高学年の外国語科をどのように実施していくか。時数確保やカリキュラム開発、指導人材の育成や活用など課題は山積です。また、中学校においてはこれまで小学校ほどには注目されてはきませんでしたが、最近、内容の高度化などをはじめ、これまでの外国語科のイメージで授業を行っていては対応できないことが指摘されるようになりました。その取組により学校間格差も懸念される外国語教育。教委の指導・支援はもとより各学校の本気度が試されます。
特別の教科 道徳
Vol.11〈令和2年2月25日刊行予定〉
小学校では平成30年度から、中学校では平成31年度から「特別の教科 道徳」(道徳科)が始まっています。教科書で行う道徳授業がスタートしたわけです。道徳科の目標には「道徳的諸価値についての理解を基に、自己を見つめ、物事を多面的・多角的に考え、自己の生き方についての考えを深める学習を通して、道徳的な判断力、心情、実践意欲と態度を育てる」と記されています。「考え、議論する」道徳を目指す中で、主体的・対話的で深い学びを通し、深い学びにつなげる授業づくりが求められているのです。また、子供の学びをどう評価するか、情意面でのみとりを含め、評定をしない教科として、評価についてのさらなる研究が不可欠となるでしょう。
『学校教育・実践ライブラリ』特集予定の一覧
Vol.1 学校の教育目標を考えてみよう―学校目標から学級目標まで(4月配本)
Vol.2 教科等別・全面実施までにやるべきこと(5月配本)
Vol.3 これからの通知表の作り方・書き方(6月配本)
Vol.4 働き方で学校を変える―やりがいをつくる職場づくり(7月配本)
Vol.5 校内研修を変えよう(8月配本)
Vol.6 先進事例にみるこれからの授業づくり―単元づくりから指導案づくりまで(9月配本)
Vol.7 思考ツールの生かし方・取組み方(10月配本)
-「主体的・対話的で深い学び」を「アクティブ」にする方法
Vol.8 気になる子供への指導と支援-特別支援教育のこれから(11月配本)
Vol.9 特別活動のアクティブ・ラーニング(12月配本)
Vol.10 総合的な学習のこれからを考える(令和2年1月配本)
Vol.11 英語・道徳の総チェックー全面実施の備えは万全か(2月配本)
Vol.12 新課程の学校経営計画はこうつくる(3月配本)
*特集テーマは変更することがあります。