ご当地愛キャラ
ご当地愛キャラ vol.107 オッサンショウオ(鳥取県日南町)
地方自治
2020.12.09
人と地域をつなぐ
ご当地愛キャラ vol.107
オッサンショウオ
鳥取県日南町
\ひとことPR/
日南町のPR大使。性別はオッサンで、好きな食べ物は日南町の美味しい水やそこで育った野菜。住む環境にうるさく少々口うるさくもあるが、子どもには弱い。最近のマイブームは孫バナ。
◆オッサンショウオのFacebook
https://www.facebook.com/ossan0831/
特別天然記念物+おっさんインパクト大の名物PR大使
日南町は、中国山地のほぼ中央に位置し、島根、岡山、広島と3県に接する県境のまち。面積の約9割が森林と緑に囲まれ、一級河川日野川の源流に位置し、そこから流れる豊かな水は、県西部の水瓶として下流域の生活用水、農業用水等に広く利用されており、適切な森林管理により水源涵養の森を育んでいる。町には、その豊かな森林・水を由来とした希少な動植物も多種生息し、長年の調査で国指定特別天然記念物である「オオサンショウウオ」の日本有数の生息地であることが分かった。そんな町が誇る宝のオオサンショウウオがモチーフとなっているのが「オッサンショウオ」だ。
オッサンショウオの誕生は14年。町は、住民や各方面からの「日南町にもキャラクターを!」という声に応えるべく、キャラクター案を公募。全国から寄せられた59点のアイデアの中から、地元中学生が考案したデザインを選出した。その姿は、オオサンショウウオと「おっさん」がかけ合わさった何ともユニークなもので、サングラスをかけ、杖を片手にのんびりとたたずむ、愛らしい姿が特徴だ。同年8月にお披露目された際は、良くも悪くもインパクトが大きかったが、ゆるさ、可愛さ、キモさ、おっさん臭さがすべて詰まったキャラクターとして、地域から着実に認知されてきた。
お披露目以降、町内のイベントだけでなく、町のPR大使としておっさんらしからぬアクティブさで町外・県外にも精力的に足をのばし、町をPRし続けた。また、Facebook も開設し、活動内容を積極的に発信。今では自身の活動のみならず、町の情報発信にも一役買っている。16年からは日野川の環境保護を目的とした「日野川源流大使」にも任命され、より幅広い分野で町や地域の活動に貢献している。
おっさんの身でありながら身を粉にして町をアピールし続けるオッサンショウオ。その姿に心打たれ、町民も応援ソングや特製グッズを作ったり、自分の会社のHPや看板にオッサンショウオのモチーフを取り入れたりするなど、この6年間、町、町民、地元企業らが一体となって希少キャラと共生してきた。
「おっさんだからといって川で寝ていないで(笑)、引き続き精力的に活動してもらいたい。イベントやyoutube への出演等を通して町をPRしていきたい」(日南町企画課)
「オオサンショウウオ」の保護に町全体で取り組む
町内全域に生息しているオオサンショウウオ。町には、重要な繁殖地もあり、著名な研究者である岡田純博士の最重要研究フィールドとなっていて、世界中から研究者が訪れる。町内多里地域で保護活動に取り組む「多里はんざけを守る会」のほか、保護団体、町、観光協会等で「にちなんエコツーリズム推進協議会」を設立。重要繁殖地の環境保全に取り組んでいる。
ココに注目!バス停、病院、看板、お手製グッズ…町の至る所でオッサンショウオが出没
オッサンショウオのデザインはフリーで公開されており、個人・家庭のみならず、商用利用であっても申請すれば自由に無償で使うことができる。そのため、町内のすべてのバス停をはじめ、病院、会社看板、啓発ポスターなど町の至る所でオッサンショウオのモチーフを見かけることができる。町民が作ったお手製グッズの一部は道の駅「にちなん日野川の郷」で販売している。
© Nichinan Town
写真提供/鳥取県日南町