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リーダーのためのマナーアップ講座

美月あきこ

リーダーのためのマナーアップ講座[最終回]お礼状の書き方マナー

NEWトピック教育課題

2021.07.08

リーダーのためのマナーアップ講座[最終回]
お礼状の書き方マナー

人財育成トレーナー
美月 あきこ

『新教育ライブラリ Premier』Vol.6 2021年3月

丁寧なお礼には「お礼状」を

 日常生活やビジネスシーンで、お世話になったり、贈り物をいただいたり、仕事上の重要なデータを受け取る、といったことが度々あるかと思います。そのような時、お礼を伝えるのは当然のマナー。相手に対して敬意を表し、丁寧な印象を与えることのできるツールが「お礼状」です。

 お礼状は、封筒と便箋を使用します。封筒は白やパステルで淡いものを選ぶようにしてください。茶色や派手な封筒は避けるようにしましょう。便箋も、なるべくシンプルなものにします。書き方は自由ですが、罫線の入った縦書きの便箋が書きやすいです。もしご自分の字に自信がない場合は、万年筆をお薦めします。もちろんボールペンでも大丈夫です。インク色は黒が基本ですが、ブルーブラックも趣のある色合いでとても素敵です。

 お礼状の書き方としては、縦書きの場合は右から左に向かって書きます。そして、句読点を用いずにお礼の文章を書くのが基本的なマナーです。

 文章の形式は、「拝啓」で始まり、「敬具」で終わります。構成としては、時候の挨拶を述べる「前文」、お礼を伝える「主文」、結びの挨拶とする「末文」からなります。「敬具」の後に、日付や差し出し人の名前を記す「後付け」を書けば、お礼状として完了です。

お礼状はスピードこそが命

 お礼状は手書きで書くのがマナーですが、今の時代、手書きで手紙を書く機会はなかなか無いかと思います。そうなると、「字を書くのが下手で……」「言葉遣いがきちんとできるか……」といった心配が芽生えてきそうになりますが、それは杞憂です。

 お礼状で何よりも重要なのは、リアクションの早さ(発生からリアクションまでのレンジ)です。これこそが、信頼や礼儀正しさにつながるのです。外部の取引先や目上の人間だけではなく、後輩や生徒に対しても、いかに迅速にお礼の気持ちを届けるかがポイントです。

 あなたがお礼状をもらう立場になって考えてみてください。そこにしたためられた手書きの文字が少々下手だからといって、気に障ることはあるでしょうか?「言葉遣いがなってない!」と憤慨するでしょうか?

 それよりも、こちらが行ったことに対して、スピーディーに反応し、すぐにお礼状が届いた方が、誠意や感動が伝わるのではないでしょうか。

 私がこれまでに機内で接してきた、ファーストクラスのお客様や成功者の方々のレスポンスの早さは、本当に見事なものでした。私たちの接客サービスに対する反応や評価も早く、時には搭乗後にメッセージカードやお礼状が届くことも多々ありました。決して良いコメントばかりではありませんが、反応の良さという点は、どのようなビジネスでも必要なことで、とても勉強になりました。しかも、自分たちよりもずっと多忙なビジネスパーソンが、私たちのために時間を割いて書いてくださったということ自体に、この上ない感動を覚えたものです。

お礼状を習慣化する

 手書きで長めの文章を書くのは、慣れない人にとって緊張するでしょうし、時間がかかってしまうかもしれません。そのような時に便利なのが、ポストカードです。「お礼状は便箋に手書きをするのがマナー」と前述しましたが、ポストカードがお礼状のマナーとしてNGかというと、そんなことはありません。

 美しい絵や写真が載っているポストカードは、むしろ喜ばれることが多いです。そして、書く側としてもメリットがあります。ポストカードは絵や写真がスペースを大きく使っているので、手書きの分量が少ないのです。「この度は大変お世話になりました」「素敵なプレゼントを頂戴し、誠にありがとうございました」「今後ともどうぞよろしくお願いいたします」といった一言メッセージを添えて、あとは先方のお名前と住所を書けば、立派なお礼状の完成です。

 これを、習慣化する方法があります。あらかじめ、ポストカードに自分の名前と住所を書き、切手を貼って、複数枚をバッグに入れておけば、お礼状を出したいときでも、即座に対応することができます。

 お礼状は、ポストカード以外にも、メッセージカードや一筆箋などでもOKです。自分に合ったお礼状を常にストックしておけば、その都度買いに行く時間も手間も省けて、便利ですよ。

お礼状を送る、その前に

 お礼状が、何を置いてもスピード重視ということであれば、必ずしも手書きの便箋やポストカードでなくても構いません。もちろん、それが正式なマナーではあるのですが、現代においては、先方が使用している連絡ツールでひとまずお礼を伝えるのが良いでしょう。

 ここで重要なのは、あくまでも「先方が使用している連絡ツール」であることです。自分が使っているから......ではいけません。先方と普段、メールを使って連絡を取り合っているならメールを、SNSを活用しているなら同じSNSを使って、まずはお礼の第一報を伝えましょう。

 ビジネスでは、相手の時間を奪うことにつながるため最近は避ける方向にありますが、「電話」が適切な場合もあります。特に、年配や目上の方などには、電話で第一報を伝えると良いでしょう。

 メール、SNS、電話のいずれも、できれば当日中に、遅くとも翌日午前中には連絡を入れます。その後に、あらためてお礼状を書いて送りましょう。

 早さは、「感動」という体温を伝えることができます。コロナ禍だからこそ、気持ちが伝わるコミュニケーションを心がけたいものです。

 

Profile
美月 あきこ(みづき・あきこ)
人財育成トレーナー

 大学卒業後、日本航空入社。国際線客室乗務員として17年間国際線に乗務。人財育成トレーナーとして接客研修・コンサルティング業務に携わる。
著書にベストセラーとなった『ファーストクラスに乗る人のシンプルな習慣』『1分でうちとけ30分以上会話が続く話し方』『15秒で口説く エレベーターピッチの達人』など、韓国、中国、台湾、シンガポールなどで翻訳語版を多数出版。
 All About ビジネスマナーガイド。日本経済新聞『マナーのツボ』連載。

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人財育成トレーナー

大学卒業後、国際線客室乗務員として17年間国際線に乗務。人財育成トレーナーとして接客研修・コンサルティング業務に携わる。著書にベストセラーとなった『ファーストクラスに乗る人のシンプルな習慣』『1分でうちとけ30分以上会話が続く話し方』『15秒で口説く エレベーターピッチの達人』など、韓国、中国、台湾、シンガポールなどで翻訳語版を多数出版。AllAboutビジネスマナーガイド。日本経済新聞『マナーのツボ』連載。

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