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特別支援教育の課題と展望 ─中教審の提言より

NEWトピック教育課題

2019.07.29

■総則・評価特別部会、小学校部会、中学校部会、高等学校部会における議論の取りまとめ(案)

(平成28年7月7日・中央教育審議会教育課程部会総則・評価特別部会 配布資料2)〔抜粋〕

7.子供の発達をどのように支援するか(学習活動や学校生活の基盤作り、キャリア教育、特別な配慮を必要とする児童生徒への指導等)

(特別支援教育)
○ 障害者の権利に関する条約に掲げられたインクルーシブ教育システムの構築を目指し、子供たちの自立と社会参加を一層推進していくため、通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校において、子供たちの十分な学びを確保していく必要があり、一人一人の子供の障害の状態や発達の段階に応じた指導を一層充実させていく必要がある。その際、小・中学校と特別支援学校との間での柔軟な転学や、中学校から特別支援学校高等部への進学など、児童生徒の学習状況を踏まえた、教育課程の連続性を十分に考慮していく必要がある。

〈通常の学級(幼稚園、小・中・高等学校)〉
○ 小学校等の通常の学級においても、発達障害を含む障害のある児童生徒が在籍している可能性があることを前提に、全ての教科等の授業において、資質・能力の育成を目指し、一人一人の教育的ニーズに応じたきめ細かな指導や支援ができるよう、障害種別の指導の工夫のみならず、各教科等の学習プロセスにおいて考えられる困難さに対する指導の工夫の意図、手立ての例を具体的に示す。幼稚園においても同様に、日々の幼稚園等の活動の中で考えられる困難さに対する指導の工夫の意図、手立ての例を具体的に示す。

〈特別支援学級(小・中学校)〉
○ 小・中学校における特別支援学級について、学級の実態や児童生徒の障害の状態等を踏まえた教育課程を編成することが重要である。このため、特別支援学級における教育課程の基本的な考え方や、各教科等における前各学年の目標・内容を適用する際の指導内容の精選、知的障害のある児童生徒の教科の適用など、教育課程の編成の基本的な考え方や留意点を具体的に示す。

〈通級による指導(小・中・高等学校)〉
○ 小・中・高等学校における通級による指導について、その意義、教育課程の編成の基本的な考え方、児童生徒の実態把握から指導目標や指導内容の設定、評価・改善までの手続等について具体的に示す。

○ 通級による指導の目標及び内容について、障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服するための指導であることをより明確にするとともに、通級による指導と各教科等の授業における指導との連携が図られるよう、通級による指導と各教科等との関係性を分かりやすく示す。

○ 高等学校における通級による指導の平成30年度からの制度化に当たり、その単位認定の在り方については、生徒が高等学校の定める「個別の指導計画」に従って履修し、その成果が個別に設定された目標からみて満足できると認められる場合には、当該高等学校の単位を習得したことを認定しなければならないものとする。

○ 生徒が障害に応じた特別の指導(自立活動に相当する指導)を2以上の年次にわたって履修したときは、各年次ごとに当該特別の指導について履修した単位を修得したことを認定することを原則とするが、年度途中から開始される場合など、特定の年度における授業時数が、1単位として計算する標準の単位時間(35単位時間)に満たなくとも、次年度以降に通級による指導の時間を設定し、2以上の年次にわたる授業時数を合算して単位の認定を行うことも可能とする。また、単位の修得の認定を学期の区分ごとに行うことも可能とする。

○ また、高等学校及びその設置者が、高等学校における通級による指導の実施に向けて円滑に準備が進められるよう、校内体制及び関係機関との連携体制、各教科等の指導を行う教員との連携の在り方、通級による指導に関する指導内容や指導方法などの実践例を紹介することが必要である。

〈個別の教育支援計画、個別の指導計画の作成、活用〉
○ 通級による指導を受ける児童生徒及び特別支援学級に在籍する児童生徒については、一人一人の教育的ニーズに応じた指導や支援が組織的・継続的に行われるよう、「個別の教育支援計画」や「個別の指導計画」を全員作成することが適当である。

○ 幼稚園、小学校、中学校、高等学校において作成される「個別の教育支援計画」や「個別の指導計画」の作成・活用の留意点(例えば、実態把握から評価・改善までのPDCAサイクルなど)を示すことが必要である。その際、障害者差別解消法に基づく合理的配慮やその他指導上の配慮との関係性についても記述することが必要である。

〈交流及び共同学習〉
○ グローバル化など社会の急激な変化の中で、多様な人々が共に生きる社会の実現を目指し、一人一人が、多様性を尊重し、協働して生活していくことができるよう、学校の教育活動全体で、障害者理解や交流及び共同学習の一層の推進を図る。

○ 具体的には、例えば、
・保健体育における共生の視点に立った関わり方
・生活科における身近な人々との自分との関わり
・音楽、図画工作や美術における感じ方や表現の相違や共通性の視点に立った、お互いのよさの気付きを通した自己理解や他者理解
・道徳科における、正義、公正、差別や偏見のない社会の実現
・特別活動におけるよりよい集団生活や社会の形成など、各教科等の見方・考え方と関連付けた、交流及び共同学習の事例を示す。

○ さらに、学校の教育課程上としての学習活動にとどまらず、地域社会との交流の中で、障害のある子供たちが地域社会の構成員であることをお互いが学ぶという、地域社会の中での交流及び共同学習の推進を図る必要がある。

〈特別支援教育の支援体制〉
○ 学校全体として特別支援教育に取り組む体制を整備し、組織として十分に機能させるよう、特別支援教育コーディネーターを中心とする校内体制等の在り方について具体的に示す必要がある。

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