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霞が関情報「地方財務」2022年8月号(ぎょうせい)

時事ニュース

2022.09.09

※2022年7月時点の内容です。
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「地方財務」2022年8月号

心のバリアフリーでガイドライン(国土交通省)

 国土交通省は「教育啓発特定事業の実施に関するガイドライン」をまとめた。障害者らの問題を自らに引き付けて考えて支援する「心のバリアフリー」に関するソフト事業について、市町村が進める際の標準的な手法をマニュアル化した。市町村が小中学校などと連携することも有効だと指摘しており、必要に応じてガイドラインを参考にするよう促している。

 ガイドラインは、教育啓発特定事業の進め方などを掲載。学校で取り組む場合、教育活動との調和や教職員への過大な業務負担の増加を防ぐため、事前に連携対象の学校と十分に協議することが必要だと指摘した。児童生徒の理解度に応じた工夫が必要な学校と連携する場合のポイントを、イラストで示しているのも特徴だ。

 具体的な実施マニュアルも提示した。「バリアフリー教室」「まち歩き点検」「シンポジウム・セミナー」「適正利用の広報啓発」という、想定される4つの場面ごとに使えるようにしている。

 このうち、バリアフリー教室については、日常生活や社会活動での障壁の体験を通じ、共生社会などへの配慮に対する理解を深める体験型イベントだと位置付けた。

 2020年施行のバリアフリー改正法に基づき、市町村は心のバリアフリーを推進するため、学校での教育活動や、住民向けセミナーの開催など教育啓発特定事業に取り組むことになった。

相談事案が過去最多(人事院)

 人事院は、各府省に勤務する一般職の国家公務員を対象にした2021年度の苦情相談の状況をまとめた。同一人物からの同じ内容の相談を1件として計算した「相談事案」は1269件で、前年度に比べて22件増えた。8年連続の増加で過去最多だった。

 相談内容をみると、ハラスメント関係が最も多く、406件で、全体の3分の1近い32.1%だった。

 苦情の内容を区分別にみると、「パワハラ、いじめ・いやがらせ」が385件で、セクハラや「妊娠、出産、育児または介護に関するハラスメント」も含めると406件となった。このほか、「勤務時間・休暇・服務関係」が325件、「任用関係」が178件など。

 常勤職員からの相談は1010件となり6年連続で増え、過去最多だった。非常勤からは259件で前年度から減ったものの、過去2番目に多かった。

 相談への対応で最も多かったのは、「事情を聴取し、アドバイスをした」方法。人事院が相談内容を当局に伝え、調査結果の報告を求めたのは33件だった。

地方教育費、2年連続の伸び(文部科学省)

 文部科学省は、自治体が学校教育や社会教育などのために支出した地方教育費調査(2020年度)の中間報告を公表した。それによると、総額は16兆8022億円で、前年度に比べて4182億円、2.6%のアップとなった。「GIGAスクール構想」向けの端末配備や新型コロナウイルス感染症対策に使う消毒液などの費用が増えたためで、2年連続で伸びた。

 内訳は、学校教育費が同2.5%増えて14兆1658億円だった。支出項目別にみると、消費的支出は、人件費が減ったものの1.2%増の1316億円。資本的支出は、コロナ関係もあって設備・備品費が増えて14.4%アップした。

 このほか、21年5月現在の教育委員会の類型や教育長・教育委員の構成などについても調査した。教育長のうち女性が占める割合は、都道府県教委が10.6%(前回より2.1ポイント増)、市町村教委が5.5%(同0.5ポイント増)となり、いずれも過去最高となった。

市町村国保、過去最大の黒字(厚生労働省)

 厚生労働省は、自営業者らが加入する市町村国民健康保険(国保)の財政状況(2020年度)をまとめた。決算補てんなどが目的の一般会計繰入金を除いた実質収支は2054億円となり、過去最大の黒字だった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて受診控えが増え、保険給付費が減少したためだとみられる。

 単年度の収入額は23兆6585億円で、前年度に比べて1.6%減った。支出額は23兆2297億円で、同じく3.5%のマイナスだった。

 加入者(被保険者)は減少が続いており、20年度は2619万人で、前年度より41万人減った。国保料(税)の収納率は93.69%で、同0.77ポイント上昇した。

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