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霞が関情報「地方財務」2022年7月号(ぎょうせい)

時事ニュース

2022.08.08

※2022年6月時点の内容です。
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「地方財務」2022年7月号

空き家バンクでポイント集(国土交通省)

 国土交通省は「空き家・空き地バンク導入のポイント集」を作った。同バンクは、自治体が把握している空き家や空き地の情報をウェブサイトを使って利活用希望者に紹介する取り組み。ポイント集はバンク未設置の自治体向けで、先行自治体の事例などを盛り込んでいる。これを周知することで、バンクをさらに普及させたい考えだ。

 ポイント集は、バンクの設置や運営のフローについて、自治体の取り組み例をピックアップして掲載した。

 具体的には、バンク設置要綱について、目的や対象となる物件、購入・賃借を希望する利用者などを定義するよう説明。協力事業者などとすり合わせをする必要性を訴えた。

 運営体制については、宅建業者など協力事業者と連携し、空き家の募集や相談、物件登録、利用者への情報提供等の対応をする必要があるとした。小規模自治体では、圏域の市町村で一つのバンクを作る例もあるとしている。

 同省は自治体横断で検索できる全国版も作っており、自治体が独自でのバンク設置が難しい場合、全国版も利用することを検討するよう促した。

 同省の2019年のアンケート調査結果によると、約7割の自治体がバンクを設置している。小規模の自治体でバンクの設置が進みにくいとみられ、同省は、こうした自治体でバンクの設置・運用をしやすくすることが必要だと訴えている。

20年度の退職者109人(人事院)

 人事院は、国家公務員総合職試験で採用されてから10年未満の職員の退職状況に関する調査結果をまとめた。2020年度の退職者数は109人で、19年度の139人より30人減った。ただ、総合職試験が新設された次の年度(13年度)の76人からは33人増えている。人事院は、調査結果を今後の人材確保施策の改善につなげる。

 若年退職者の増加を踏まえた調査で、総合職試験で採用された職員のうち、採用後10年未満の退職者を対象にした。21年3月31日までの状況を調べた。

 調査結果によると、20年度に退職した109人のうち、5年未満で辞めたのは55人。3年未満が25人だった。採用年度別に見ると、13年度に採用された職員のうち、5年未満で辞めた人の割は5.1%だったが、16年度採用では10.0%に上がった。3年未満の退職では、13年度に採用された職員のうち2.4%が退職し、18年度の採用は4.4%となっている。

10年間で事業規模30兆円(内閣府)

 政府は、民間資金活用による社会資本整備(PFI)や官民連携(PPP)などに関する行動計画「PPP/PFI推進アクションプラン(2022年改定版)」をまとめた。事業規模について、目標期間は22年から31年までの10年間で、30兆円としている。22年度から5年間を「重点実行期間」とし、活用対象の拡大などの取り組みを重点的に進める。

 同プランは、PPPやPFIの活用による効果を高めるには、民間の創意工夫が最大限発揮されることが重要だと説明。事業期間を長く設定したり、民間の自由度がより高い「公共施設等運営事業」に発展させていったりする視点の重要性を指摘した。

 推進のための基本的な考え方として、PPPやPFIによって魅力的で活力ある地域を実現すれば、デジタル田園都市国家構想に貢献することが期待されるとしている。カーボンニュートラルの実現に向けた新たな政策課題への対応でも有効であり、持続可能な開発目標(SDGs)の達成にも寄与すると説明している。

自然共生サイトで試行(環境省)

 環境省は、民間や自治体の取り組みなどによって生物多様性が保全される区域である「自然共生サイト(仮称)」の正式認定に向けた試行をしている。同サイトの認定は2023年度から開始の予定。試行は、審査プロセスやその他の課題について確認するのが狙い。企業や自治体に協力してもらい、前期(5〜8月予定)と後期(9〜12月予定)に分けて実施する。

 試行では、申請書の記載や事務局の予備審査、有識者による審査委員会の開催など正式運用を意識したプロセスを検証する。申請区域や管理者の考え方など認定に向けた課題の整理・分析も進める。結果を、申請ガイドラインとしてまとめる。

 同省は、こうした取り組みによって、2030年までに世界の陸域・海域のいずれも30%を保護する国際目標「30by30」を達成したい考えだ。

 

 

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