東西南北デジデジ日記
東西南北デジデジ日記 vol.47 今週の担当:【東】千葉大右
地方自治
2022.09.08
「自治体×デジタル」を多彩な切り口からゆるっと考えてみる、現役&元自治体職員4名によるリレー日記。「外部人材」をテーマとした2周目。先週総務省が発表した「自治体DX推進計画」で人材に触れられた箇所からも、なんだか変化が見える予感。(※本連載は毎週木曜更新です)
―――――2022年9月8日 Thu.―――――――
「外部人材」続きます
お題「外部人材」で1周しましたが、なんとなーくお題を持ち越して2週目のようです。
そのため今回も「外部人材」にまつわる話をお届けいたします。
ちなみにこの4週間の間に、私自身に関する大きな出来事がありました。
詳細は追々どこかでお伝えしたいと思います。
もったいぶるつもりはないんですが、決まったこともまだない状態なのでご容赦ください。
自治体DX推進計画が改定
前回(vol.43)、私が構成員として参加している「地方自治体のデジタルトランスフォーメーション推進に係る検討会」において、デジタル人材の確保・育成は常に盛り上がる論点であるとご紹介しました。
今般、その検討会で議論された自治体DX推進計画が改定されましたので、その一部をご紹介します。 *「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」等の改定
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01gyosei07_02000139.html
新 | 旧 |
---|---|
都道府県や指定都市・中核市等の比較的人口規模の大きな自治体、先進的な取組を進める自治体など、内部にデジタル人材を擁する自治体においては、当該デジタル人材を他自治体の庁内研修の講師として派遣することも含め、地域の実情に応じて行政内部のデジタル人材の活用を進めることが望ましい。 | 都道府県や指定都市・中核市等の比較的人口規模の大きな自治体は、庁内研修の講師となることも含め、必要に応じて各自治体を支援することが望ましい。 |
表現が、自治体内部における活用から、他自治体における活用へと拡大しました。
これを機に、現役自治体職員をシェアする仕組みが実現し、広がっていくことを期待しています。
都道府県の役割に期待
こんな話をしていることを知ってか知らずか、先日、某県のデジタル主管課長から電話をいただきました。
「DX推進における市町村の課題を聞かせてほしい」とのことでしたので、職員の知見のシェアについてお話ししました。
話してみるうちに、都道府県が間に入ってオーダーを取りまとめたり、依頼を発出したりすれば、現役自治体職員のシェアはうまく回るんじゃないかなーと妄想しております。
同一都道府県内なら旅費もそんなにかからないでしょうし、普段の付き合いもあるしで、いろいろとやりやすそうです。
都道府県のご担当者の皆さま、ぜひともご検討のほどよろしくお願いいたします。
必要であれば制度設計でもなんでもお手伝いいたします。
実現する仕組みを増やせないか
都道府県のほかにも、現役自治体職員をシェアする仕組みが実現する仕組みは様々考えられると思います。
私も委嘱を受けている地域情報化アドバイザー制度は、職員の知見のシェアを実現する仕組みとして機能していますが、今年度は残念ながら予算が上限に達する見込みとのことで、募集を一時停止しています。
であれば、同様の仕組みを他で実現できれば同じことができるのではないかと考えるわけです。
例えば、私が代表を務めるNPOで同様の事業を行うことは可能だと思います。
NPOは非営利団体として認知されていますし、運営状況がオープンですので、参画する方々にも安心して参画いただけると思います。
一方で、人とお金が動くことになりますので、それ相応の事務負担がかかります。
もちろん活動のための資金ももっと必要でしょう。
趣味の一環で活動しているNPOとしては、ややハードルが高い事業です。
もちろん、やってできないことはないですけどね。
スキルと対価とやりがい
山形さんの記事で(vol.46)、『「公務員はお金の話をしてはいけない」という感じかも』とありましたが、私も以前は同じ思いでした。
公のために仕事をする者はお金の話なんて二の次、そんな感覚です。
でも、役所の外で活動するようになり、個人での活動に限界を感じたことが、NPOを立ち上げるきっかけでもありました。
スキルを磨き、正当な対価(評価)を受け、やりがいを感じる。
そんな公務員像を作っていける職場でないと、若い人には魅力の少ない、多様性も生まれない職場になってしまうのではないでしょうか。
と、話が発散し始めたところで今回はお開きにしたいと思います。
次回のお題はなにかな??
それではまた来週。デジデジ!
~次回の日記は9月15日(木)に更新予定です!~
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