クレーム対応術
カスハラ防止条例施行|詫びと謝罪の違いを自覚する【クレーム対応術6】
キャリア
2025.04.04
【コラム】善良なお客さまと、そうでない人はどこで判断するか
クレームを言うお客さまが、善良な人か悪質な人かを、安易に判断するのは問題があるだろう。しかし、現実のクレーム対応では、困ったお客さまがいることもまた事実である。では、どうするのか。
窓口対応であれば、管理監督者はもちろん、周囲の職員全体でさりげなく状況を察知することが大切だ。つまり、組織づくりにおいて重要なことは、周囲の職員の意識である。お客さま対応に異常な事態を感じたら、応援に入ったり、離れた所からでもそのやり取りを記録するなどして、対応している職員に協力しよう。
異常事態かどうかの一つの判断基準は、不当要求行為であるかどうかだ。不当要求行為をされたら、善良なお客さまとは言えない。不当要求行為については、これまでの連載でも述べたが、また機会を改めて解説したい。
もう一つの判断基準は、こちらの詫びや謝罪に対する反応である。こちらが「申し訳ございません」などと繰り返すことで、相手方が感情のトーンを下げてくれるようなら、誠意が感じられる。
しかし、「謝って済む問題か!」などと執拗に要求を繰り返すならば、誠意を感じることはできない。誠意を感じられないお客さまに、最後まで一人で対応する必要はない。それは、相当にストレスの溜まる事態になる。少なくとも、周囲の職員がその事態を注視していてくれるなら、組織全体で対応していることを実感できるだろう。
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