【資料】カリキュラム・マネジメントに関する様々な提言
各種答申・報告・調査
2019.04.08
■中央教育審議会答申「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」
(平成27年12月21日)〔抜粋〕
1.「チームとしての学校」が求められる背景
(1)新しい時代に求められる資質・能力を育む教育課程を実現するための体制整備
(カリキュラム・マネジメントの推進)
また、「論点整理」においては、学習指導要領の次期改訂が目指す理念を実現するためには、教育課程全体を通した取組を通じて、教科横断的な視点から教育活動の改善を行っていくことや、学校全体としての取組を通じて、教科等や学年を超えた組織運営の改善を行っていくことが求められているとしており、教育活動や組織運営など、学校全体の在り方の改善において核となる教育課程の編成、実施、評価及び改善という「カリキュラム・マネジメント」の確立が必要であることが示されている。(略)このような「カリキュラム・マネジメント」を学校で実現していくためには、まず、カリキュラム・マネジメントについて、管理職も含めた全ての教職員がその必要性を理解し、子供や地域の実態等と指導内容を照らし合わせ、学年単位や学級単位、教科単位に陥りがちな学校運営ではなく、学校単位で教育活動をまとめることができるようなマネジメントに係る体制を整えていくことが大切である。
あわせて、教員が、自分の授業やその授業準備だけで手一杯となるのではなく、学年全体、教科全体、そして学校全体を見渡し、カリキュラムをマネジメントするという意識を持って授業を構想できるような場や時間を増やしていくことが求められている。そのためには、必要な教職員定数の確保や、職員室で議論できるような雰囲気、場所の確保を進めていく必要がある。
さらに、教員だけでなく、保護者や地域住民その他の関係者が、それぞれの立場や役割に応じて、学校が抱える様々な課題に前向きに取り組んでいく学校文化を構築し、教育活動を推進していくことも重要である。
3.「チームとしての学校」を実現するための具体的な改善方策
(1)専門性に基づくチーム体制の構築
① 教職員の指導体制の充実
ア 教員
(カリキュラム・マネジメントの必要性)
また、新しい時代に必要となる資質・能力を子供たちに身に付けさせるためには、それぞれの学校において、子供や地域の実態に基づき、カリキュラムを自分たちで作りだし、PDCAサイクルをまわしていくというカリキュラム・マネジメントに取り組むことが必要である。
カリキュラム・マネジメントを推進していくためには、カリキュラムは与えられるものであるという意識を改革し、カリキュラムを作り出し、評価・改善するという取組が求められる。
■中央教育審議会答申「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について」
(平成27年12月21日)〔抜粋〕
1.検討の背景
〈社会に開かれた教育課程とチーム学校〉
また、各学校には、学習指導要領等を受け止めつつ、子供たちの姿や地域の実情等を踏まえて、各学校が設定する教育目標を実現するために、学習指導要領等に基づきどのような教育課程を編成し、どのようにそれを実施・評価し改善していくのかという「カリキュラム・マネジメント」の確立が求められる。
こうした「論点整理」で示したような教育課程の改善の趣旨を実現するためには、各教科等の指導に関する専門知識を備えた、いわば「教え」の専門家としての側面や、前述の、「Lesson Study」と呼ばれる我が国独自の授業研究手法等を生かしつつ、教科等を越えたカリキュラム・マネジメントのために必要な力、アクティブ・ラーニングの視点から学習・指導方法を改善していくために必要な力、学習評価の改善に必要な力などを備えた、いわば学びの専門家としての側面も備えることが必要であり、教員の資質能力を向上させるための教員政策の改革が不可欠であることから、教育課程の改善に向けた議論と歩調を合わせながら進めていく必要がある。