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押さえておきたい 最新「教育法令」トピックス15選

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押さえておきたい 最新「教育法令」トピックス15選 Topics1 日本語指導が必要な児童 生徒のための教育課程

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2021.01.05

押さえておきたい 最新「教育法令」トピックス15選
Topics1 日本語指導が必要な児童 生徒のための教育課程
学校教育法施行規則

『新教育ライブラリ Premier』Vol.4 2020年11月

日本語指導が必要な児童生徒の急増

 文部科学省の「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査(平成30年度)」によれば、2007年から2018年までの12年間で、日本語指導が必要な外国籍の児童生徒は、小学校では約8千人増えて26,092人、中学校でも約4千人増えて10,213人になった。日本語指導が必要な日本国籍の児童生徒も、同じ時期に、小学校では3,318人から7,593人に、中学校は888人から2,050人へと増大し、ほぼ2.3倍になっている。

 他方、日本語指導が必要な児童生徒のうち日本語指導等特別な指導を受けている者の割合は2016年まで低下傾向にあった。「特別な教育課程」(後述)により日本語指導を受けている児童生徒の割合は3倍に増えているものの、日本語指導が必要な児童生徒の増大にはまったく追いついていなかったのである。

特別の教育課程による日本語指導

 小・中学校の教育課程は、教育基本法及び学校教育法に基づき文部科学大臣が定める学校教育法施行規則及び学習指導要領に準拠して、各学校において編成することとされている(学校教育法施行規則第50条~第56条の4。第79条により中学校に準用)。

 しかし、日本語指導が必要な日本国籍又は外国籍の児童生徒が増大している実態に対処するため、2014年に学校教育法施行規則が一部改正された。これにより、日本語指導が必要な児童生徒に対して、「日本語を理解し、使用する能力に応じた特別の指導」すなわち日本語指導を正規の教育課程として行えることとなった。また、この特別の教育課程を修了したことにより、小学校又は中学校の課程を修了したと見なすことができることになった。

日本語指導のあり方

 特別の教育課程として行われる日本語教育を実施しようとするとき、学校は、(1)日本語指導が必要な児童生徒を対象として、(2)児童生徒が日本語で学校生活を営み、学習に取り組めるようになることを目標に、(3)日本語指導担当教員及び指導補助者が、(4)在籍校での取り出し指導の形で、(5)年間10単位時間から280単位時間までを標準として実施計画を作成し、設置者に提出することとしている。

 文部科学省は「外国人児童生徒受入れの手引き」や「就学ガイドブック」を作成するほか、指導ツールの提供などの支援を実施している。しかし、学校に対する人的・財政的支援をさらに強化しなければ、実効性のある日本語教育を期待することは難しいのではないか。

 学校が他にも多くの課題を抱えていることに加え、週あたり60時間を超えて勤務する教員は少なくない。実りある日本語指導を実施するためにも、教職員の勤務条件の改善は必須の条件整備の一つである。

 

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・プレミア4/Leader’s Opinion「光をあてたい 外国につながる子どもたち」
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