公益財団法人北野生涯教育振興会が毎年行っている「事実に基づく小論文・エッセー」において、入選作品を中心に編集した詩集。令和6年度は「希望―未来に活かす私の経験―」がテーマ。
【本書「まえがき」より抜粋】
二〇二四年元旦に起こった能登半島地震は、時を選ばぬ自然災害の脅威を、あらためて知るところとなりました。加えて、高齢化と過疎化が進む「地方」の深刻な社会状況が顕在化して、復興が遅々として進まない現状も気がかりです。
私たちの周りを見渡せば、地震のほかにも、異常気象、国内人口の先細り、東欧や中東における軍事衝突など、不安材料は尽きません。希望が持てる社会であってほしい、とは今や誰もが強く願うところでしょう。
(公財)北野生涯教育振興会が主催する公募論文の今年度のテーマは「希望―未来に活かす私の経験―」です。決まるべくして決まった感のあるテーマと言えるかもしれません。歴史や先人の教えに学びながら生きている私たちですが、時には自分自身の経験が、自分だけでなく他の人々の希望につながることも、きっとあるはずです。
目次
序章 未来の風景 ―お一人様の覚悟―
一 人生は双六
二 突然のできごと
三 物事は重なる
四 率直な思い
五 お一人様の増加
六 家族形態の変化
七 誰もがお一人様に
八 身軽になる
第一章 明るく前向きに
○ 一歩踏み出すと世界は変わる
○ ひたむき
○ 川の上から今日も思う
○ ストーマにも愛をこめて
第二章 日常から見出す
○ 二本の氷柱に見た希望
○ 新たな自分との出会い
○ 前を向いて
○ 私の形を変えた半導体
○ 人生を面白く生きる秘訣
第三章 行動と内省から
○ 一杯の珈琲から♪
○ 一三歳という転機
○ いつか隣人の役に立てるなら
○ 食べる喜び、「希望」への扉
○ 温かい手に導かれて
第四章 善意の他者から
○ 心の雨にビニル傘
○ 『希望』の灯
○ モウチョットマテバ
○ 一人じゃないよ
○ 縁側に託す想い
終章 希望とは何か
1 「希望」とは?
2 「願望」と「希望」はどう違うのか
3 「希望」という字に隠されたものとは
4 入選作から学ぶこと
5 どんなに小さな「希望」でも
入賞論文執筆者一覧
あとがき
公益財団法人北野生涯教育振興会概要