○公益財団法人北野生涯教育振興会が毎年行っている「事実に基づく小論文・エッセー」において、入選作品を中心に編集した詩集。令和5年度は「趣味 広げる世界・広がる世界」がテーマ。
【本書「まえがき」より】
歴史をひもとくまでもなく、趣味の世界にいながら、常人には到達しがたい審美眼を備え、あるいは奥義や超絶的な技能を身に付けてしまう人々がいます。いわゆる趣味人です。彼らはそう呼ばれはしますが、趣味を極めたあげく、もはや趣味の世界にはいない逸脱者にほかなりません。くどいようですが、心配は無用です。趣味を深く追求して趣味人を目指さなければならないなどということは、まったくありません。趣味の世界の入り口辺りを行きつ戻りつしているだけでも、世界は広がってくれるし、自分を見つけることができるし、世代を越えて新しい世界を作り出すこともできるでしょう。
期待をこめて、ようこそ趣味の世界へ。
目次
序章 趣味論
○小説『官僚たちの夏』という舞台
○無定量・無際限に働く 仕事人間風越
○片山泰介の登場 「余裕」
○片山から見た仕事人間
○ライフスタイル転換のつばぜりあい
○趣味の世界の勃興
○仕事と趣味
○ライフスタイルの転換点
第一章 世代を越えて継いでゆく
○めでたい気の満ちる部屋で
○思い出した夢
○趣味の角度
○語り継ぐもの
○つながる世界
第二章 ありのままの自分に向きあってゆく
○「ふたりの私」
○趣味と過去のわたしの崩壊
○フラメンコで広がる世界、広げる世界
○けん玉
○汗をかいて知った。だいじなこと
第三章 壁は多様性として受けとめてゆく
手話で次々と開く扉~そしてチャレンジへ
趣味と特技、そしてhobby
学びたい理由
終わりなき学びの道
いくつでも、いくらでも
第四章 エネルギッシュに前進してゆく
手にしているのはエレキです
九十歳の母は今も進化中
趣味は突然湧いてでて
言葉がもたらす豊かさ
終章 趣味がくれた幸せな学び
入賞論文執筆者一覧
あとがき
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