【新刊紹介】データ活用で地域のミライを変える!課題解決の7 Step|(一社)コード・フォー・ジャパン/編著

キャリア

2019.12.09

出版社(株)ぎょうせいはこのほど、50以上の自治体が受講したデータ利活用研修“データアカデミー” (*)のエッセンスを1冊にした『データ活用で地域のミライを変える! 課題解決の7 Step』(一般社団法人 コード・フォー・ジャパン/編著)を刊行します。本書のタイトルにもある「課題解決の7 Step」とは、データを使った課題解決のためのプロセスで、「仮説・現状分析⇒対象データ確認⇒分析手法決定⇒分析⇒評価⇒政策検討⇒効果・指標」を指します。

「課題解決の7 Step」のやり方を身につけることで、新たなサービスの創出(例:移住定住のデータの共有、施設の改修など)や業務の効率化(例:窓口業務効率化、業務フローの見直しなど)につながります。ここでは本書の冒頭部分(2-5ページ)を抜粋して、お届けいたします。(編集部)

*“データアカデミー”は一般社団法人コード・フォー・ジャパンが主催する自治体職員向けのデータ利活用研修プログラムです。データを利活用するためのプロセスを職員が体験するアクティブラーニング型の研修でデータを利活用した政策立案のためのプロセスを学べます。

データアカデミーの研修内容と狙い

 データアカデミーは、データ分析研修ではありません。データ利活用の流れを自治体職員が自ら体験しながら覚える研修であり、実際の政策立案や、働き方改革に利用できるプロセスです。もし、統計やデータサイエンスの勉強がしたい方は、本書ではなく、別の棚へ向かい、適した本を探しましょう。
 データアカデミーの研修は、コード・フォー・ジャパンのオリジナルの自治体向け研修を基に、2017年度総務省「地域におけるビッグデータ利活用の推進に関する実証の請負」、2018年度「課題解決型自治体データ庁内活用支援に関する調査研究の請負」のデータ活用型公務員育成手法を通じてブラッシュアップした、アクティブラーニング型のデータ利活用研修です。その結果は、2019年5月に公開された「地方公共団体におけるデータ利活用ガイドブックVer2.0」(リンクあり)の第6章データアカデミーに掲載されています。

 そもそも、データアカデミーの基となった研修プロセスを作ろうとしたきっかけは、数年前に私の地元静岡県の各自治体に、なぜデータ利活用しないのかとヒアリングをした際に、何のために使うのか分からない、使い方が分からない、統計やGISの研修を受けたが業務で使う場所が分からない、などの答えが返ってきたことです。その時に、構造的にデータが利活用できていない負のループにはまっていることがわかりました。その部分を改善しない限り、データ利活用社会には進まないし、オープンデータを含むデータの充実も見込めないと感じ、負のループを正のループに戻すためのきっかけとして、データ利活用プロセスの雛形を作成しました。
 なかなかデータ利活用が進められず悩んでいる皆さん、データアカデミーを進めることで、正のループの一歩目を皆さんも進めてみませんか?そんな行動のためのノウハウを本書に詰め込みました。

データ利活用の負のループから正のループへ

「データ利活用の負のループ」とは
 昨今、データを使って政策を考えよう、データを利活用して新しい住民サービスを、という声を聞いたことがあるのではないでしょうか。その際、自身の自治体の庁内データを使ってアクションを起こそうとした時、以下の1〜4の負のループに陥ってはいませんか?

  職員がデータを何に使ってよいか、データ分析の方法は知っていても仕事上どこに対応させるかわからない
 ・計画を立てる際に、どんなところでデータを使うのか?
 ・指標はいつも、市民満足度調査結果だけ
自分がデータを使わないのに、時間がない中でデータ整備が必要なのか?
 ・今でもデータを取らなくても仕事ができてしまう
 ・通常業務で忙しく、紙からデータ化する時間がない
 ・どこまでデータ化するか考えられない
データを利活用しないので、自治体内にノウハウが残らないし、新しい取組も進まない
 ・自治体内にルールや基準が蓄積されない
 ・データの使い方を共有する場がない
  難しいことは考えるのをやめて、今まで通り勘と経験で進めてしまう
 ・前任者から引き継いだ仕事を、何も疑わずにそのまま実施
 ・事務事業を取り巻く環境変化を定期的に確認していない


 データアカデミーを通じて、データ利活用の正のループへ進めましょう。

「データ利活用の正のループ」とは

データアカデミーを体験し、データ利活用の意味を知る
 ・ 実際の課題でプロセスで体験することで、どこでデータを使うかを理解できる
課題解決や、新サービスにデータを活用する
 ・ データを使って解決するべき課題の対象や、指標として何を使うのかを決める
 ・ 行政サービスについて、サービスにどんなデータが必要なのか、どんな効果があるのか決める
データの整備、制度の整備が進む
 ・ データは使うことで、ようやくどの精度までデータを集めなければ分析できないのか、活用できないのか知ることができる
 ・ 個人情報を含むデータや、未整備のデータについて自治体内でどのようにルールを作るか考えることができる
自治体内でデータ利活用の挑戦や活用事例が蓄積される
 ・ データが溜まり、制度が決まることで、新しい分析やサービスの検討が可能となる
 ・ 自治体内での活用事例ができると、他部門にも横展開がしやすくなる

 データアカデミーでは、データ利活用の流れを7つのプロセスに分け、それぞれのStepを体験することで、データの使い方を覚えます。(本書6ページ以降に続く)

書誌情報

『データ活用で地域のミライを変える!課題解決の7 Step』
編著:一般社団法人 コード・フォー・ジャパン/編著
発行:株式会社ぎょうせい 2019年12月
販売価格:2,100 円(税抜)
https://shop.gyosei.jp/products/detail/10196

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50以上の自治体が受講したデータ利活用研修のエッセンス

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データ活用で地域のミライを変える! 課題解決の7 Step

2019年12月 発売

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