連載 vol.67「つながる」力 「気づき」から「覚醒」へと促す ── つながりから学んだこと 【飯島敏雄(茨城・結城市職員)】

地方自治

2023.05.11

目次

    本記事は、月刊『ガバナンス』2019年10月号に掲載されたものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、現在の状況とは異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。
    所属等は執筆(掲載)時点のものです。
    ※本コラムは主に自治体職員によるネットワークのメンバーがリレー形式で執筆します。

     地元の小学校にある築山の芝生と花壇への水やりが、私の夏の日課だ。私がPTA会長だった十数年前、崩れかけた築山をなんとかしようと、PTA役員と有志で芝生を張り、廃材で土留めを作り、児童がバケツリレーで土を運んで花壇を作った。それ以来、PTA会長OBが役員を務める地域組織が塗装などの維持管理を担い、学区内在住の市職員グループが定期的に除草作業をしている。私が水やりを続けているのは、一緒に活動している人たちへの感謝と、児童が植えた花を育てること、そして地域コミュニティ醸成のツール(道具)となった築山の手入れは欠かせないと思うからだ。

     この活動とは別に、PTAのつながりを活かして「結城おやじの会」をつくり、イベントに出展して、「牛乳パックブーメラン作り」など、子どもたちと楽しむ活動も十年来続けている。

     こうした地域活動での私の役割は、専ら企画出しと雑用。想いを形にできる頼れる大人たちが、活動の中心にいるからだ。

     また、ここ数年、公務員の様々なオフサイト活動に参画するようになった。「STONY」(栃木県南部・古河市・結城市の自治体職員勉強会)から山形市の後藤好邦さんにつながり、彼のフェイスブックから行方市の荒野晃一さんを知り、「いばらきレボリューション」(茨城県内職員のコミュニティ)に巻き込まれたことがキッカケだ。そこから関東自主研サミットなどを通じて多様な人財とつながり、代えがたい知見を得ることができた。なかでも、「いろいろな活動をやれるって、気づいた人の特権ですね」という言葉は、今の私を支え動かしている。

     どんな場所にも、自分の役割は必ずある。私は頼まれたら断わらないようにしてきた。誰でも少し踏み出せれば、自分を活かし、楽しめる役割が見つかるはずだ。そうしてできたつながりは、公私にわたって大きな財産になる。

     最近は、茨城県西部の職員による自主勉強会を足掛かりに、後輩たちを「気づき」から「覚醒」へ促せたらと画策しているが、定年まで数年、時間が足りないなあ(汗)

     

    (茨城・結城市職員/飯島敏雄)

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