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自治体最新情報にアクセス|DATABANK2023 月刊「ガバナンス」2023年3月号

地方自治

2023.03.31

自治体最新情報にアクセス DATABANK
(月刊「ガバナンス」2023年3月号)

●人材確保へ議員報酬を増額

 福岡県須恵町(2万9000人)議会は、「町議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例」の一部を改正し、議員報酬を増額した。
 同町議会では、議員定数を減らし議員1人当たりの仕事の負担が増える一方で、議員報酬は据え置かれたままだった。そのため、議員になろうという若い世代が現れず、議員の高齢化が課題となっている。そこで、議員報酬改定の是非を町民6人で構成される特別職報酬等審議会に諮問。より優秀な人材を確保し、議員活動を保障する十分な額が必要であるという答申が出され、大きな財政負担とならない範囲での増額が決められた。
 増額分の総額が議員1人分の年間報酬と同額程度になるよう、議長は月3万3000円、議員は同2万5000円増額。4月の改選後に施行することにしている。
(月刊「ガバナンス」2023年3月号・DATA BANK 2023より抜粋)

 

●大家に保険料負担がない「孤立死に備える損害保険」を開始

 名古屋市(229万3400人)は、あいおいニッセイ同和損害保険と包括的保険契約を結び、民間賃貸住宅の賃貸人(大家)の保険料負担がない「孤立死に備える損害保険」を開始した。自治体が家主費用・利益保険の契約者となって保険料を負担し、賃借人の孤立死等の発生による大家の損失を補償する保険で、同社が名古屋市から要請を受け開発して全国自治体へ提供を開始した商品。
 市は、民間賃貸住宅を活用した住宅セーフティネット機能の強化へ向け、「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」に基づいて、高齢者など住宅確保要配慮者の入居を拒まない民間賃貸住宅(セーフティネット住宅)の登録促進に取り組んでいる。同保険の導入は単身高齢者が入居可能な住居の更なる確保がねらいで、孤立死による大家の損失を補償する保険契約を自治体と保険会社が直接締結するのは全国初となる。
 被保険者の要件は、満60歳以上の単身世帯が入居する、名古屋市内のセーフティネット住宅を賃貸している大家など。セーフティネット住宅の登録には床面積や耐震性などの要件がある。補償内容は、賃借人の自然死・病死・自殺・犯罪死を含む戸室内死亡事故を原因とする、①家賃損失(空室期間中の家賃減少による損失及び値引き期間発生による損失)への補償として1か月当たり上限5万円を賃貸借契約終了日から最長12か月分(縮小支払割合50%)を支払うほか、②原状回復費用(賃貸可能な状態に補修・修繕・清掃・消毒・消臭等を行う費用)、③遺品整理等費用(相続財産管理人選任申立諸費用やお祓い・追善供養費用等も含む)、④建物明渡請求訴訟費用(賃貸借契約解除及び建物明渡請求訴訟で強制執行申立に要する費用等)を補償。②~④は合算で100万円を支払限度額としている。保険期間は2022年12月1日より1年間。
(月刊「ガバナンス」2023年3月号・DATA BANK 2023より抜粋)

 

●中高一貫の不登校特例校を設置へ

 愛知県(752万8500人)は、不登校経験のある生徒の能力や可能性を引き出すため、県立日進高等学校(日進市)に中学校を併設し、中高一貫の不登校特例校とすることを決定した。県立高校への併設型中高一貫教育制度導入の検討の結果、地域の教育需要に応じた中高一貫校の一つとして導入することになった。年間総授業時間数を低減できる不登校特例校とし、不登校生徒が高校卒業まで安心してゆとりを持って学べるように中高一貫校としたのが特徴で、学び直し、少人数、個に応じた指導を学びの柱とする。併設する中学校は1学年1学級(40人)とし、中学校・高校を同時に開校する。
 受入れ生徒は、通学を希望する不登校生徒を対象に、学校体験や面談などで決定し、募集人員の範囲内で年度途中の転入も可能とする予定。高校では不登校生徒が学びやすくなるよう、単位制への改編や通信教育による単位認定を検討。メタバースやバーチャルリアリティを活用した教育支援を行うほか、きめ細かな支援のためスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、教員志望の大学生、学校と企業の橋渡しを行うキャリア教育コーディネーターの常駐化も検討する。2026年4月の開校をめざしている。
(月刊「ガバナンス」2023年3月号・DATA BANK 2023より抜粋)

 

●「京都ゼロカーボン・フレームワーク」を創設

 京都府(251万1500人)は、府内の金融機関から中小企業へのESG投融資の促進を目指す「京都ゼロカーボン・フレームワーク」を創設、2022年12月23日に環境省によるサステナビリティ・リンク・ローン(SLL)の適合性審査において、国際的なルール等に準拠するものとして承認を受けた。
 ESG投融資は、環境(E:Environment)、社会(S:Social)、ガバナンス(G:Governance)の課題を考慮する投融資、SLLは、借り手が環境対策等を推進する上で重要な指標(KPI)を達成することを奨励するローンのこと。同フレームワークの創設のねらいは、地域金融機関と連携して、脱炭素に取り組む府内中小企業への融資金利を優遇する仕組みを整え、中小企業の脱炭素化を促すことにある。
 中小企業へのアプローチとして、金融機関が有する融資ネットワークに着目しておりCO2排出量削減目標の達成により金利優遇を受けられる融資契約において必要な第三者評価に、府の地球温暖化対策条例に基づく特定事業者制度を準用することで、審査に要する費用・手間が省略可能となる点が特徴だ。
 今回の環境省の承認により、同フレームワークを活用した契約が可能となる。府内の中小企業などは、温暖化対策条例に基づく報告書等を府に提出すれば、第三者評価に要する費用の負担なく、SLLを組成できるようになる。自治体が第三者評価を担うのは全国初という。
 府では今後、地域金融機関及び府内の中小企業に働きかけるなど、同フレームワークの活用を促進していく構えだ。その一環として、2022年12月1日に設立した「地域脱炭素・京都コンソーシアム」を通じ、同フレームワークの活用を促進していくとしている。
(月刊「ガバナンス」2023年3月号・DATA BANK 2023より抜粋)

 

●スマホアプリを活用し市政情報の音声読み上げサイトを開設

 福岡市(156万8300人)は、2022年12月、音声コードアプリ「Uni-Voice Blind」内に、市政だよりや市の公式サイトで公開している「重要なお知らせ」などの情報を音声で聴くことができるページを開設した。
 アプリのメニュー画面から「耳で聴くWEB版」をタップすると、「福岡市 耳で聴くWEB版」にアクセスでき、音声読み上げによって市政だよりの内容などを聴くことができる。アプリは無料でダウンロード可。視覚障がいのある人だけでなく、小さな文字を読みづらい高齢者、日本語を読めない外国人らの情報アクセシビリティの向上にもつながる。
 音声コード「Uni-Voice」は、日本視覚障がい情報普及支援協会が開発。文字情報を二次元コードに変換したもので、アプリで読み取ると文字情報を音声で聴くことができる。市では、特別定額給付金や新型コロナウイルスワクチン接種のお知らせ等で活用。2022年8月からは、市内の7区役所と市障がい企画課、主な携帯電話ショップにおいてアプリの利用サポートを開始するなど、積極的に普及に取り組んできた。こうした取組みを通して同協会と市は連携を深め、今回の読み上げサイト開設につながった。
(月刊「ガバナンス」2023年3月号・DATA BANK 2023より抜粋)

 

●ヤングケアラー実態調査を実施

 東京都多摩市(14万7500人)は、市内の小学生・中学生・高校生世代を対象に、ヤングケアラーに関する実態調査を実施した。ヤングケアラーと思われる子どもを早期に発見し、支援につなげる仕組みづくりを検討するのが目的。
 調査は、①市立小学校5・6年生約2300人、②市立中学校1~3年生約3200人、③市内在住の高校生世代約3700人を対象に、2022年11月下旬~12月中旬に実施。①と②は学校で学習用タブレット端末を利用してインターネット上で回答してもらい、③にはQRコード・URL付きの調査票等を郵送してインターネット上又は紙の調査票で回答してもらった。
 調査では、お世話をしている人の有無やその内容、生活への影響、希望する支援などを、基本的に無記名で回答してもらったが、支援が必要な子どもが助けを求められるように任意で記名できる項目も設けた。記名があった場合は、市の子ども家庭支援センターが中心となり子どもの話を聴き、具体的な支援を検討する。調査結果は3月中に市公式ホームページに公表する予定。任意で記名できる項目を設け、即支援を実施する取組みは、全国の自治体で初となる。
(月刊「ガバナンス」2023年3月号・DATA BANK 2023より抜粋)

 

●市産米消費拡大推進条例を制定

 福島県郡山市(31万9700人)は、「郡山市産米の消費拡大の推進に関する条例」を制定した。
 同市は国内有数の米どころとして知られているが、人口減少、食の多様化、ライフスタイルの変化などにより、全国的に米の消費量が減少している。そこで、市議会が「市産米の消費拡大に向けた特別委員会」を2021年12月に設置。豊かな自然と気候に恵まれた大地で収穫された同市産米の消費拡大は、日本の伝統的な食文化の醸成や同市の魅力のさらなる発信、農業をはじめとする地域経済の振興と持続的な発展につながるとして同条例を制定することにした。
 「米等の安全性及び品質の確保」「米等の消費拡大」「米等の広域的な販売及び活用」を基本方針とし、市は輸出を含めた販路拡大、加工品の普及促進、栄養価や機能性の情報発信など米の消費拡大の推進につながる施策を総合的に実施することが定められている。また、毎月8日を「お米の日」と定め、市全体で市産米への関心や理解を深めるとともに、消費拡大に向けた活動に取り組むことにした。
(月刊「ガバナンス」2023年3月号・DATA BANK 2023より抜粋)

 

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