【リレー連載】「自治体×デジタル」を考える 東西南北デジデジ日記

千葉大右・多田 功・山形巧哉・今村 寛

東西南北デジデジ日記 vol.66 今週の担当:【北】山形巧哉 ◆【自治体DX】デジタルサービスをつくったあとは…①

地方自治

2023.02.09

「自治体×デジタル」を多彩な切り口からゆるっと考えてみる、現役&元自治体職員4名によるリレー日記。「いいサービスができた!」、さあ、これからどうする…!? どんな商品にも通ずる、深くて悩ましいテーマです。(※本連載は毎週木曜更新です)

―――――2023年2月9日 Thu.―――――――

 

身近なデジタルを探ってみた

このデジデジ日記は、「行政のデジタル化など」について行政職員(僕は元・行政職員)が、リレー方式でいろんな立場・視点から寄稿していくという、地味に画期的な連載でございますが、まさかこんなにも続くものとは思ってもみませんでした。

続いているということは、まだまだDXやデジタル化が進んでいない、進んでいても、悩まれている人が多い、ということなのでしょうか。これに対する需要が早くなくなるよう、変わっていければいいですね。

 

本と漫画、紙で読むか? 電子で読むか?

ウェブ漫画、読みますか?

実は僕、何を隠そう、本を読むときはいまだに紙派です。
いわゆる消費コンテンツ的のようなサラサラッと読むものはタブレットやスマホで読んでしまいますが、ページ戻りが頻繁にあるような(と、思われるだろうと想定される)漫画は、紙。

電子版も相当読みやすくなっているとは思いますが、紙版なら、付箋を貼っておけば一瞬でそのページに戻れたり、覚えておきたいなという箇所にはラインを引いておいたりできるので、やっぱり、アナログがまだ便利だなあと思ってしまいます。

話を漫画に戻します。
漫画も、紙版が見やすいなあとずーっと思ってたんです。
そう、「思ってた」んです。

 

あれ? いつの間にか行動変容

それがいつの頃からか、漫画をスマホで見るようになったんです。

例に漏れず僕も老眼が入ってきてしまい、少しずつ、大きい画面のすばらしさがわかるようになってきてるのですが、漫画を読むのはタブレットではなく、決まってスマホ。

もちろんスマホも画面が大型化し、操作がしやすくなったのもありますが、利用するインターフェイスもそこまでよくなったのかといえば、あまり変わってないように思います。
にもかかわらず、どうして僕は、こんなにもスマホ漫画が好きなのか!

 

何がきっかけか?

その理由は、きっとこれ。
広告です。
正しくは、広報ですね。

インスタやツイッターを見ていると、タイムラインにおもしろそうな漫画の広告が流れてくるんですよね。

「あーこれ、おもしろそうだな。あーこれ懐かしい! え? 無料で見れられるの?」
こんな入り口から、「毎日おもしろそうな連載があったりするんだな」という新しい気づきを得て、どんどん読んでしまうw

このように、広告に踊らされてしまい、漫画読んでる僕はダメなやつだと思ったりしたこともありましたが、気がついたら割とみんなも読んでる様子。
読者も増えてくると、昔は見られなかったインディーズ漫画とか応募作品とか、荒削りだけど味わいのある作品、新しい出会いもあり、そうか、紙の週刊漫画誌時代にはあり得なかった展開だなあと思ったり。
久しく漫画を読まない生活をしていたのに、この1、2年は一気に漫画に戻ってきた感があります。

 

新しい体験をすることの大切さ

実は、僕たちはウェブにすぐアクセスできる世界になってからというもの、ここ最近は、わからないこと、知りたいことがあればすぐにウェブを見る癖がついているのではないでしょうか。

漫画も、相当前からウェブ化、電子化がされてきていたはずです。
でも、以前はここまですばらしいコンテンツもなかったし、新しい経験もなかった。
だから「紙」文化からユーザーが抜け出せずという状況だった。
少なくとも僕はそう。
そして、どんどんと他のコンテンツ利用が増え、どんどんと漫画を読まない生活になっていっていました。

出版社は出版社で相当研究し(違法アップロードの脅威なども原因の1つだったかもしれませんが)、ウェブ媒体のユーザー体験を大きく変えてきた。
しかし、このままでは人には利用してもらえなかった。
その原因は何だったのでしょうか。

僕の場合は、「知らなかった」こと。
どんないいもの、いい経験ができるようになっても、こんなアプリがあることを知らなかったんです。
そう、そもそも、人に知ってもらえないとどうしようもないんですよね。

 

行政ががんばりたいのは広報力

現在はマイナンバーカードの普及率もどんどん上がってきて、しかも、スマホでのオンライン手続きも相当利用しやすくなってきてます。

こういう普及活動を行政はどうやっているかといえば、広報紙とか公式ウェブサイト。
よくて公式SNSに投稿でしょうか。

本気で普及させるならターゲッティング広告などをしっかりと打ち込み、人の目に触れさせていくというのも重要なのではなかろうかとここ最近は考えています。

広告というと商業的な面が強いように思われるかもしれませんが、それで行動変容するのは明ら(N=1)なので、このへん、もうちょっと分析してみるのもおもしろいかもしれませんね。

身近な話をきっかけにお話ししまいましたが(いつもですねw)、今回僕が言いたかったことは、

デジタル施策をするなら、デジタル広報力もちゃんと高めていこ

というところで、今回はここまでにしたいと思います。
それではまたデジデジ!

 

~次回の日記は2月16日(木)に更新予定です!~

 

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