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ガバナンス編集部

自治体最新情報にアクセス|DATABANK2022 月刊「ガバナンス」2022年9月号

地方自治

2022.09.30

自治体最新情報にアクセス DATABANK
(月刊「ガバナンス」2022年9月号)

●生活排水処理事業に関する広域補完組織の設立を準備

  秋田県(97万1600人)は、生活排水処理事業の持続的な事業運営に向け、自治体の事務をサポートする広域補完組織として県、県内市町村、パートナー企業による官民出資会社の設立準備を進めている。技術職員不足、老朽化施設の増大、人口減少に伴う使用料収入の悪化など、市町村単独での生活排水処理事業の運営が困難になりつつある中、将来にわたって安定的に運営できる体制を構築するのが目的。

 県は生活排水処理事業の広域連携の促進へ向けて市町村と協議。有識者の意見も聞きながら検討し、22年5月に県内全25市町村が参画して官民出資の株式会社設立を進めていくことを合意した。

 広域補完組織(官民出資会社)は経営戦略やストックマネジメント計画の策定、経営分析・収支将来予測等に基づく経営相談業務や、資産管理、調書作成、台帳管理、工事監督補助、業務モニタリング、委託履行監視などの一般業務を行うことを想定。なお、運営方針の決定や組織体制・条例の改正、使用料改定、予算・発注・入札事務などは引き続き市町村が担い、設計業務や建設・補修工事、維持管理、運転管理は地元企業をはじめとした民間企業に発注する形での棲み分けを想定している。

 広域補完組織には、県、市町村、パートナー企業が、出資のほか人材を派遣。県と県内市町村は地方自治法に基づく連携協約(下水道分野での連携協約は全国初)を交わす予定で、県は協約に基づいて市町村が支援を要する業務や関連する経費を取りまとめる。県は全県分の業務を広域補完組織に一括して発注し、その成果は市町村にもたらされる。

 6月に民間事業者の意見を把握するためのサウンディングを実施。サウンディングや有識者による検討委員会等の結果を踏まえて検討し、23年の組織設立、24年度の本格運用を目指して準備を進めていく。

(月刊「ガバナンス」2022年9月号・DATA BANK2022より抜粋)

●観光パンフ「音威子府村取扱説明書」を作成

 北海道音威子府村(700人)は、新しい観光パンフレット「音威子府村取扱説明書」を作成した。村民から募集した同村ならではの〝あるある〟を、取扱説明書にあるような「注意」「禁止」「指示」などの注意事項として、通年・夏・冬ごとにまとめているのが特徴。

 例えば、村内での買い物は22時までで、それ以降は約30㎞離れたセブン-イレブンに行かなければならないこと、冬場には長靴が必須でスーツにも長靴が当たり前であることなどがあげられている。A5判16Pで7000部を作成。注意事項のほか、音威富士スキー場やエコミュージアムおさしまセンターなどの観光地、食事処、宿泊施設、土産物などを紹介している。

(月刊「ガバナンス」2022年9月号・DATA BANK2022より抜粋)

●若者のメンタルヘルスに関する早期相談窓口を開設

 埼玉県川口市(60万7400人)は、イオンモール川口前川2階に、若者のメンタルヘルスに関する悩みなど、様々な困り事の相談窓口となる「こころサポートステーションSODA(そーだ)かわぐち」を開設した。厚生労働省の「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築推進事業」を導入して実施したもので、同事業を活用したこのような相談・支援窓口の開設は全国初だという。

 対象者は市内在住・在勤・在学の概ね15歳から35歳。家族や家庭環境、学校や職場での人間関係をはじめ、健康面や金銭問題、生活上の不安など、多様な悩みの相談に応じる。

 相談窓口は、若年者早期相談・支援事業を委託した一般社団法人SODAが運営し、精神科医・公認心理師・看護師・保健師などの専門職がチームで対応。それぞれの問題解決へ向け、心理支援や環境調整など個々に合った方法でサポートする。診断・治療などの医療行為は行わず、必要に応じて様々な支援機関につなぎ、連携して支援する。

 面接は予約制(電話・メール・SNSなど)で、初回の面接は1時間。継続的な支援期間は概ね6か月を目処としている。相談料は無料。

(月刊「ガバナンス」2022年9月号・DATA BANK2022より抜粋)

●「外国人美容師育成事業」を開始

 東京都(1384万3500人)は、22年10月から「外国人美容師育成事業」を実施する。現行では美容専門学校などで学ぶ外国人留学生が美容師免許を取得しても、在留資格の関係で美容師として働くことができない。それに対し、一定要件を満たせば、特定活動の在留資格で美容師としての就労を最大5年間可能とする全国初の取組みで、都が国家戦略特別区域を活用して実施するもの。外国人美容師の育成を促進し、日本の高度な美容技術を世界へ発信して東京のブランド価値の向上によるクールジャパンの推進を図るのが目的。

 外国人美容師として就労できるのは、美容師養成施設で知識・技能を修得して美容師免許を取得(見込み含む)し、一定の日本語能力があり、満18歳以上などが要件。受入機関(育成機関)となる美容室等は採用・育成する外国人美容師の育成計画を作成し、育成機関を監理する監理実施機関を経由して都の認定を受けた上で雇用する。美容室当たりの育成人数は3人以内。監理実施機関は外国人美容師の育成状況の確認や支援を行う。国の外国人美容師育成事業実施要領等の要件を満たす監理実施機関を募集して8月に決定し、10月から事業を始める。

(月刊「ガバナンス」2022年9月号・DATA BANK2022より抜粋)

●「AIまちづくりへ向けた技術実証実験に関する協定」をHondaと締結

  茨城県常総市(6万2600人)は、Hondaの研究開発子会社である本田技術研究所と、AIや自動運転などの先進技術を活用した知能化マイクロモビリティと、それらを支えるまちづくりの実現を目指した、「AIまちづくりへ向けた技術実証実験に関する協定」を締結した。

 同協定に基づく主な取組み項目の一つが、両者による「まちづくり運営企画会議(コンソーシアム)」(仮称)の設立。同市とHonda、市民、市内企業などが一体となって、市の課題と対策を検討しながら、これからのまちづくりに関するアイデアの創出を行っていくというものだ。

“AIまちづくり”へ向けた課題分析や、AIや自動運転等の先進技術を活用したまちを活性化するアイデアの可能性を模索していくという。

 また、知能化マイクロモビリティの進化と実現に向けた、市内での技術実証実験にも取り組む。この実験では環境にやさしい、かつ、日常の人とモノの安全・安心・自由な移動の実現を目的に、市内で知能化マイクロモビリティの実用化に向けたリアル環境での実証実験を行っていくとしている。

(月刊「ガバナンス」2022年9月号・DATA BANK2022より抜粋)

●多様な視点を踏まえた啓発カード集「しが防災プラスワン」を作成

 滋賀県(141万8900人)は、啓発カード集「しが防災プラスワン~女性の視点と多様性~」(Ver.1)を作成した。これまで防災対策は健常な男性の視点で考えられがちだったが、女性をはじめ多様な人たちの立場・視点で考える必要があることから、同カード集を企画。有識者や防災士、地域で防災活動をしている女性、社会福祉協議会職員、大学生など様々な立場の人たちからアドバイスをもらい、防災対策において見落としがちな課題とその対応策などを14枚のカードにまとめた。

 例えば、授乳・着替え用スペースの確保、生理用品の配布方法の配慮など女性が安心できる避難所運営、平日の日中に地域にいる人だけで訓練を行うなどの防災訓練の工夫、災害時のDV・児童虐待対策などを1枚ずつカード化。著作権フリーとし、研修会や勉強会など様々な場面で利用目的に応じて必要な部分を組み合わせて使えるようにした。

(月刊「ガバナンス」2022年9月号・DATA BANK2022より抜粋)

●「伝わる日本語」の浸透に向け、共同研究に関する協定を締結

 東京都港区(25万9000人)は7月26日、言語学の専門グループと「受け手に合わせた分かりやすく親しみやすい行政文書の作成に向けた共同研究に関する協定」を締結した。同区では現在、あらゆる人に必要な情報が伝わるよう、受け手の立場に立った「伝わる日本語」の浸透に向けた取組みを進めており、この共同研究もその一環。具体的には、▽区政モニターアンケート等をもとにした行政文書へのニーズ把握・分析▽区が作成した文書(通知文やパンフレット等)に対する改善の検討▽改善した文書のモニタリングをさまざまな年齢層の多様な人に実施−−などを行う。実際の行政文章を活用した共同研究は全国初だという。

 区と共同研究を行うのは「やさしい日本語」研究グループ。代表の庵功雄・一橋大学教授は、「やさしい日本語研究は在住外国人に対して日本語を用いて情報を提供するための方法を考えるところから出発した。対象を広げる中で、情報の本質をつかみ、読み手や聞き手に分かりやすく伝えるという考え方は日本人にとっても重要だと考えて研究を進めている。この共同研究はその最先端に位置づけられる」と説明。そのうえで、「役所の仕事はそこで暮らす住民のためのものであり、そこで使われる言葉は住民に伝わってはじめて意味をなす。行政の仕事が適切に評価されるために最も重要なのは言葉。共同研究は、こうした考え方に基づき、分かりやすくすべての住民に伝わる文章をめざす」と述べた。

 武井雅昭区長も「共同研究ができて大変心強く思っている。全国でも先進的な研究によって、区が『伝わる日本語』を実行し、区民サービスの向上を図り、区民との信頼関係を強めて、地域共生社会の実現と区民本位の区政運営の発展につなげていく。研究の成果は全国の自治体にも発信し、『伝わる日本語』を広げていきたい」と期待を寄せている。

(月刊「ガバナンス」2022年9月号・DATA BANK2022より抜粋)

 

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