こちら「日南町」情報化本部 DX推進チーム連携企業の募集や、住民の利便性を考慮したキャッシュレス決済システム導入を実施

地方自治

2022.06.20

この資料は、地方公共団体情報システム機構発行「月刊 J-LIS」2022年4月号に掲載された記事を使用しております。
なお、使用に当たっては、地方公共団体情報システム機構の承諾のもと使用しております。

こちら「日南町」情報化本部
DX推進チーム連携企業の募集や、住民の利便性を考慮したキャッシュレス決済システム導入を実施

中国山地のほぼ中央に位置し、西は島根県、南は岡山県、南西部は広島県と3県の県境に接する日南町。農林業を基幹産業とする町が、全庁的な体制で構築した推進チームを中心にDX化に臨む。

(月刊「J-LIS」2022年4月号)

情報担当者の紹介

 日南町は総面積340.96㎢で鳥取県のおよそ1割を占めています。基幹産業は農林業で、林業では林業従事者育成を目的とした町営の「にちなん中国山地林業アカデミー」を開校し未来の担い手育成に力を入れています。農業では、1,000m級の山々に囲まれ町のいたる所から流れる湧き水によって育ったお米やトマトが特産品となり、全国でも高い評価を得ています。また、2020年には政府から「自治体SDGs未来都市」として選定され、SDGsに基づく持続可能なまちづくりを行っています。

 情報分野に関する業務は企画課自治振興室の所管であり、室長が1名、主事が2名、会計年度任用職員が1名という体制で取り組んでいます。主な業務は組織内の電算やネットワーク管理、情報化、DX推進などです。

DX化に向けた体制

 今後の情報化・DX化による課題解決とサービス充実の指針とするため、外部有識者のアドバイスをいただきながら2021年6月には「日南町情報化推進計画」を策定しました。その中でまず痛感したのは、一口にDXと言っても対象は多岐にわたり、あらゆる業務に関わると言っても過言ではないことでした。計画達成にあたっては、担当者だけではすぐに頭打ちです。そこで、新たなタスクフォースとして「日南町DX推進チーム」を結成し全庁的・横断的な体制を構築しました。結成によって機運醸成と当面の方針を共有できましたので、今後は推進チームを中心に各種行政手続きのオンライン化をはじめとした業務改革に着手するとともに、より一層のマイナンバーカード取得の啓発(2022年2月時点の取得率28%)を行います。

 また、専門的な見地をより深めて推進を強化するため「日南町DX推進チーム連携企業」を募集。連携企業には2022年2月時点で14社に参画いただき、チームで洗い出した業務課題やアイデアを共有しています。課題解決やアイデアの実現のため、連携企業からそれぞれの強みを生かした情報を提供してもらい、事業化に向けた検討を進めています。

日南町キャッシュレスシステムの導入

 日南町は米子市などの商業圏まで1時間程度で移動が可能であり、地域外へのお金の流出が課題となっていました。新型コロナウイルス感染症の影響もあり、観光産業など今後しばらくは地域外からの消費の拡大が困難となることが想定される中、いかにして町内で経済活動を循環させていくかが重要となってきます。

 そのような状況を打破するため、2021年度にキャッシュレス決済システムを導入。電子マネー機能がついたカードを全町民に配布し、町内の約50加盟店舗に決済端末を設置・導入しています。

 現金でのお支払いを省略化しつつ、カードには「お買物ポイント」「チャージポイント」「行政ポイント」といった各種ポイントを貯めることができます。行政ポイントは町の行事やイベントなど、町の推進する活動に参画していただいた場合にポイントを付与する予定としており、2022年度から町民の行政への参画を促す新たな手段となるよう構築を進めています。

 町内商店における経済循環・消費喚起を図ることはもちろんのこと、利便性向上や、行政ポイントも活用し、町民の行政参画を促進させていきます。

コロナ禍で直面した課題とこれから

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、本町でもどのように職員の感染対策を行いながら業務を継続していくかという課題に直面しました。日南町は分庁舎を持たず、多くの職員が1つのフロアに集中しています。このことは、仮に職員内で感染者が発生した場合、さらなる感染拡大となり得るリスクを内包しています。そこで、職員の勤務場所を分散させるため、シンクライアントシステムと閉域網によるリモートアクセスを活用しました。

 場所を選ばず業務端末へアクセスすることが可能となり、コロナ禍でのリモートワークという、従来の働き方からの幅が広がりました。今後はその幅をもっと広げられるよう展開したいと考えています。出張先や庁舎外の各拠点での業務、ワーケーション、在宅勤務での職員の育児や介護への支援といった、多様な働き方を実現させるためにはデジタル技術が欠かせません。生産性を落とさず、いつでも、どこでも庁舎内と同じように仕事ができる環境が構築できれば、町内事業所への波及や、都市部からの人の誘致など、町の様相も変えることができます。町民に住んでよかったと喜ばれる、より魅力あるまちづくりに繋げていけるよう検討を進めています。

 しかしながら、本町は従来からのアナログな働き方がいまだに根強いのも現状です。当たり前ですが、いくらシステムやツールによって環境を整えても、使いこなせないようでは満足のいく効果は発揮されません。町民ニーズに寄り添ったサービスを提供するためにも、まずは身の回りの業務を見直しながら、組織全体でデジタル技術への理解を深めていきます。そして、情報化推進計画の実現を目指し、連携企業を中心とした外部とのパートナーシップを深めながら、一枚岩となって推進していきます。

地域情報及び行政情報(2022年3月1日現在)

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