国民生活安定緊急措置法施行令の一部を改正する政令(官報 号外特第67号 令和2年5月22日)
自治体法務
2020.05.25
令和2年5月22日の官報で、国民生活安定緊急措置法施行令の一部を改正する政令が公布され、令和2年5月26日から施行されます。
国民生活緊急措置法(昭和48年法律第121号。以下、「法」という。)第26条第1項では、生活関連物資等の供給が著しく不足するなど国民生活の安定又は国民経済の円滑な運営に重大な支障が生じるおそれがあると認められるときは、当該生活関連物資等を政令で指定し、譲渡の禁止などに関し必要な事項を定めることができる旨が規定されています。
国民生活安定緊急措置法施行令の一部改正のポイント
今回の改正で、「生活関連物資等」に、「消毒等用アルコール」を定めることになりましたので、以下にその内容を紹介します。改正内容は次のとおりです。(官報「法令のあらまし」を参照)
1 指定する生活関連物資等
(1)国民生活安定緊急措置法(昭和48年法律第121号)第26条第1項の政令で指定する生活関連物資等に、消毒等用アルコールを指定することとした。(第一条関係)
(2)衛生マスク及び消毒等用アルコールを不特定の相手方に対し売り渡す者から衛生マスク及び消毒等用アルコールの購入をした者は、当該購入をした衛生マスク及び消毒等用アルコールの譲渡(不特定又は多数の者に対し、当該衛生マスク及び消毒等用アルコールの売買契約の 締結の申込み又は誘引をして行うものであって、当該衛生マスク及び消毒等用アルコールの購入価格を超える価格 によるものに限る。)をしてはならないこととした。(第二条関係)
(3)消毒等用アルコールの譲渡のうちこの政令の施行の日前に締結された売買契約によるものについては、(2)の規定は適用しないこととした。(附則第二項関係)
2 この政令は、公布の日から起算して四日を経過した日から施行することとした。
(公布の日から起算して四日を経過した日=令和2年5月26日)
以下には、官報から政令の原文を抜粋して掲載します。
政令第百七十三号
国民生活安定緊急措置法施行令の一部を改正する政令
溶け込ませ後の条文(=改正内容を反映した条文)はこちら
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内閣は、国民生活安定緊急措置法(昭和四十八年法律第百二十一号)第二十六条第一項及び第三十一条の規定に基づき、この政令を制定する。
国民生活安定緊急措置法施行令(昭和四十九年政令第四号)の一部を次のように改正する。
第一条中「衛生マスク」を「次のとおり」に改め、同条に次の各号を加える。
一 衛生マスク
二 消毒等用アルコール(アルコール(これを含む製剤を含む。)(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第二条第一項に規定する医薬品及び同条第二項に規定する医薬部外品以外のものにあつては、アルコール分(温度十五度の時において原容量百分中に含有するエチルアルコールの容量をいう。)が六十度以上のものに限る。)であつて、消毒等(消毒、殺菌その他これらに類する行為をいう。)に使用されることが目的とされているもの(これを染み込ませた脱脂綿、紙、不織布その他の材料を含む。)をいう。)
第二条の見出し中「衛生マスク」を「特定生活関連物資等」に改め、同条中「衛生マスクを」を「前条各号に掲げる生活関連物資等(以下この条において「特定生活関連物資等」という。)を」に、「衛生マスクの」を「特定生活関連物資等の」に改める。
附 則
(施行期日)
1 この政令は、公布の日から起算して四日を経過した日から施行する。
(経過措置)
2 改正後の第二条の規定(改正後の第一条第二号に係る部分に限る。)は、改正後の第二条に規定する譲渡のうちこの政令の施行の日前に締結された売買契約によるものについては、適用しない。