連載 vol.23「つながる」力 多様なバックグラウンドを持った人が少しずつ関わることで地域が変わる 【吉野牧人(埼玉県職員)】

地方自治

2021.12.13

本記事は、月刊『ガバナンス』2016年2月号に掲載されたものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、現在の状況とは異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。
所属等は執筆(掲載)時点のものです。
※本コラムは主に自治体職員によるネットワークのメンバーがリレー形式で執筆します。

多様なバックグラウンドを持った人が少しずつ関わることで地域が変わる

 私が就職したのは12年前。当時は公務員の理想像と現実とのギャップに悩んでいた。今となっては実績もない新人がいきなり重要な仕事を任されないことは当たり前であると分かるが、当時はそこまで思い至らなかった。

 そうした中、先輩に誘われ、東京都職員と始めた「勉強会」が私の仕事外の活動の原点となった。少人数で始めたが職場の知り合い、学生時代の友人など身近な人に声をかけていくことで次第に参加者が広がっていった。

 続けていく中で、企業やNPO、政治家など自治体職員とは違う立場で社会を良くしようとしている人たちとの出会いがあった。特に印象に残ったのが地域で頑張っている人だ。漠然と社会を良くしたいと思って公務員を志した私は、仕事として、もしくはプライベートの時間を割いて地域のため頑張る姿に関心を持つようになった。

 そして、6年前から毎年、「風のたより」というイベントを企画している。この企画では、各地でまちづくりや地域づくりを担っている団体に手弁当でお越しいただき、活動内容を来場者に語っていただいている。参加した人が地域に眼を向けるきっかけにすること、そして団体の活動への一助となればと願って行っている。ここでの出会いから、関係者同士が意気投合し、新たな取組みを始めたという話を時々聞くと嬉しくなる。仕事に直接役立つ場面は多くないが、地域を愛して、地域のために頑張る人が全国各地にいることを知り、以前よりも仕事に前向きに取り組むようになった。

 入庁間もない頃は、地域の先頭に立って制度や形をつくることが公務員の仕事だと考えていた。しかし、一人で、または組織で何かをするにしても限界がある。それよりも多様なバックグラウンドを持った人が少しずつ関わることで地域が変わる。いろいろな想いを持った人達を「つなげること」が公務員の一番の仕事であると今は思うようになった。そして、「つなげること」で地域や社会を今よりも明るくできるはずだ。そのためにできることは何か、これからも試行錯誤していきたい。

(埼玉県職員/吉野牧人)

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