連載 vol.22「つながる」力 自ら学びつながりに生きる 【上甲啓一郎(愛媛・西予市職員)】
地方自治
2021.12.06
本記事は、月刊『ガバナンス』2016年1月号に掲載されたものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、現在の状況とは異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。
所属等は執筆(掲載)時点のものです。
※本コラムは主に自治体職員によるネットワークのメンバーがリレー形式で執筆します。
自ら学びつながりに生きる
「自ら学びつながりに生きる」──「つながり」という言葉を思い浮かべた時に出てきたのがこのフレーズだった。これは、私が通っていた中学校の石碑に刻まれていた言葉だったと記憶している。
私にとって、「つながり」とは、自分から歩みよるもの、様々な気づきや学びを与えてくれ、成長させてくれる場である。仕事は一人でするものではない。西予市役所に入庁以来、数えきれない人にお世話になり、人とのつながりや縁を大事にしてきたつもりだ。
しかしながら、つながることの大切さや有難さ、つながることによるネットワークの広がりや可能性を再認識したのは、2014年に四国オフサイトミーティング(以下「OM」)に参加し、東北を起点に様々な場所で広がっているOMの活動を知った時だった。それまでOMについて無知だったが、参加して、地域間協力はもとより、SNS等を活用し情報交換することで、交流を促進していくスタイルに共感を覚えた。また、様々な立場の人が同じ目的を共有し、日頃の情報交換はもとより、楽しみながら定期的に学習会等のイベントを実践する姿に羨望した。
あれから1年。会場で交換した数枚の名刺からの縁でネットワークも広がり、少しずつ周囲の環境もプラスの意味で変化している(今回の貴重な経験も含めて)。
四国OMで出会った先輩は、積極的に他地域に出向き、たくさんの人と交流し、仲間を大事にし、得た情報を地域にフィードバックするべく奮闘している。その姿は素敵で、尊敬する、その人を介して、少しずつ自分のフィールドが広がっていくのを感じている。
一人の力は小さく、弱い。しかし、志を同じくする仲間がいれば、どんな困難にでも立ち向かえるし、楽しさに昇華できるパワーになる。人はつながることで成長できる、共感できる、挑戦できる、強くなれる、補い合える、思いやれる。
自ら学び(動き)つながりに生きる。これから誰に会いに行こう、何を話そうか──。その高揚感と未知との出会い、そして新しい自分との出会いにドキドキしている自分がいる。
(愛媛・西予市職員/上甲啓一郎)