ご当地愛キャラ
ご当地愛キャラ vol.111 常のモロ(宮城県大郷町)
地方自治
2021.02.27
人と地域をつなぐ
ご当地愛キャラ vol.111
常のモロホームページ
宮城県大郷町
\ひとことPR/
町の観光PRキャラクター。立派なひげが自慢で、ゆらゆら揺れるちょんまげと前髪がチャームポイント。好物はもちろんモロヘイヤ(on 白飯)。語尾に「モロ」がつくのが口癖。
◆常のモロホームページ
https://www.town.miyagi-osato.lg.jp/site/tsunenomoro/
400年の時を超えた国際交流にも尽力 支倉常長ゆかりの地のキャラ
大郷町は宮城県のほぼ中央に位置する「宮城のへそ」。仙台市近郊ながら豊かな自然に恵まれ、交通の利便性も高く、日本三景の松島へは車で15分、仙台空港にも30分ほどと好アクセスを誇る。
同町は、伊達政宗の命で慶長遣欧使節としてメキシコ、スペインを経てローマに渡り、ローマ教皇に謁見した支倉常長が晩年隠れ住んだ地として伝わっている。常長が洗礼を受けて帰国した当時、すでに幕府はキリスト教を禁じていたため、政宗の配慮で同町へ隠棲させたという。日本史上、希代の偉業を果たしながら、時代に翻弄され歴史の表舞台から消えた支倉常長。その常長がモチーフとなっているのが、同町のご当地キャラクターである「常(つね)のモロ」だ。
常のモロは、13年度に慶長遣欧使節出航400年を記念した観光PRキャラクターとして誕生。常長由来の立派なひげやお腹の十字架、町特産のモロヘイヤをイメージした襟が印象的な、凛々しさとコロッとした可愛さをあわせ持つ何とも味わいのあるキャラクターとなった。
誕生以降、町内と近隣市町のイベント参加や地元テレビ局への出演を中心に活動。その独特な風貌や愛嬌のあるアクションも相まって、常に人の輪に囲まれるなど、地域から愛されている。町の広報誌やコミュニティバスなど町内の至る所でモチーフが使われており、16年には、モロヘイヤなどを使い、パッケージに常のモロがデザインされた「常のモロ餃子」が発売され、町の新たな特産品の誕生にも一役買った。世界を股にかけた常長ならではの活動もあり、昨年8月には、慶長遣欧使節団が立ち寄ったスペインのコリア・デル・リオ市のハポン・ハセクラ使節団が同町を訪問。同町は常長が取り持つ縁で同市と親書を取り交わしており、常のモロは常長ゆかりの存在として、率先して使節団を案内した。
東日本大震災に続き、昨年の台風19号でも大きな被害を受けた大郷町。常長帰国から400年の節目となる今年もコロナ禍と厳しい状況が続くが、常のモロは、たくさんの困難を乗り越えて使命を果たした常長に負けじと、地域の人々を元気づけ町の復興を支えている。
「道の駅『おおさと』の副駅長に就任予定で、さらに会える機会が増えるはず。今後もイベント出演やSNSでの情報発信を通じて町をPRしていきたい」(大郷町農政商工課)
偉大な足跡が感じられる「支倉常長メモリアルパーク」
二つの大洋を渡り、1620年に帰国した支倉常長。帰国後、成田村鍛冶屋沢御林(現大郷町東成田)で、世の中との接触を避け静かに暮らした常長は、1654年、この地において84年の生涯を閉じたと伝わる。東成田には「支倉常長メモリアルパーク」があり、同公園内には常長の銅像が凛々しく建ち、来園者を迎えてくれる。奥には常長の墓もあり、全国から多くの人が訪れる。
ココに注目!餃子、うどん、お菓子…バラエティ豊かなモロヘイヤメニュー
町の代表的な農産物が、古代エジプトから王族たちに食べられてきたモロヘイヤ。モロヘイヤのパウダーを餃子の皮に練り込んだ「常のモロ餃子」は、常のモロのパッケージが目印。栄養価が高くヘルシーで美味しいと好評だ。道の駅「おおさと」では、常のモロ餃子のほか、モロヘイヤを使ったお菓子やモロヘイヤうどんなどバラエティに富んだ商品を購入・実食できる。
© Osato Town
写真提供/宮城県大郷町