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自治体最新情報にアクセス|DATABANK2020 月刊「ガバナンス」2020年5月号

地方自治

2020.05.29

自治体最新情報にアクセス DATABANK
月刊「ガバナンス」2020年5月号

●介護人材確保に緊急アクションプランを実施

 宮城県(230万3100人)は、緊急かつ大胆な介護人材確保対策を進めるため、20年度に「介護人材確保対策緊急アクションプラン事業」を実施する。65歳以上の高齢者数が人口の4分の1を超える約63万人となっている同県では、25年度に3万9635人の介護職員が必要と推計され、4755人が不足すると見込まれている。将来も見据えた介護人材確保が喫緊の課題となっていることから、より強力な介護人材確保対策に乗り出すことにした。

 具体的には、介護施設における働き方改革、外国人も含めた介護人材確保への支援、介護のイメージアップキャンペーンを推進。働き方改革では、「介護職週休3日制応援宣言!」として、介護事業者に対し週休3日制の導入を県が支援する全国初の施策を実施して、介護職員の採用率と定着率を高めていく。外国人介護人材の確保では、村井嘉浩知事が介護関係団体等とともにベトナムを訪問し、介護分野に意欲のある人材の県内への送り出し協力に関する覚書をベトナム政府と締結する予定。介護のイメージアップでは、幅広い世代に人気のあるお笑いコンビのサンドウィッチマンを起用し、PR動画やポスターを作成する。
(月刊「ガバナンス」2020年5月号・DATA BANK2020より抜粋)

●ドローンのレベル3飛行による森林資源量調査を実施

 兵庫県(557万600人)は、ドローンのレベル3飛行(無人地帯での補助者なし目視外飛行)による森林資源量調査を実施した。神戸市との連携で進めている「ドローン先行的利活用事業」の一環として行ったもので、森林内での目視による樹高や立木本数等の森林資源量調査をドローンによる空撮調査で行った場合の優位性(安全性、効率化、高精度化)と、レベル3飛行による遠隔地調査の効果を検証するのが目的。レベル3飛行による森林資源量調査は地方自治体では全国初という。

 調査では、カバーエリアが広く通信速度・安定性が高いLTE電波を利用し、神戸市内の兵庫県庁から約70km離れた宍粟市のドローンを遠隔操作。公民館駐車場から同市内の森林の上空に飛ばし、ジグザグ飛行を行いながら高精細カメラで森林の状況を空撮して20分後に駐車場へ帰着させた。県では今後も多様な分野でドローン活用の有効性を検証していく。
(月刊「ガバナンス」2020年5月号・DATA BANK2020より抜粋)

●11月開催の「行革甲子園2020」に向け全国の市区町村から事例を募集中

 愛媛県(138万1800人)は11月13日に開催予定の「行革甲子園2020」に向けて、全国の市区町村から幅広く行革事例を募集している(6月30日まで)。行革甲子園は同県が隔年度に開催しており、全国の先進的・独創的な行革の取組みを自治体間で広く共有し、よりよい地域づくり・組織づくりにつなげることなどがねらい。市区町村のほか、一部事務組合なども応募できる。

 募集対象は、行政運営や事業実施に関する▷効率化▷効果拡大▷新手法の導入――などの事例。具体的には、「公共施設等の有効活用・効果的なマネジメント」「ICT(情報通信技術)を活用した働き方改革」「新手法の導入による地域活性化」などを想定している。応募は県の公式ウェブサイトから専用用紙をダウンロードしてメールで提出する。一つの団体が複数の事例を応募することもできる。

 応募事例は学識経験者らが、①創意工夫②費用対効果③他自治体に波及する可能性――などの観点から審査。1次の書類審査で8団体程度を選び、11月13日に松山市内で開催する最終審査で各団体がプレゼンテーションを行い、グランプリを決める。応募された全事例は愛媛県のウェブサイトに掲載予定。
(月刊「ガバナンス」2020年5月号・DATA BANK2020より抜粋)

●小学校の学級数の適正規模を条例で規定

 大阪市(271万4500人)は、小学校の学級数の適正規模を規定した改正条例を制定した。少人数化が進む中、小学校の学級数を適正な規模とするために市教育委員会が講ずべき措置に関する必要事項を定めるとともに、規定を整備するため、市立学校活性化条例を一部改正したもの。同条例は教育委員会所管の学校の活性化と学校教育の振興に資することを目的に12年7月30日に施行したもので、学校運営指針や各学校の運営計画の策定、学校協議会の設置、校長の公募採用等について定めている。

 改正で加えられたのは第16条で、「教育委員会は、小学校の学級数の規模を適正規模にするよう努めなければならない」と規定。適正規模とは、「児童の良好な教育環境の確保及び教育活動の充実を図るために望ましい小学校の学級数の規模」とし、具体的に「学級数が12から24までであること」と明記した。その上で、教育委員会は、学級数が適正規模を下回る小学校で今後も適正規模となる見込みがない学校について、統合または通学区域の変更で適正規模にするための計画(学校再編整備計画)を策定・公表しなければならないと定めている。改正条例は20年4月1日から施行。
(月刊「ガバナンス」2020年5月号・DATA BANK2020より抜粋)

●産官学連携による町特産飲料水「ながらとガラナ いろはにほへと」が完成

 千葉県長柄町(6900人)と千葉大学は、同大学生提案の特産飲料水「ながらとガラナ いろはにほへと」を町内事業者等と共同開発し、配布を始めた。

 両者は、「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)」による連携協定を結び、共同でまちづくりを展開してきた。今回の取組みは、「長柄町の中と外の人々をつなぎ、その新たな関係性から、長柄町の新しい物語のきっかけとなること」をコンセプトに、町で活動する同大学生らが企画・開発・デザインを担当し、町内の3事業者が製造、PR等で協力する「産官学連携」の体制で実現した。同飲料水は、スッキリとした喉ごしとガラナ特有の風味が特徴で、缶のデザインは、町の史跡「長柄横穴群」の壁画から着想を得た。6万本を生産し町主催のイベント等で無償配布する。

 町は、長期的な人口減少と昨年の台風15号および台風21号によって甚大な被害を受けており、町企画財政課は「本事業をきっかけに町の知名度アップや振興・復興につなげたい」と話している。
(月刊「ガバナンス」2020年5月号・DATA BANK2020より抜粋)

●ポイント付与でプラごみ削減を啓発

 神戸市(153万8000人)は、ネスレ日本と協働で、市が提供しているスマートフォンアプリ「KOBEエコアクション応援アプリ『イイことぐるぐる』」で、商品の空きパッケージ回収にポイントを付与する取組みを実施した。プラスチックごみ削減の啓発がねらい。

 イイことぐるぐるは、宅配便ロッカーの利用や環境イベントへの参加などの環境にやさしい様々な行動(エコアクション)を実践し、報告することでポイントがたまるアプリ。取得した「イイぐるポイント」は、WAONポイントやPiTaPaなど120種類以上の各種電子ポイントに変換可能な共通電子ポイント「Gポイント」と交換できる。今回、イオンスタイル神戸南とダイエー神戸三宮店・イオンフードスタイルの2店舗を対象に「ネスカフェ エコ&システムパック」(14品)の空きパッケージを店頭で回収し、協力した人に50イイぐるポイントを付与した。

 また、環境に配慮した商品を選ぶエシカル消費を啓発するため、対象商品を市内の小売店で購入し、レシートと商品写真を同アプリで登録すると、同様に10イイぐるポイントを付与する取組みを年末まで行う。
(月刊「ガバナンス」2020年5月号・DATA BANK2020より抜粋)

●中小河川の浸水想定区域図を作成

 長野県(210万1900人)は、19年の台風19号による河川の氾濫被害を踏まえた「信濃川水系緊急治水対策プロジェクト」の一環として、3か年で県内約320の中小河川の浸水想定区域図を作成する。対象は、法定作成義務がない河川で、1000年に一度の雨が降った場合を想定する「想定最大規模降雨」で作成。まず、20年度は床上浸水の被害があった市町村(佐久市、小海町、佐久穂町、南牧村、南相木村、立科町、上田市、東御市、千曲市、須坂市、長野市、中野市、飯山市)の101河川について、21~22年度にそれ以外の市町村の約220河川について浸水想定区域図を作ることにしている。
(月刊「ガバナンス」2020年5月号・DATA BANK2020より抜粋)

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