怒りを笑顔に! 教師のアンガーマネジメント
怒りを笑顔に! 教師のアンガーマネジメント 第1回 荒れたクラスほど、教師が笑顔になれる◆笑顔の練習なしでも、即、笑顔で子どもの前に立てる◆
生徒指導
2021.08.04
怒りを笑顔に! 教師のアンガーマネジメント
大阪市の小学校で現在6年生の担任と生活指導主任を務める松下隼司氏は教員18年目。怒りの感情のコントロールが苦手で、これまで子どもを必要以上に怒って苦しめてしまい、自分自身も後悔してしまうことがあったといいます。そんな松下氏はその後一念発起して「アンガーマネジメント」の資格を取得。同じ失敗を繰り返さないよう工夫している事例を6回に分けて紹介していただきます。
荒れたクラスほど、教師が笑顔になれる
◆笑顔の練習なしでも、即、笑顔で子どもの前に立てる◆
「笑顔の注射」で、子どもの荒れを治療する
大変な子どもが多いクラスほど、笑顔で授業するのは難しいです。
鏡の前で笑顔の練習を毎日繰り返しても、いざ子どもの前に立つと笑顔が消えてしまいました。
子どものマイナス発言や行動が続くと、笑顔どころか、無表情やしかめっ面での授業が増えてしましました。
ある日、看護師たちが笑顔で働くように努力している病院では、患者の治癒率が統計的に高いことを知りました。(林成之:著『脳に悪い七つの習慣』)
そこで、以下のような意識をもって授業するようにしました。
笑顔で治療! 笑顔の注射!
特に荒れた子どもには、「この子にはぶっとい注射や!」と思って笑顔を向けました。
敏感な子どもには、「そっと優しく笑顔の注射をしよう」と心がけました。
大変な子どもが多いクラスを担任したときは、「笑顔注射の乱れ打ち」と大人気の内科医気分でした。
転勤した一年目、学校で一番大変な学年を担任しました。
ですが、「笑顔の注射」のおかげで修了式の日に、子どもから「先生の笑顔は、とても素敵な笑顔でした」と手紙をもらいました。
クラスが荒れているほど、笑顔で子どもの前に立てる合言葉です。