公務員が読みたい今週の3冊
公務員が読みたい今週の3冊【固定資産税土地評価の実務ポイント/アクティブシティ戦略/自治体係長のリアル事例判断】
NEWぎょうせいの本
2025.10.20

この記事は1分くらいで読めます。

出典書籍:『月刊ガバナンス』2025年10月号
今週、何読む?
読書の習慣をつけたいと思いながら、まだ始められていない…。
日々読書を嗜んでいるが、そろそろネタ切れ…「次は何を読もうか」検討中。
そんな公務員の方はいませんか?
「公務員なら読んでおきたい」業務に役立つ必携図書や、「公務員の皆様が楽しく読める」おすすめ図書をガバナンス編集部がピックアップ。毎週2~3冊をご紹介します。
「今週読みたい図書」の選定にぜひお役立てください。
【公務員が読みたい今週の3冊】バックナンバーはこちら
3年に1度の固定資産の土地の評価替えに備える!

固定資産税は市町村税の4割以上を占める基幹税目である。本来なら「適正な時価」を課税標準とするため毎年度評価替えを行うことが求められるが、現実的なコストの観点から3年ごとに評価額を見直すこととなっている。
本書は次の評価替えのタイミングである令和9基準年度評価替えに向けて、固定資産税土地評価の実務の要点をまとめている。第1篇は土地評価の全体像を、第2篇は標準宅地の鑑定評価を解説しており、固定資産税土地評価の流れがつかめる。第3篇は数ある課題の中から、市街化区域農地の評価や画地認定、災害ハザードエリアにある土地の評価、雑種地の評価など、自治体からの問い合わせの多いテーマを厳選し、取り上げている。固定資産税実務に関わるすべての方の必読の一冊である。
健康人口が増えるまちの条件を
豊富な事例とデータを基に解説

アクティブシティ戦略
暮らしているだけで
健康になるまちづくり
原田宗彦・著
学芸出版社/2,500円+税
国土交通省が推進しているように、「居心地が良く歩きたくなるまちなか」づくりは、自治体にとっても重要課題のひとつといっていい。著者はスポーツマネジメントの第一人者。専門家だからこそ提示可能な膨大なデータとエビデンスを基に、国内外の様々な取組みを紹介しながら「健康寿命を延ばせるまち=アクティブシティ」の在り方を提案する。
自然と階段を使いたくなる、散歩したくなる空間デザイン、健康行動を促すナッジやゲーム化など、まちのリデザインのヒントになるアイデアが満載。住民の健康促進が、さらなる行動やまちへの愛情につながり、結果的に経済発展、住民の幸福=ウェルビーイングにつながるという主張は説得力に満ちている。まちづくりに関わる職員におすすめしたい。
自治体の係長あるあるが満載。
判断・対応力をクイズ形式で

現場対応力が身につく!
自治体係長のリアル事例判断
自治体実務研究会・著
学陽書房/2,000円+税
部下を動かし、課長に判断を仰ぎ、住民や外部の対応に追われ…日々、判断力と対応力が求められる自治体の係長。そんな、現場で奮闘する係長が直面する「困った場面」を「部下指導」「業務管理」「上司への対応」「住民・議会・マスコミ対応」に分け、どのように対処すべきかをクイズ形式で学べるのが本書だ。
前例踏襲に固執する上司や配慮が必要な部下への対処、各部署との連携や交渉、圧が強い町会長や議員、外郭団体への対応、など70事例を3段階のレベル別に出題。自治体の係長に特化した、かなりリアルな「あるある」は、身に覚えのある事例も多いのでは。正解と共に詳しい解説も設けられ、自分ならどうする?と判断する一助となるだろう。手元に置いて「困った」ときにサッと開ける一冊。
月刊『ガバナンス』では、おすすめ書籍6冊を毎月まとめてご紹介!

月刊 ガバナンス 2025年10月号
特集1:ジェンダーギャップを乗り越える
──誰もが活躍できる公務職場へ
特集2:自治体のシステム開発
編著者名:ぎょうせい/編
販売価格:1,320 円(税込み)
詳細はこちら ≫