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霞が関情報「地方財務」2024年5月号(ぎょうせい)

時事ニュース

2024.06.03

※2024年4月時点の内容です。
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『月刊 地方財務』2024年5月号

上下水道で地震対策(国土交通省・厚生労働省)

 国土交通省と厚生労働省、学識経験者らで構成する「上下水道地震対策検討委員会」(委員長・滝沢智東京大学大学院教授)は、1月の能登半島地震が上下水道施設に甚大な被害をもたらしたことを踏まえ、今後の地震対策の在り方に関する検討をしている。被災市町へのヒアリングなどをした上で、中間報告し、8月ごろには最終取りまとめをする見込みだ。

 主な検討事項は
▷上下水道施設の被害を踏まえた今後の地震対策の在り方
▷能登半島地震の被災市町の復興に向けた上下水道の整備の方向性
▷上下水道一体となった災害対応の在り方
──としている。

 4月から水道行政が厚生労働省から国土交通省に移管されるのを踏まえ、能登半島地震の発災当初から、上下水道の関係者が連携して対策に取り組んできた。検討委員会は、今回の活動を検証し、上下水道の一体で効率的な対応をするための改善策を探る。

気候変動踏まえ防災マニュアル(環境省)

 環境省は、自治体向けの「できることから始める『気候変動×防災』実践マニュアル」を作った。サブタイトルは「地域における気候変動リスクを踏まえた防災・減災対策のために」としており、自治体の先進事例を参考に、基本的な考え方や、取り組みを進める上でのポイントを整理した。

 対象としているのは、気候変動によって激甚化や頻発化が懸念されている暴風、竜巻、豪雨、豪雪、洪水、土砂災害、高潮、熱波、渇水よって生じる被害。これらによって発生する可能性がある二次被害も含んでいる。

 マニュアルは「基礎編」「実装編」「体制構築編」「資料編」の4章で構成している。

 このうち実装編では、現状の把握や、備えるべき気象災害の対策の検討・実施・進捗状況の管理などに関する参考情報を提供している。環境省、気象庁、東京都などが公表する資料を活用し、将来想定される台風や洪水・高潮などの影響の情報を「いつ」「どこで」「今後どんな状況が想定されるか」の3つの観点で、情報源ごとに整理をしている江戸川区の例を示した。

 体制構築編では、気候変動適応や防災を管轄する部局間、外部関係者との連携について記した。岐阜県や埼玉県、江戸川区のように、環境部局などが事務局となり、庁内の複数部局の横断的な会議を設け、勉強会などによる共通認識の構築をしているケースを挙げた。

 2020年6月に、当時の小泉進次郎環境相と武田良太内閣府特命相が共同メッセージ「気候危機時代の『気候変動×防災』戦略」を公表。気候変動と防災は、あらゆる分野で取り組むべき横断的な課題だと訴えた。これを受け、地域での取り組みをきめ細やかに進めるため、自治体に実践マニュアルの先進事例を参考に「いいとこ取り」の取り組みを促している。

36%が65歳以降も就業意欲(人事院)

 人事院は、2023年の「退職公務員生活状況調査報告書」をまとめた。22年度末に定年退職した職員らのうち、年金支給が始まる65歳以降も働きたいと答えた割合は36.2%で、3年前の前回(28.7%)より7.5ポイント増加している。

 調査は、今後の高齢期雇用の在り方や職員の生涯設計に関する施策の検討の基礎資料を得るのが目的で、3年に1回実施。今回は23年9~10月にオンラインや郵送で聞いた。対象は、22年度末に60歳で定年退職した7144人で、5233人から回答を得た。有効回答率は73.3%だった。

 調査結果によると、就労希望について「定年退職後も働きたいと思った」と回答した割合は83.3%で、前回の86.6%と比べて3ポイント減少したものの、引き続き8割を超えた。このうち「65歳まで働きたい」とした職員は45.1%だった。

 定年退職後も働きたいと思った理由を聞いたところ「日々の生計維持のために必要」が85.7%で最も多かった。以下「社会との接点や生活の張り・生きがいを持ちたい」が44.0%、「経済的により豊かな生活を送りたい」が38.1%と続く。

 定年退職後に希望する勤務形態については「フルタイム」が55.1%、「短時間」が33.9%だった。

 現在の就労状況では、23年9月1日時点で収入を伴う仕事に就いている職員の割合は87.6%(前回89.6%)で、就労先は「国の機関(行政執行法人を含む)の暫定再任用職員」が79.2%(同81.0%)、「民間企業」は10.6%(同10.3%)となっている。

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