最新法律ウオッチング

月刊「地方財務」

最新法律ウオッチング ― 政治資金規正法の改正等(一部を除き、2026年1月1日から施行)

NEW自治体法務

2025.04.03

※2025年2月時点の内容です
最新法律ウオッチング 第134回 政治資金規正法の一部を改正する法律等
『月刊 地方財務』2025年3月号

 2024年の通常国会と同年11~12月の臨時国会において、政治資金規正法の一部改正法等が成立した。

 2023年~24年にかけて、政党の派閥の政治資金パーティー券収入の一部等が政治資金収支報告書に記載されていなかった事例が多く判明したことを受けて、政治資金の在り方に関する見直しの議論が行われることとなった。

 2024年の通常国会では、衆議院で、政治資金に関する5法案について審議が行われ、自民党が提出した「政治資金規正法の一部を改正する法律案」が修正の上で可決された。参議院では、自民党案に加え、3法案について審議が行われ、自民党案が可決されて成立した。

 2024年10月に執行された衆議院議員総選挙でも政治資金問題が争点の1つとなったことを受けて、同年11月~12月の臨時国会では、衆議院で、政治資金に関する9法案について審議が行われ、野党6党が提出した「政治資金規正法の一部を改正する法律案」、自民党が提出した「政治資金規正法等の一部を改正する法律案」(修正)、国民民主党と公明党が提出した「政治資金監視委員会等の設置その他の政治資金の透明性を確保するための措置等に関する法律案」が可決された。参議院では、これら3法案に加え、2法案について審議が行われ、衆議院から送付された3法案が可決されて成立した。

政治資金規正法の改正等

●通常国会での改正
 通常国会では、政治資金規正法について次のような改正を行った。

 第1に、国会議員関係政治団体の代表者が、会計責任者が政治資金規正法の規定に従って収支報告書を作成していることを確認した上で、その旨を記載した確認書を交付して、それを収支報告書に添付させる制度を創設し、その違反に罰則を設けて公民権停止の対象とした。また、収支報告書の不記載や虚偽記入に係る収入等があった場合には、これに係る金銭を国庫に納付することができることとした。

 第2に、政治資金監査に関し、その対象団体である国会議員関係政治団体に政策研究団体を含めるとともに、その対象事項に収入に関する事項を加え、残高確認書と差額説明書に基づいて翌年への繰越しの状況が収支報告書に表示されていることを追加した。

 第3に、収支報告書等について、国会議員関係政治団体に対しオンライン提出を義務付けるとともに、インターネット公表を義務化した。

 第4に、政治資金パーティーの対価の支払についての透明性を確保する観点から、対価支払者の氏名等の公開基準額を従来の20万円超から5万円超に引き下げるとともに、対価の支払方法につき、口座振込みに限定した。

 第5に、いわゆる政策活動費を含む、政党から国会議員に対する支出については、収支報告書の記載項目と同様の項目別の金額を収支報告書に記載しなければならないこととした。

 第6に、国会議員関係政治団体から年間1000万円以上の寄附を受けたその他政治団体は、その年とその翌年において国会議員関係政治団体であるものとみなして、支出公開に関する特例規定を適用することとした。

 第7に、個人寄附者等の個人情報の保護のため、収支報告書に記載された個人寄附者等の住所を公表するときは、都道府県、郡、市町村の名称に係る部分に限って行うものとした。

●臨時国会での改正等
 臨時国会では、野党6党提出法案による政治資金規正法の改正より、政治団体の経費の支出は、当該政治団体の役職員や構成員に対する渡切りの方法によってはすることができないこととし、いわゆる政策活動費を全面的に禁止した。

 また、自民党提出法案による政治資金規正法等の改正により、
①収支報告書に係るデータベースによる情報提供の充実
②外国人、外国法人等による政治資金パーティーの対価の支払の禁止
③自らが代表を務める政党選挙区支部に対する寄附への税制優遇の適用除外
について措置された。

 さらに、国民民主党・公明党提出法案の成立により、別に法律で定めるところによる国会への政治資金監視委員会の設置や、その他の政治資金の透明性を確保するための措置についての規定が設けられた。

●施行期日
 政治資金規正法の改正は、多くは2026年1月1日から施行されるが、27年1月1日から施行されるものもある。また、政治資金監視委員会の設置等について定める法律は、公布の日(25年1月8日)から施行された。

国会論議

 野党が国会に提出した政治資金規正法の改正案には、企業・団体による政治献金の禁止を内容とするものもあったが、禁止に慎重な政党もあり、衆議院の政治改革に関する特別委員会では、これについて精力的に議論を行い、2024年度末までに結論を得るとの申合せが行われた。

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